見出し画像

専業主婦を経て、再び金融業界に復帰。JDDデータマネージャーの異色のキャリアとは


2020.12.11現在
Japan Digital DesignでM-AISのデータマネージャーを務める田中 夏代。新卒で銀行に入社後、一度は専業主婦になり、その後、自分自身のライフワークに合わせた働き方を模索している途中、再び金融業界に戻ってきました。そんな異色のキャリアを持つ田中が自分らしい生き方と今後の展望を語ります。


銀行員から専業主婦へ。自ら選んだ道と訪れた転機

画像2

大学時代は数理学科において、宇宙のビッグバンについて興味を持ち、目に見えない素粒子を極小のひもと捉えてSFのような未知の世界を創造して探求する“超ひも理論”について研究していました。

大学卒業後、メガバンクに入行。当時、労働人口が減少していくことが話題になっていたため、漠然と考えていたことは、様々な知見を持つ人が集まり幅広い視野を養える環境の中で、デジタル化を推進させ業務を円滑に行い、よりスピーディーに、よりお客様のニーズにあったサービスを届けたいという思いから入行することにしました。

主に、情報系システムのプロジェクトに携わりました。上流システムと下流システムの影響範囲を調査しながら不要なシステムの閉塞および統廃合に従事するほか、BIツールを利用したデータ活用推進を担いました。

社内ユーザーとベンダー双方の要望や意見を汲み取りつつ、本質を見失わないようにプロジェクトを企画推進する中で、上司との毎日の情報共有はとても有意義でした。新入社員ということもあり、幅広くいろいろな業務に携わりオールラウンドな経験ができたことは今の私の原点です。

私は、いつでも全力投球なため中途半端な気持ちで仕事ができません。結婚が決まったとき、“仕事”と“家庭”を両立できるイメージが自分自身で描くことができなかったため退職を選びました。上司だけでなく、チームのメンバーが私を理解してくれて、前向きに受け止めてくれたから決断できたことだと思います。

専業主婦に専念しているとき、人生で初めて先の見えない不安に襲われました。そのとき、元銀行の上司から“今できることを全力でやりきれば新しい道がみえる”とアドバイスいただくと同時に、幼稚園の園長先生からも「子供たちはサポートするから、少し社会に出てみるのもいいかもしれない」とアドバイスいただいたのがきっかけで、9年間のブランクを経て、社会復帰をしました。


9年間のブランクを経て、再びビジネスの世界へ。
踏み出した新たな一歩

ワークライフバランスを重視した結果、2016年、エネルギーテックのスタートアップで時短勤務のアルバイトとして新たな一歩を踏み出しました。

銀行とは異なる上、ゼロから環境を整える準備段階であったため、幅広く柔軟な対応が求められました。主に、法人向けインサイドセールスを担当し、資料作成やデータ整備しながらユーザーのニーズにあったサービスを提案。申し込み~契約まで一気通貫でサポートしました。

ブランクはありましたが、リアルな現場に触れながら学べることで自分自身の課題を捉えやすく学びやすかったため、試行錯誤しながら自分の糧にできました。また、自由な環境であったため多種多様なメンバーがいたからこそ、あまりギャップを感じることなく復帰することができました。

その後、フリーポジションかつ時短正社員で転職し、EC系企業の採用を担当。

エネルギーテックの会社は働きやすい環境ではあったものの、新しい可能性に挑戦をするために、この道を選択しました。

採用は企業の存続に関わる大切な業務の1つです。また、企業と転職者のミスマッチを発生させないために、トップ層やチーム全体のニーズを理解しつつ、候補者にとって大切な人生選択でもあると理解しているので、エージェントに任せるのではなく自ら双方のニーズにマッチする候補者選びを心がけることにより採用で結果を残せたことは自信になりました。

また、たくさんの候補者と接する中で、自分自身のキャリアの積み重ね方を改めて考えるきっかけも生まれました。

新卒採用がひと段落したとき、何をしようか模索していたころ、冷静に世の中を眺めると金融を取り巻く環境が大きく変化していることを再認識しました。私の微力な経験が少しでも役立つポジションを自ら見出すことができなかったとき、偶然、声を掛けてもらったことに縁を感じて、2019年7月にJDDへ入社しました。


データを利用しやすいように整備・推進。
データマネージャーとしての役割

画像2

2020年現在、M-AIS(アイス)の部署で、データマネージャーをしています。まだまだ世の中には浸透していないため聞きなれないと思いますが、主にM-AIS基盤に必要なデータを整備して、データサイエンティストが安心・安全に利用できるように推進しています。

Microsoft Officeしか使えない私でしたが、業務ではLinux・Pythonの習得が必要でした。上流工程しか携わっていなかった私にとっては、すべてが初めての経験であり、毎日が新しい学びの連続。そんな中、途中で心折れそうになってもいつも側で見守ってくれたメンバーのおかげで今の私がいます。

また、データ連携する上で大切なことは密なコミュニケーションです。エンジニアが所属するテック部門のインフラ担当者とM-AISに所属するデータサイエンティストの間に入り、データの型や文字コードなど検討を行うほかデータの保管場所について考え、データ分析していく上での最適化を意識しています。目の前の起きている事象で判断するのではなく、未来を見据えた眼を養うことが大切です。

昨今、AIと騒がれる時代ですが分析できるデータを整備するためには、まだまだヒトの目でストイックにデータと向き合うことが求められます。とても地味な作業も多く細かいところに目を光らせないといけませんが、データは会社にとって大切な財産であるため、やりがいに感じます。

M-AISは、一人ひとりのモチベーションが高いため、たくさんの刺激を受けることができます。現状に満足する暇もなく、常に挑戦できる環境が用意されており、新しい技術や知見を習得できる環境はありがたいです。


JDD単体で世間から認知されるように

画像3

今後、データ利活用の重要度は増していくと思います。M-AISは分析環境が整っているだけでなく、優秀なデータサイエンティストを揃えています。現在は三菱UFJ銀行からの依頼が中心ですが、データ利活用を通してJDDのM-AISが世の中で認知される存在になりたいです。

そのために、私自身がM-AIS基盤に置かれているデータと日々向き合うことでマトリクス的に物事を判断できる存在となって、M-AISのメンバーが本来やるべき仕事に全力で取り組み、スピード感を持ちながらユーザーにとって満足度の高いサービスを提供したいです。

ユーザーの満足度の1つ1つの積み重ねが、いずれ結果となって現れると信じています。

また、私はM-AISが大好きです。今まで様々な業種に携わり越境力の強い私にとって、M-AISではデータマネージャーという枠にとらわれることなく、全体を見渡しながら柔軟に対応することでメンバーにとって必要な存在になれたら嬉しいです。

最後になりますが、今、こうして仕事に全力で向き合えることについては、いつも自分の心に正直に生きてきた結果であると思います。私にとって専業主婦として過ごした9年間は無駄ではなく、子供たちと全力で向き合い、子供たちが私を“母”としてだけでなく、“一人の人間”として理解するために必要な時間でした。私が自分らしく過ごすことで、子供たちも初めて自分らしく過ごせます。不確かな未来であるからこそ、子供たちには私の背中をみて欲しいです。

これからも支えてくれるメンバーに感謝しながら、どの場面においても自分に求められる役割を果たしていきたいです。