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要アップデート

 先日、「仕事ができないのはいい年して結婚もせず、責任を負うことを知らないからだ」と言われた。
 ちょっと前(と言っても20年くらい前?)まではこんなことはちょくちょくあって、それほどびっくりする事でもなかった。しかし、時代は令和になり、ハラスメントという言葉が根付いてはや10年以上。まさかこのご時世にどストレートに言われるとは思わなかった。
 もちろん、この発言が許されるということではないし、仕事ができないのは私の問題であって未婚や既婚ということは一切関係ない。

「仕事ができない私を嫌いになっても、未婚の人を嫌いにならないでください!」

 と懐かしいフレーズにのせて返したらこの人はどんな顔をするのだろう。なんてことを考えていたらちょっとニヤッとしてしまったから相手はさらに激怒。「ことの重大さをわかっているのか!」と。

 以前から私の事がキライなのはわかっていたし、仕事でミスをした記憶も全くなかったので、興奮しているところに何を言っても無駄と言い返しもせずに普通にしていた。ただ、その淡々としている私を逆に色々な人が心配してくれて、ハラスメント委員会への申し立てをすすめてくれたり、言いたいことがあれば代わりに言ってあげる!なんて声を掛けて頂いたりしてしまった。

 ま、ことの重大さがわかっていないのは、その方でして・・・・
 ①そもそもその人が頼んだと言っている仕事は私は依頼されておらず、
  送ったというメールも受信していない。これは後に下書きフォルダに 
  残っていたので未送信ということが発覚した。
 ②そもそもその仕事は私の担当業務ではなく(部署として権限を持ってい 
  ない)ので依頼先を明らかに間違えている。
 ③時代錯誤の暴言をフロアで叫んでしまったので、フロアの女性ほぼ全
  員を敵に回してしまった。

 良いか悪いかは別として、この手のオッサンのあしらい方は30年という社会人経験の中で身についてしまっているので、正直私のダメージはない。むしろ今回に関して言えば、ダメージどころかウハウハで鼻血が出そう。
 何と、フロアで暴言を聞いた色々な方から励まし?お見舞い?のチョコを山ほど頂いてしまった。(しかも成城石井とかのちょっとお高いやつ)もう、ニヤニヤが止まりませんのよ。

 がしかし、本部長(10年以上の付き合いで私のことを熟知している)には、私が今回のことでへこむとも思っていないけれど、本当はもっと私が毅然とした態度を取るべきだった。後進の働きやすい環境を整えるのも仕事だぞ。なんて至極真っ当、これを言われる方がへこむわぁ〜というお言葉を頂戴しました。

 この件でオッサンは社内の女子社員をことごとく敵にまわし、それを危機に感じた男性社員からもちょっと距離を取られている。社会的制裁は十分に受けているので、微塵も傷ついてもいないけど、「ありがとね、私はもう大丈夫だから! いつも通り仕事しよう!!」なんて周りに言ってみたりして。

 今思えば、言ってはいけないことを言うオッサンもだけれど、言われても何とも思わなくなってしまっていた私も両方が時代に即したアップデートが必要のようです。その点反省はするけど、傷ついてはいないので、高らかに笑いながら戦利品の美味しいチョコをいただいております。



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