3150グリムス~エネルギーソリューションカンパニー~

※ご注意※
本noteは、アウトプットを目的にしており内容を保証しておりません。投資に関しては御自身の責任と判断でおこなってください。
万が一、事実と異なる内容により、読者の皆様が損失を被っても源資料執筆者は一切の責任を負いません。

<<2020/07/25>>
■事業内容
電力の運用改善・設備改善・調達改善を低圧から高圧まで全ての領域で提供する、総合エネルギーソリューションカンパニー。事業セグメントはエネルギーコストソリューション事業、スマートハウスプロジェクト事業、小売電気事業の3つ。

1.エネルギーコストソリューション事業
顧客の8割以上は製造業。EMS(エネルギー管理システム)や電子ブレーカーによって、家庭やオフィスビル、工場などのエネルギー(電気・ガス等)の使用状況を把握及び管理し最適化する。高圧電力(10兆円市場)については30分単位での平均使用電力のうち最も大きい最大需要電力をもとに契約電力が決まるため、平均使用電力のピークを下げる=電力ピークを作らないことで契約電力料金を下げる。低圧電力(低圧電灯と合わせて7.5兆円市場)については電子ブレーカーの販売を通じて「負荷設備契約」から「主開閉器契約」に安全に変更することができる。またその上で、機械の動かす台数や順番を変えて運用改善の提案や最適な設備改善提案を行う(LED証明、業務用エアコン、各種省エネ設備)。

2.スマートハウスプロジェクト事業
家庭向けに太陽光発電システム、蓄電池、オール電化の販売、再生可能エネルギーの開発を手掛ける。販売方法は催事販売と提携販売。太陽光発電システムの発電買取ボーナスも終了し、これからは発電した電力をいかに使い切るかが経済合理性の焦点。蓄電池の需要増加。2021年度以降よりVPP(仮想発電所:バーチャルパワープラント)ビジネスが本格化し、さらに蓄電池の利用が拡大。

※バーチャルパワープラントとは
バーチャルパワープラントとは、多数の小規模な発電所や、電力の需要抑制システムを一つの発電所のようにまとめて制御を行うことを言います。バーチャルパワープラントのメリットは、一つ一つは小規模な発電施設や制御システムでも、それらを最新のIT技術によって連動させることで、電力網の需給バランスを最適化できるところにあります。大規模な発電施設に投資する必要がなく、建設が安くすみ整備も比較的簡単な小規模の発電施設を効率的に利用できるため、経済的であるというメリットも存在します。
また、多くの発電量を一つの大きな発電所に頼っていると事故が起きたときに大変なことになるため、電力の分散化が進められていますが、その分散した発電所を効率よく使うためにもバーチャルパワープラントは役立ちます。
さらに、バーチャルパワープラントが活用できるのは、小規模の発電施設だけではなく、電力の抑制システムも該当します。節電した電力を発電した電力と同じ価値だとする考え方をネガワットといいますが、ネガワットをまとめて制御するのもバーチャルパワープラントの使い方です。
たとえば、ある時間帯に電力の需要が一気に増え、10万kWhの電力が不足したとします。その場合、電力会社では、臨時である発電所を稼働させてその電力を埋め合わせるのが一般的です。このとき、もしバーチャルパワープラントを活用できれば、その時間帯に電気を節約できる家庭や企業などから少しずつネガワットを回収し、それを不足した10万kWhの電力に充てればよいことになります。
上記のようにバーチャルパワープラントを活用できれば、電力会社は一時的な電力需要を満たすための予備の発電施設を持たなくていいことになり、建設費や整備費を抑えることができます。

3.小売電気事業
電子ブレーカーを販売した顧客基盤およそ49,500件へのクロスセル販売。保険の窓口のように顧客に合った電力の調達先を提案できるのが強みでこれは電子ブレーカーを中心としたコンサルがあってのこと。他の電力会社からの乗り換え率は73%。月平均解約率実績 0.4%ほど。競合他社を圧倒する収益性の高さは付加率(年間消費電力量【kWh】÷(契約電力【kW】×24時間×365日)×100)の低い需要家へ供給しているため。これもすべては電子ブレーカーの販売を通じて顧客の電力消費行動を把握できているため。

■2020年3月期決算説明会より
2018年から小売電気事業が寄与し始め売上のトレンドが変化。営業利益率も上昇。

・エネルギーコストソリューション事業⇒コロナの影響軽微。
・小売電気事業、中期経営計画では500口ずつ新規開拓を計画しているが750口を上回る開拓が出来ている⇒コロナの影響軽微。
・スマートハウス事業、21年3月期決算に向けて4月から6月の催事回数が通常のおよそ7割程度に減少している。7月以降徐々に回復し10月ぐらいには標準まで戻ってくることを前提に計画を立てている。催事減少を補う手法として既存の顧客に対してテレマーケティングにより拡販を行っていく。

今期はストック収益が占める割合が87.8%へ。
15期連続増収、5期連続最高益。

■中期経営計画
「2022年3月期」(20年3月決算/20年3月比)(21年3月期予想)
売上高:210億円(155億円/35%増)(169億円)
売上総利益:60億円(58億円/ほぼ達成)(58億円)
営業利益:21億円(21億円/達成済)(23億円)
当期純利益:14億円(14.8億円/達成済)(15.4億円)

■企業理念「すべての人に感動と喜びを」

■沿革
2005年7月
エネルギーコスト及び環境負荷の削減に係る事業を行う目的で株式会社ユビキタスエナジーを東京都新宿区に設立。エネルギーコストソリューション事業として低圧電力需要家向けの電子ブレーカー販売を開始。
2009年11月
ブログパーツ型環境貢献サービス「グリムス」の運営を開始。
2010年4月
グリーンハウスプロジェクト事業(現:スマートハウスプロジェクト事業)として住宅用太陽光発電システム等の販売を開始。
2011年4月
商号を株式会社グリムスへ変更。
2016年12月
株式会社グリムスパワーが低圧電力需要家向けに電力の小売を開始。
2018年5月
株式会社グリムスパワーが高圧電力需要家向けに電力の小売を開始。

■メモ
・離職率20%(2020/7)
・競合9517イーレックス、売上総利益率は17.7%(2020/7)

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