マティス展 東京都美術館
時代、時代によって作風が変わっていくのが、よくわかる。
その中でも彫刻の背中という作品がいくつもあり、どんどん単純化していく。これは20年にわたり制作されていたとのこと。
単純化された背中は切り絵につながっているような…。
切り絵をするようになったのは、重い病気で車イス生活になり、あまり動けなかったから。
もしかしたら、体調が悪く動けなくなることをわかっていて、準備していたのかなんて、私の解釈。
すべてのデザインを手掛けマティス自身が生涯の最高傑作というロザリオ礼拝堂の映像は、色鮮やかなステンドグラスが白い空間に反射してとても美しい空間でした。
長い棒に木炭を付けてドローイングされた祭壇横の聖ドミニコは単純化させた中にも、とても温かく、包容力を感じます。
献身的な看病をしてくれた方が修道女となり、戦争で焼け落ちた修道院の再建の依頼をされ、無償で創ったそうです。
マティスの絵は、平面的でフォーヴィスム(野獣派)と言われるけど、絵のその場の空気感を感じてしまう。
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