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子どものわたしから

――夜、クルマの中で白い息を吐きながら、シガーライターを使ってスープの缶を温める――。

この場面が強烈に残っている。子どもの頃に見たアニメーションである。
小学生の頃だったか。レンタルビデオを家族で観ていたんだと思う。あれは一体どんな物語だったんだろう……?

先日訪れた妹宅で、はからずもその答え合わせをすることとなる。
『グーフィー・ムービー/ホリデーは最高!』
あのディズニーの人気者・グーフィーですよ。1995年に公開された、グーフィーと息子とのアメリカ横断自動車旅行・珍道中。そう、グーフィーには息子がいるんですよ。しかも、思春期の。息子の名は、マックス。

記憶に残っているシーン以外は、まったく覚えていなかった。うちの中で最もディズニーに詳しく、記憶力もいい妹による説明も全然ピンと来ない。真新しい気持ちで作品と対峙する。

改めて観てみると、グーフィー、お父さんとしていろんなこと悩んでる……!
妹の言葉を借りると
「グーフィーがお父さんである辛さ(特に思春期には)」
を息子・マックスはよく表現している……!

常に態度が悪い息子にもめげず、かつて自分の父と巡った場所をともにしようとするグーフィーの奔走。気がつけば物語の中にわたしはいた。
がんばれ、グーフィー……! マックス……!

あれ、子どもの頃の記憶……? なんでしたっけ?


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