見出し画像

100字日記〈東広島・志和町編〉

広島空港から路線バスに乗り白市駅へ。夕暮れの在来線に乗る。西日がまぶしい。向かいのホームにはカンカン帽にサングラスの紳士。駅のホームと西日と紳士。絵になるシーンを車窓から凝視。幸先のいい旅のはじまり。(100文字)


八本木駅。停留所のベンチに腰かけていた女子中学生に「ここで合ってますか?」と尋ねる。たぶん、とのこと。西日に照らされながら2人で20分バスを待つ。向こうには仕事に向かうのか、送迎バスに乗り込む人々が。(100文字)

われわれの待っているバスも来ました。

向かったのは「川菜まぼろし亭」。山の奥の大きな古民家を改修し、一日一組限定で四川料理を提供している。家族で営むこの店で、この日は旅人・音楽家の樽木栄一郎氏のライブ。和みの庭でのワンプレート。贅沢だ。(99文字)

近所で採れた野菜やもち米をつかった身体にやさしいワンプレート。

樽木栄一郎さんのライブ。これまでの旅のエピソードに涙を流して笑い、歌に泣き。噺家さん……? と思うほどの話術。聴く人も、ともに旅している気分に。彼の歌う「異邦人」は世界一。わたしの旅もまだ終わらない。(100文字)

「川菜まぼろし亭」には、十夢というかしこい犬がいる。

「へそ曲がりで天邪鬼」という共通点をもつ友人と夜のドライブ。「このままどんどんと意地悪になっていく気がする」「じゃないほうを選ぶもんだから」「これだけはやらない、を決めとくと楽かもね」なんて話をする。(100文字)

友だちのソルト。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?