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劇場と日常の狭間に置き去りにした試み… 日々うつろい衰えゆく時間の中で見慣れた光景がは…

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劇場と日常の狭間に置き去りにした試み… 日々うつろい衰えゆく時間の中で見慣れた光景がはじめて目にしたかのように変化する、そんな現象を探求し揺蕩う。 Tadashi Westwood、LOKIによるインタビュー、編集プロセスを経て新たな物語が始まる。 2020/12/27~スタート

最近の記事

ようやくの「一日目」を。

少し前に「二日目」のドキュメンタリービデオ「omokage」(the second day)を公開しました。 アレ?と思う方もいると思います。どうした(the first day)は、と。 この Jamais Vuとプロジェクトは、昨年2020年12月27日から始まりました。その「一日目」のこと。「二日目」は年明けの2021年1月3日のことでした。 先週も書いたんですが、この「一日目」の衝撃から台本を持たない撮影が始まりました。これがとんでもない一日でした。この日がja

    • FAQ/なにも、ありもしないものを…。

      "jamais vu"(ジャメヴュ)とはなんだろう? 活動開始から既に4カ月近く経つのだが いまでも明確な言葉をもっていない。。 振り返れば、LOKIは「omokage」というタイトルの半ドキュメンタリー/半フィクションビデオ作品を作ると言い、 Tadashi Westwoodは撮影してから脚本を手掛け、サウンドを制作するという離れ業でビデオを制作してきた。 しかしこれはあまりに行き当たりばったりで曖昧な行為であり結果オーライで済ましている感は否めない。 周りから見れば

      • 言葉で心のうちを伝えるのは容易ではない。ましてや緊張しているような間柄ではなおさら。

        この「筆談」と呼んでいるシーンは、ワンカットで撮影しています。 しかも打ち合わせだけでリハーサルなしで一発で撮影しました。 (撮影時間はなかなか容易にとれないものです) そんなわけでこのシーンは緊張感に満ち溢れています。 撮影は360°カメラで行いました。360°カメラのいいところは、編集の段階でマルチカメラのように使えることです。 また、撮影開始さえしてしまえばカメラのことをあまり考える必要がないのは、全員が出演者でいられるということです。 つまり、廻りの方々からは

        • よるの電車と踊るメメ、物語はない。

          都市生活における電車というのは、公衆環境にありながらとてもプライベートな空間である。電車に乗り込めば、如何に廻りの環境から影響を受けないかに腐心し、自分の空間を作ることに躍起になり、それを侵す者には容赦がない。 かつて地方からやってきた僕にとって、電車は長距離移動のための手段だったから、電車に乗るやいなや寝込んだり、新聞を肩の幅に留め広げ涼しげに記事を読んだり、ヘッドフォンで音楽を聴きながら目を閉じている光景が都会的に見えたし、僕もそんな光景の一部になるべく努力をしていたよ

        ようやくの「一日目」を。

        • FAQ/なにも、ありもしないものを…。

        • 言葉で心のうちを伝えるのは容易ではない。ましてや緊張しているような間柄ではなおさら。

        • よるの電車と踊るメメ、物語はない。

          やさしい金属

          当初ただ歩くだけをイメージしていたキャラクターは、吉田真優さんのインタビューを経て「メメ」として歩き出しました。 彼女には9つのシーンを書いたのは先週お伝えした通りですが、まず行ってもらったのがこの場所です。 やさしく明滅する、不思議な金属ギャラリーです。 +++++++++++++++  金属ギャラリーにて +++++++++++++++ omokage_メメ/シーン4&5より 出演/吉田真優(メメ)、ヨシアノ(トト) 彫刻/菅野猛「向日葵」 会場/STRIPED

          やさしい金属

          スケッチから歩きだす「メメ」

          年明けの吉田真優さんへのインタビューから、9つの情景を、端的で短い言葉でスケッチしました。 本来なら台本というべき位置づけなんでしょうが、映画やドラマを撮影するわけではないので、ただのスケッチです。 このスケッチは下絵でしかなく、今後出会う人や状況により輪郭を変更したり、色彩を乗せられるよう鉛筆でラフに淡く描くようなスケッチです。 そのスケッチの名前は「omokage_メメ」と名付けてファイルしました。 「メメ」は吉田さんが演じるフィクションの中の若い女性のことです。

          スケッチから歩きだす「メメ」

          「omokage」とは? 現実を描くためにフィクションを描く。

          2020年12月27日。 台本なしで始まった jamais vu (ジャメヴュ)の撮影ですが、劇場外でのフィクション創作を目的としているLOKIとして何かしらフィクションを形にできないかと考えたのが、半ドキュメンタリー半フィクションスタイルの作品を作ることでした。 僕のお気に入りの映画で「アクト・オブ・キリング」というドキュメンタリー映画があります。 これはインドネシアで1965年の軍事クーデーター後に横行した民間人による民間人への大虐殺(実に100万人とも言われる多く

          「omokage」とは? 現実を描くためにフィクションを描く。

          フィクションは日常の中に潜んでいる

          フィクションは日常の中に潜んでいるー 劇場から足が遠ざかっているとき、 僕らが必死に家の中に閉じこもっているとき、 そう考えるようになって毎日が楽しくなりました。 同じものを見ていても それらはさまざまな表情をみせ そのときどきのドラマをみせる。 光の当たり方、 ちょっとした湿り気だったり 風が運んでくる季節の香りだったり もちろん見ている僕ら側のコンディションだったり。 そんな些細な自然の采配でそのドラマは趣を変える。 ちょっとだけ角度を変えて見る。 ちょっとだけい

          フィクションは日常の中に潜んでいる

          THE LETTER FROM N.Y.C.

          もう二度と取り戻すことができない親友との交流。 もしも今、あの時に「読む」ことが出来なかった、 親友からの手紙をもう一度目にしたら、 今の私にはどんな判読が可能なのだろうか... 私にとって生涯忘れられない手紙のエピソード。 実話に基づく過去に連絡が途絶えた親友との対話を フィクションとして試みた作品です。 Cast Yoshi Ano Music and Script Tadashi Westwood Produced by Jamais vu 2021/0

          THE LETTER FROM N.Y.C.

          The interview with Tominaga Shiori

          昨年末に日本舞踊を踊る富永汐香さんとのインタビューの模様です。 富永さんが化粧されている様子を眺めながらの静逸な時間。 これほど心充たされたのは久しぶりでした。 沈黙が苦手という方が昔に比べると増えているような気がしますが、 富永汐香さんのたたずまいは凛とされていて、 眺めているだけでも幸せひとときでした。 私はおしゃべりな方なので、ちょっとお話した瞬間をカットアップして、 非常に印象的に感じたやりとりをまとめてみました。 顔は毎日変わっているという話題から始まります。

          The interview with Tominaga Shiori

          鶴への恩返し

          鶴の恩返しではなく、「鶴への恩返し」という作品を真剣に作りました。 感染症の時代を生きながら感じたことを、お世話になったかけがえのない舞台関係の皆さんを思い浮かべながら、あくまでも新作の劇として制作しました。この先、脚本化します。 世間で知られる「鶴の恩返し」の後記として、その物語の真実を告白し舞台化する男の話です。 -------------------------------------------------------------------------------

          鶴への恩返し

          再生

          symptom - 兆し

          2020年12月27日、10:00~22:00までの12時間、 「日常と劇場のあいだ」というコンセプトだけで収録したデータを元に再構成。 ミュージカル、舞台、シンガーをされている村上晴香さんが 最近どんなことを考えているのか等、スタジオでお話を聞かせて頂きながら、 完全に目的不明なアドリブオファーに快く(というか見事に!)対応するセンスは 見事としかいいようがなかったパフォーマンス、今回は歌声の一部をミックス。 symptom a cappela Murakami Haruka sound edit Tadashi Westwood Jamais vu 02

          symptom - 兆し

          再生

          はじめに

          この note は、感染症流行の影響で劇場を離れ非劇場型パフォーマンス活動(LOKI)を行っている俳優と、舞台のサウンドデザインを手がけるTadashi Westwoodの2人が、いま会いたい人、気になる場所でのインタビューやリサーチから触発され生成した、様々な現象の記録です。 2020年12月27日 まず近くにある大きなお寺から記録をはじめました。

          はじめに