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アナザーエデン2部完結 ネタバレ有り感想

アナザーエデン2部が完結しました。

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正直な感想を書きます。辛辣な内容なので、そういった感想を見たくない方はここで閉じて貰えると助かります。











○ストーリーについて

良く分からない展開によって良く分からない敵と戦い、良く分からないうちに世界を救った。完

先に予防線を張らせて頂くと、私はアナザーエデンというゲームが大好きです。課金総額は人に言えないくらいになってますし、クロノトリガーの大ファンということでこのゲームを始めました。

その上で2部をプレイして得られた感想ですが、「アナザーエデンのメインストーリーは1部完結で終わってしまったんだ」というものです。

2部は全体的に「やりたいこと・やらないこと」「終わらせること・終わらせないこと」の選択が終始出来ていないように感じました。それに加えてゲームとしての制約もかなり存在していたように思えます。それらを上手く纏めることが出来ず、最終的にはペラペラな内容のままゴリ押す結果となってしまいました。

例えば、2部の舞台は東方でした。これは東方出身のキャラクターにスポットを当てたいという思いもあると思いますが、新たなフィールドに進出しないとゲームとしてボリュームを持たせられないという制約の面もあるように見えます。これらを上手くストーリーに落とし込むことが出来なかった結果、「今回の話を東方でやる意味はあったのか?」という疑問に解答を用意することが出来ませんでした。

こういった思いや制約によって上手く話を組み立てられなかった部分が散見され、何もかもが中途半端になってしまっているように感じました。結のストーリーは遠い過去に勃発した神々の戦いが話の軸になっており、基本的に話の視線は過去に向けられています。現代東方の妖魔や各国の争い、未来東方のKMS社やクロノクランといった面々の話は深堀りすることが出来ず、深堀りは出来ないけど話には登場させたいといった思惑からなのか、突然出てきて突然退場していくという展開になってしまいました。何より全ての黒幕(のような立ち回りをしている)ファントムの目的が明確にされず、都合よく主人公たちを不幸な目に合わせるための存在として映っています。そんな状況でオーガベインは味方になったり敵になったりと立場を変えて場を引っかき回しますし、主軸が定まらない物語は発散して何も残りませんでした。

もしかしたら上記に書いたような内容は、これからのアナザーエデンのために2部ではやらないこととして決まっていたのかもしれません。では逆に2部でやったこと/やりたかったこととは?

2部完結後の状況は、2部開始前と比べてほぼ変わっていません。救えなかったエデン、行方不明のマドカ博士、結局のところ2部とは何の話だったのでしょうか?主人公たちの目的は1つで、もちろんそれはエデンを救うことです。2部ではそのエデンを復活させ、そして再び救えなかったといったところまでが描かれました。この進捗は実装にかかった年月、ファンの期待や思いに対して釣り合わないものとなってしまったように思えます。

私を含めファンが求めていたものはやはりエデンを救うことでしょう。2部ではエデンを何らかの形で救うところまでが描かれ、続く3部では新たなる巨悪と戦うというところが期待された部分ではないでしょうか。今回の2部ではエデンを救う前に新たな敵と戦う展開になりました。巨大な敵と戦うといった展開は話のスケールを大きくする効果として有用だと思いますが、今回ファンが見たかったのはエデンを救えるかどうかという点だったので、新たな敵との戦いにはどうしても感情移入することが出来なかったように思えます。ここまで2部の完結を待たされているのだから、それなりの達成感とカタルシスを感じられるストーリーを期待していました。これらを3部への持ち越しとするのであれば、ここからさらに待たされることとなります。Qからシンまでの間に苦しんだエヴァファンのような気持ちに我々もさせられるのかもしれません・・・。

まとめると、2部は話の目的が上手く定まらず、中身が無いように感じられる内容でした。超展開が連続するのですが、プレイヤーは理解出来ていないのにゲームのキャラクターは理解や察しが早すぎるし、敵も味方も状況説明のセリフが長く、全体的にプレイヤーが話に置いていかれる展開でした。全体的に話が薄く、最終決戦に向けたキャラクターの掘り下げがありませんでした。

私個人の意見としては、物語というのは完璧である必要はなく、考証のミスや矛盾があってもそれを誤魔化せるだけの面白さを持っていれば問題ないものと思っています。2部で言うと中編ラストのプロジェクト起動の部分はタイトルの回収というカタルシスがあり、これからの物語の面白さを期待させる展開だったと思います。それ以降が続かなかったのが残念でした・・・。

過去の配信で加藤さんが「長期で続く話はあまり好きじゃない」といった内容の発言をしていた記憶がありますが、今回の2部を見てしまうと加藤さんの中ではアナザーエデンは1部で終わってしまったのかなという感想を持ってしまいます。実際主人公たちの話は1部に集約されており、シナリオキャラは外伝で強化イベントを消化してしまっているので、メインストーリーではもうやることが無いのかもしれません。主人公の強化もアイテム取得によるあっさりとしたものでした。1部は言うまでもなく完成度が高く、面白さも最高速度のまま走りきったようなストーリーでした。アナザーエデンのメインシナリオはここで終わったものだと考えてしまうのが幸せなのかもしれません。

ここまで長々と不満点を書き連ねましたが、じゃあアナデンやめるのかと言われると、やめないです。外典という新たな長期連載のコンテンツが確立され、櫻田さんのもとでアナザーエデンの世界が拡張されようとしています。西方外典は櫻田さんが作るもう1つのアナザーエデンとも言える作品で、やりたいことや描きたいものがしっかりと定まっていて満足度の高いコンテンツでした。これからの外伝や未来外典にはさらに期待できますし、アナザーエデンには魅力的なキャラクターや舞台が大量に転がっているので、それらをしっかりと料理して貰えることを楽しみにしたいと思います。

メインシナリオについては、ここで書いたような不平不満が全て吹き飛ぶような3部に期待したいです。それもなるべく早いタイミングで・・・。


○ゲーム部分について

インフレしすぎです。

今回の2部の満足度が低かった理由はここにもあって、ボスが弱すぎました。ボスが弱すぎるんじゃなくて、仲間が強すぎるんですけども。さらに、エンカウントダウンで雑魚戦がスキップできてしまうことを考慮してか、お使いパートがめちゃめちゃ長いです。こんなことになるならエンカウントダウンなんて要らなかった・・・。(冷静になってアナダン周回を考えるとエンカダウンはあった方が良いです)

完全ソロプレイのゲームでここまでキャラ性能をインフレさせる必要はありませんでしたし、これからもこのインフレ傾向は進んで行きそうなので、ゲーム体験の質は下がっていく一方かもしれません。ガチャでの収益を得ながらゲームバランスを保つのは非常に難しいことだと思います。もう手遅れかもしれませんが、ゲーム調整班にもなんとか頑張って欲しいです。

やり込んでいるプレイヤーにとって、今のアナザーエデンのゲームとしての楽しみは周回プレイの最適化に集約されています。新しいキャラクターや装備を獲得して単調な周回プレイをより効率良くしていく。短い時間、少ない操作で敵を撃破出来るようになるといったことをモチベーションにしています。そのためにガチャを回したり、高難易度の裏ボスに挑んだりしていますが、インフレが進みすぎるとそういったモチベも徐々に落ちていきます。インフレが進みすぎてしまった以上、高難易度のコンテンツをどんどん投入してバランスを取るしかないように思えますが、なんとか楽しめる方法を考えて頂きたいなと思っています。(まずはアナダンや異境にベリーハードの上の難易度を追加して報酬を豪華にするなど新たな周回の場が欲しいです)

酷評した2部ですが、音楽とワールドのビジュアルは安定して良かったです。キャラのアクションや演出はもうちょっと頑張って欲しかったかな…。アナザーエデンというフォーマットの限界もありそうですが、メリッサのキャラクエとかはキャラの動きにめちゃめちゃ力入ってて良かったと思います。

こういった感想が運営に届くかは分かりませんが、アナザーエデンが今後より面白いゲームになっていくことを期待しています。

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