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2020年代のゲーム体験はこうなる!ゲームとゲーム実況の融合=「ライブゲーミング」とは

突然ですが、ゲーム実況を見ている時にこんな経験はありませんか

・ボス戦やドン勝/チャンピオン直前などの手に汗握る場面で、「できるもんなら手助けしたい…!!」と思う

・ゲームプレイがあんまり上手くない配信者を見ていると「代わりにプレイしてあげたいな…!」と思ってしまう

(逆に、自分がゲームプレイしていてなかなかクリアできない時「誰かここだけ代わってくれないかな…」と頭をよぎる)

・ガチャ動画の爆死リアクションが面白すぎる実況者に、「もうこっちでお金出すからもう1回回してほしい…!」と思う

・AmongUsや人狼のゲーム実況で、見ている自分も投票したくなってしまう

・実況者がマルチプレイのマッチングを待っているのを見ながら、「自分もこのマッチングに入っていっしょにプレイしたいなぁ」

あるいは、ゲーム実況を見ない人であれば、こんなことってないでしょうか。

・プロ野球を見ながら「次はインコースのストレート!」と誰も聞いてないのに次の球の指示を出してしまう

・「M-1グランプリ」リアルタイムで見ながら「もう優勝者は視聴者の多数決で決めてほしいわ」と思う

・「はじめてのおつかい」を見ていて「あーそっちじゃない、片栗粉じゃなくて小麦粉だよ!上の段!」と叫んでしまう


これらを解決するような体験が、2020年代のゲーム体験=「ライブゲーミング」の中では当たり前になっていきます

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昨日、ミラティブ社から、「ライブゲーミング」のプレスリリースを出しました。
ライブ配信とゲームの融合である「ライブゲーミング」の関連売上が月間1億円を突破し、少人数で開発された単体タイトル「エモバト」の売上も9日間で5,000万円級となっています。


「ライブゲーミング」は、メタバースにもつながっていく「2020年代ならではのゲーム体験」であり、10数年前に「ソーシャルゲーム」が起こしたような大きなムーブメントになっていくことを確信しています。

そこには、ゲーム領域にとどまらず、2020年代のC向けサービス、エンタメ、ソーシャル、コミュニティ、メタバースなどにつながるヒントがあふれています。

その分、いろんな文脈とつながっており、プレスリリースだけでは語りつくせない背景や大きな流れがたくさんあります。


少しでもこのビッグトレンドの面白さを伝えたいと思い、しばらくの間、連載的に「ライブゲーミングとは何か」、なぜ生まれてどこへ向かうのか、そしてそれが2020年代のインターネット全体の中でどのようにつながっていくのか、そんなところをnoteで書いていこうと思います。


本noteが第1回ですが、週2-3ペースで更新していければと思うので(頑張る…!)、よかったらtwitterやnoteをフォローしていってくださいませ。
現時点でのnoteタイトルの下書きメモとしては↓の感じ…

初回は、「ライブゲーミングとは何か」。耳慣れないこの単語は、どんなユーザー体験なのか、まずそんなところから書いてみます。

前提:ゲーム実況とゲームの現在地

2010年代はゲーム実況が世界的な人気を獲得した10年でもありました。既に、YouTube全再生の15%前後はゲーム実況だとも言われています。

結果、ゲーム実況者(含YouTuber)やプロゲーマーは、子供のなりたい職業上位にランクインするようになりました。

いわゆるZ世代にとって、「自分で実況すること」「しゃべりながらゲームすること・しゃべってるゲーム実況者を見ること・マネすること」はマス・当たり前なのです。(*弊息子も、ほっとくと永遠にゲーム実況見てしゃべくってます)

マーケティング的にも「ゲーム実況映え」するゲームが流行る、というのはキーになっています。「Among Us」「Fortnite」「Apex Legends」などのメガヒットがよく引用されます。(私の同世代以上がイメージしやすいところとしては、「桃鉄」最新作がゲーム実況から火がついて歴代1のヒットになったりもしました)


結果、ゲームクリエイターは、既に「ゲーム実況映えするか」をゲームデザインの視点に取り込んでい
ます。

その先に、「ゲーム実況をより盛り上げる」ために、「視聴者の介入」や「視聴者との共同プレイ」といった発想が出てくるのは必然といえます。それを実現するのがライブゲーミングです。


例えばこんなゲーム体験です。

1.視聴者からの「介入」

ゲーム実況のライブ配信では、既に「コメント」という形で視聴者の「介入」が可能でした。これがリッチ化していきます。

たとえば、コメントが派手に表示される、配信者が勝ったら紙吹雪を画面に出せる、などのわかりやすいところから、「装備アイテムを配信者にギフトする」などができるようになります。

例:
・配信者のHPが減ってきたら視聴者が回復できる
・次に進む道を視聴者が投票などで決める
・配信者は地図を見られないが視聴者だけは地図を見て配信者に助言できる
・視聴者が配信者の代わりにアイテムを買っていっしょにダンジョンに潜る


…などなど、「視聴者の介入」によってこれまではできなかった様々なゲームデザインが可能になります。

ビジネスモデル上もキーになってくるのは「ギフト」です。直接的なゲームアイテム(機能的価値)のみならず、場を盛り上げることや感情報酬のやりとりにつながります。ギフト・プレゼント(贈与)って必ずしも機能的価値を渡すためだけに起こりませんよね。

これらは、別の日に詳細を書く「誰かのためにお金を使うゲーム市場」の創出につながっていきます。
(映画や音楽を超える産業規模のゲーム市場ですが、これまではほぼ「自分のためにお金を使う」市場でした。それが今後広がっていくのです!)


2. ゲームマスター=配信者 がいる体験
(声を聞きながら遊ぶ)

配信者というオーガナイザー、ゲームマスターが存在することもゲーム体験に影響を与えます。私がよく例に出すのはカジノにあるルーレットのイメージです。

現実のカジノのルーレットでは、ディーラーと、椅子に座っているプレイヤー、卓を囲む「オーディエンス兼順番待ち」が存在しますよね。

これがバーチャルでの遊びになったとして、ディーラー=配信者と想像してみてください。

椅子に座るプレイヤーのあなたはチップを賭けます。
すると、配信者の「えっ、〇〇さん今それだけしか賭けないの?」という声が聞こえてきます。そこに卓を囲む視聴者からやってくる「どんどんいけよーw」というコメント。
あなたはついちょっと乗せられて倍プッシュしてしまいます。

「キター!!!」と視聴者やディーラー配信者から大歓声があがります。配信者「じゃあ回すね!」

…結果は…残念!「ワロタ」「草ww」盛り上がる会場。
配信者の声「でもナイスチャレンジだったよw」…

プレイヤーは、ゲームに勝てなかった悔しさがありつつも、「場が盛り上がったその中心にいて面白い体験だったな」と思うイメージが湧きませんか?
そんな体験がオンライン空間で生まれてきます。

これまでのプレイヤー目線だけでなく、配信者がゲームマスターやオーガナイザーとして仕切る「場」になっていることで、まだ広く想像されていない「ならではの体験」が設計されていくでしょう。


3. ライブ配信ならでは・リアルタイムならではの盛り上がりと一体感

スポーツを録画で見るのとライブで見るのとなぜだか興奮が違うような感覚がありますよね。
あるいは、それぞれが見た試合の感想を後日友だちと話すのと、リアルタイムで隣同士で手に汗にぎりながら応援するのはまったく違う体験です。


ライブゲーミングは「ライブ」「リアルタイム」ならではの一回性ある盛り上がりを作り上げます。「瞬間」「いまここ」を盛り上げるためのゲームデザインや「演出」が考慮され、それを実現するAPI/SDKなどのインフラが今後整っていきます。
「時間」「共感覚」などを活かした「いき(粋)」な設計が大きなキモになっていくでしょう。

こう聞くとこれまでのいわゆるMMO RPGやGvGに近いようにも思えますが、後述の「開かれていること」で似て非なる異なる熱がそこには生まれてきます。


4.ゲームを取り巻く
「開かれたコミュニケーション」

コミュニケーションが「配信」という形で開かれているのもポイントです。


仮にもし、同じように「好きな芸能人と電話する」という機会があったとしても、1対1の電話をするのと、ラジオ番組に電話で出演するのとでは立ち振る舞いがきっと変わりますよね。

「見られている」感覚(「何かうまいこと言おう!」と思いそうです)、自分の振る舞いが誰かに賞賛される、最高に面白い出来事がリアルタイムで起こったらわらわらと人が集まってくる…。


そんなふうに、開かれた場だからこその体験(そして盛り上がりが盛り上がりを生む連鎖の設計)もポイントと見ています。


また、実際にゲームを友だちと始める時って、必ずしも「今日は絶対ゲームしよう!何時集合!」ではなく、雑談してたら「なんか暇だな…」となった流れで「ゲームでもしよっか?」となることも多いのではないでしょうか。

Mirrativも、世界最大のゲーム配信サイト「Twitch」も、実は最も配信視聴時間が多いカテゴリは「雑談」です。ライブゲームでは、雑談から、流れでシームレスにゲームが始まるのです。そして、「カジュアルなゲームがあれば初対面でも会話が成立する」ことはとても多いです。

ライブゲームは例えば現実世界のボードゲームのような「コミュニケーションありきのゲーム」、を低い敷居で始められるものにもなっていくはずです。


5. プレイヤー・配信者の収益化などの
「経済エコシステム」

ライブストリーミングサービスは収益化の仕組みを備えています。そこにゲーム体験が掛け算されることで、「ゲームを楽しく遊んでいると経済的メリットもある」という形で、自然と「Play To Earn」のしくみになっています。

既に、「エモバト」などミラティブのライブゲームでも収益還元が行われています。

(とはいえこれはAxie Infinityなどの「GameFi / NFT」周辺のPlay To Earnとはまったく別物です。あちらもとても面白いですがまだ敷居が高い中、ライブゲームは一般のエンドユーザーでもすぐに理解・対応できる中身になっている点に別の面白さがあります)

ゲーム実況者/プレイヤーにとっても、例えばYouTubeの広告モデルとは異なる新しいカジュアルな収益化の手段であり、今後、新たなクリエイターエコノミー、新たな経済エコシステムが成立していきます。

まとめ

どうでしょうか。少しでもライブゲーミングが創りだす「新しい体験」にワクワクしてもらえたなら嬉しいです。

現時点の当社の「エモバト」「エモモRUN」等も、正直これらを満たせているとは全く言えず、まだまだ黎明期的・発展途上です。それでも売上・熱量がついてきているというところも面白いです。伸びしろにあふれています。


現時点では誰も想像がつかない、まったく新しい「ゲーム体験」が今後、作られていくはずです(「ソーシャルゲーム」が出てきた時、誰もパズドラやモンストやウマ娘の想像はできていませんでした)。
そしてゲーム・ライブ・アバターの融合は、そのまま「メタバース」にもつながっていきます。

そんな「ライブゲーム」の体験を自分で創ってみたいと思った方は、ぜひ先行開発パートナーへのご応募や、ミラティブへのご応募もご検討ください。リリース済みのスマホゲームをライブゲーム対応していくことも可能です。

まだまだ黎明期の市場につき、「こんなのはどう?」という各種ご提案も大歓迎です!同じ世界観を長年SDKサイドから見ている米国Genvid社も100億円超調達するなど、今後、世界的に急発展していく市場です。
いっしょに盛り上げていけると嬉しいです。

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まずはもう少し話聞きたい!と思ってくれた方はぜひMeetyまで。

CTOもMeetyあけています。今後、ゲームのPM陣などもあけていくので気軽に話にきてください!

「ライブゲーミング」で新しい楽しさ・新しいユーザー体験を創れるよう頑張っていきます!しばらく頻繁に更新しますので、良かったらシェアやフォロー・スキしていってくださいね。

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