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何が真実かは重要ではない?

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書籍「二酸化炭素温暖化説の崩壊」(広瀬隆)

最近のツールで当てにならないのが、スマホの天気予報アプリである。もっともらしく雨雲レーダーなるもので「〇時頃に雨が降ります」などと言われると、つい信用してしまうが裏切られることが実に多い。

私の場合は、あれを見て庭木の水やりを控えたり、雨が降ったらやらないと決めているランニングを今日はサボれるな、などと期待したりしてしまう。が、その時間になっても雨は降らない。おかしいなと思い、再度アプリを開くと、「30分後に雨が降ります」などと表示される。しかし30分経っても降らない。もう一度開くと今度は「しばらく雨は降りません」って、オイ! と言いたくなることがしばしばある。私はこれを「降る降る詐欺」と呼んでいる。

先日、それを知人のU氏に言ったら、

「しょうがないんですよ。雲なんて複雑系の最たるものですからね」

と訳知り顔で返された。少々カチンときた私は、地球温暖化論者である彼に

「でもさあ、今日の天気もろくに当てられないのに、何十年も先の地球の温度なんて分からないんじゃないの。水蒸気、つまり雲が温室効果ガスの60~70%を占めるんだろ?」

と言うと、彼はにやりと笑った。

「それは、つまりこういうことですよ。毎年のように3割を打つ好打者がいるとするじゃないですか。その彼が今日の試合で、3割を打てるか──たとえば3打数なら必ず1安打できるか──を試合前に当てることは難しい。でも、今シーズンを終えた時点で3割前後の数字を残すだろうと予想することはできる──でしょ? つまり、そういうことですよ」

だから、今日の天気は当てられなくても、今世紀末の地球の温度は予測できるのだそうだ。

本書で展開する二酸化炭素温暖化説への懐疑論についても、

「マックス・ヴェーバーは『何が真実かは重要ではない。何が真実ということになったのかが重要だ』と言ったんですよ。今さら疑義をはさむ余地などありませんね」

とこれまた、したり顔で言われた。たしかに、すでに国際社会は二酸化炭素温暖化説を真として政治的な決着がついており、それに基づいて社会経済が回っている。

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