バババババディ!!

「…らがき…で…ねえ〜」
ゲオルギの奴が空を見上げて鼻血を出しつつなんか言っている。
聞いてやりたいが、声は全く俺の耳に届かない。
隣のバ…おっと、スザンヌさんが白髪をふわふわとさせながら機関銃を撃ちまくっているからだ。爆音と薬莢の爆ぜる音で手一杯だ。薬莢がかしこに当たる。
薬莢だけならまだいい。
この頼りないコンクリ塀のちょい向こうから、荒くれ共がこっちに向かって同じようなのをぶっ放してきている。
そっちに当たれば当然死ぬ。だがゲオルギと同じぐらい俺にも実感が無かった。
「なあにやってる!あのババア共をさっさと始末しろ!」
「うっさいね小汚い小悪党が。風呂に入れ、飛んでるノミがこっちまで見えるよ」
スザンヌさんはどなり返した。
その小汚いうちのモヒカンが「糞ババア!」と怒鳴った瞬間頭が爆ぜた。
「口大きく開けると弾が入りやすいからよろしなあ」
キモノを全く乱さずイチョウさんがライフルで狙撃したのだ。

(To be continued)

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