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『ホスト万葉集』を読みました。

『ホスト万葉集』
 作:手塚マキと歌舞伎町ホスト75人
 編:俵万智・野口あや子・小佐野彈
 発行:短歌研究社
 発売:講談社

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思った以上に面白かったです。
好きな歌がたくさんありました。巻末の座談会も読みごたえがありました。
そして、最後に写真とともに作者紹介。

気になった歌をいくつか。
さすがのセンス。


歌舞伎町 夢と希望と欲望に
  うずまく町、町、人、人、町、町/桜木開


ルブタンにグッチにプラダ ルイ・ヴィトン
  エルメスシャネルバレンシアガ/江川冬依


太陽が沈んだ後の人の波そういう海で僕は泳ぐの/渚忍


元漁師同じ水でも水商売荒波に呑まれ深く溺れる/瑠璃


ムカつくよ!初回で使う博多弁あいつモテすぎ!禿そうマジで/朋夜


テーブルのグラスなみなみ注がれる
 飲むは地獄だ飲まぬも地獄か/亜樹


一瞬の笑顔が見たくて入れちゃった。
まるで真夏の花火のように/天翔

     *入れる=シャンパンを注文すること。

無理するな明日の仕事も会計も心配だけどやっぱ無理して/朋夜


あの人はそんなんじゃない
と言う君も言われるアイツも素敵なんだね/MUSASHI


自分でもわからないから困るんだ
そんなに俺を問い詰めないで/手塚マキ


気まぐれでぶっきらぼうな俺やけど貴方のことは好きでありたい


友人がウチのホストにハマってる大金つかうと少し複雑/MUSASHI


約束をしたから買ったバスソルト何気ない君の小さなおねだり/江川冬依


お店ではハッピー野郎を演じてもお家に帰るとネガティブ野郎/ミナト


楽しいな パリピピリピリ ピッピリピ
  昨日の記憶一切ねぇわ/令和


鳴かぬならそういう種類のホトトギス
  他に鳥などいくらでもいる


バースデーいつもはしないイチャイチャを
   察してください何故するのかを/武尊


潰れない今日一日が終わるまで君との記憶を飛ばしたくない


わからない 女心のマチュピチュに迷い込んだのかもしれません


「ごめんね」と泣かせて俺は何様だ
 誰の一位に俺はなるんだ/手塚マキ


人を剥き殻を探して閉じこもる
  そういう街なの孵化などしない


リツイートされてた貴方のその笑顔
   直接君から知りたかったな


「コロナだし」行かない理由を探してた
   嘘でもなくて本当でもない/霖太郎


この時期に大丈夫だよと会いに来る
     酒が好きなの 俺が好きなの/夜乃空


自粛する寮生みんなで飯を食うすき焼きつつきつつ飲むコロナ/朋夜


歩きやすい どこを歩いても歩きやすい
   来月の今頃も歩きやすい?/伊織


無記名は、作者不詳かすでに退店済のホスト作品だそう。



巻の二は12月16日(水)発売。
ちょうど一週間後!





お気持ち嬉しいです。ありがとうございます。