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JAET よみもの 曲輪大地③

前回コラム2からの続き〜

オーディションを経てNewtide Jazz Orchestraのリードトランペットとしてメンバーになりました。本当は下のパートをやりたかったのですが、この年は高い音を吹ける人があまりいないので私が担当することになりました。正直高い音が出るとはいえ、そこまで得意なわけではなかったので不安だったことを覚えています。ですが、このリードトランペットになったことが今後の私の人生に大きな影響を与えるのです!!
コンサートも月1、2回ぐらいのペースであり、時は流れて7月。7月といえば学生にとっては夏休みですよね!! 今年はどこへ行って何をして遊ぼうかな〜(ワクワク!!)なんてことはなく、Newtide Jazz Orchestraは夏に毎日集中練習を行うのです!!(それこそ朝の9時から夜の10時ぐらいまで)なぜそこまで練習をするのかというと、8月に音大生のジャズフェスティバル「Jazz Festival at Conservatory」(略称JFC)というイベントが始まったのです。皆これに向けて猛練習です。
私は根性論だけというのがあまり好きではありませんが、この夏の練習では毎日かなりの部分を根性で乗り切っていたと思います。不思議なもので毎日リードトランペッターとして吹いていると、日に日に大きく成長していたのです。高い音をただ吹けるようになるだけではなく、リードトランペッターとしての役割、その音楽の深いところまで感じて引っ張っていく事。
JFC本番では演奏を聴いてくださった方々から沢山のお褒めの言葉をいただきました。そして各大学からの選抜ビッグバンドのメンバーに選ばれました。
この選抜ビッグバンドでの経験は一生忘れることはないでしょう。小曽根真さんを中心に、メンバー全員が深いところまで音楽を共有し、作り上げていく。ここで出会った仲間たちは今でも一緒に音楽を演奏したりする大切な仲間です。
留年してしまいかなり後悔した部分もありますが、この経験をするために私は留年したのかもしれないですね。この経験がなかったら私は音楽を辞めていたかもしれません。

そんなこんなで月日は流れ、2018年1月。
私は夢でもあったフランスへ留学することにしたのです!!
まずはフランス語がほとんどわからないので、語学学校へ行くことにしました。語学学校はパリではなく、リヨンという都市へ行きました。なぜリヨンかというと、パリに比べて学費が安い、パリ以外の生活も見てみたかった、そして何よりパリの次にジャズが盛んな土地だからということです!!
数ヶ月リヨンで生活したのちにパリへ引っ越し、音楽院へ入りました。
パリに行ってまず感じたことが、リヨンのジャズシーンとパリのジャズシーンはスタイルが違うということです。あくまで私の感想ですが、リヨンのジャズシーンはとても熱く、パリのジャズシーンはとてもクールだと感じました。もちろん私は両方好きです。
パリは東京に比べたらとても小さなところですが、その小さなパリの中には沢山のジャズクラブがあります。(いつかこのコラムでもパリのジャズクラブについても書いてみようと思います。)私はパリに来てから毎日のように夜な夜なジャズクラブに足を運んでいました。本当にこの国の音楽が大好きで、聴いていても、演奏しても私にとってこれ以上ない最高の環境でした。
そして2019年7月に日本へ帰国しました。なぜかというと、ビザが更新できなかったのです。かなり落ち込んでしまいましたが、また次の年になんとしてもフランスへ戻ろうと思っていた矢先、新型コロナウイルスの流行により外国へ行けなくなってしまいました。
そんな中でも何かやっていこうと、さまざまなプロジェクトに参加したり、自分達で作ったりしました。このJazz Arts Ensemble of Tokyoもそのプロジェクトの中の大きな一つです。
私たちはさまざまな大きな思いがありこのJAETを立ち上げました。さて、これから私もJAETもどんな物語を作っていくのか。。。。 乞うご期待!!

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