見出し画像

『美しい彼 シーズン2』(日本/テレビドラマ/2023年)

全4回。映画に繋がっていく物語ということだった。やはり『美しい彼』はいい。とてもいい。
このシーズン2を見て、私は八木勇征くんの演じる清居奏が大好きで、清居奏を演じる八木勇征くんが大好きなのだと改めて実感した。

平良は相変わらずな感じだった。清居は平良への愛情によってとても優しくなり、包容力も増し、これまで以上に美しく可愛く変貌を遂げているのに、平良は3話で相変わらず無神経な物言いで清居を傷つけて泣かせた。私は正直3話で平良がかなり嫌になった。
シーズン1の高校生時代は確かに学校内での立ち位置に隔たりがあり、清居があそこまで平良を好きになっていたとは、平良同様私も思っていなかったので、清居から好意を示されても平良がそれを容易には信じがたいというのはさもありなんと思えた。

でもシーズン2ではもうすでに同居し、心身ともに結びつきを深めて暮らしているというのに、相変わらず清居を自分とはかけ離れた神々しい存在として崇め奉っては、彼を傷つけるような無神経なことをいう(それもおどおどしながら)。それが嫌だった。
でも、仕方ない。清居が好きな男だから。

平良が少しずつ変わっているのはわかるのだけど、清居が泣かされるのが何度見てもかわいそうでならない。自分の殻に閉じこもり、清居の言いなりになっているようでいて、時々自分の欲望を清居に露骨にぶつけてくるあの平良の勝手な感じは、まるで「キングの言いなりになっている自分が実はキングを自分の好きなようにしている」プレイを、あのおどおどした態度で自分にも他人にも無意識にカムフラージュしながら無自覚に楽しんでいるのではないかと思えてしまう。でも、やはり仕方がない。清居が好きなんだから・・・。

清居によると、平良は身長もあるし、腰の位置も高く、顔だって悪くなく、ちょっと整えれば結構イケてる男子らしい。確かに清居プロデュースの平良は小綺麗になり、清居に連れて行かれたパーティーでちょっと女子の視線を集めていた。地味でおどおどしてかなり変な感じなのに、実は外見は結構かっこいいなんて、なんてずるい男だ・・・。
平良が映画の方では少しは変わってくれたらいいなぁと願わずにはいられなかった。

清居は平良と結ばれて一緒に住み(居候?)、仕事も地道に誠実にこなし、着実にキャリアを積み上げている。
外見の美しさが変わらないのはいうに及ばず、平良への愛情は深くなり、彼と一緒にやっていくために必要な忍耐力や寛容さを備えつつあった。平良の言動にときめきを感じた時に見せるはにかんだ表情は、可愛らしさと艶やかさを増していた。
3話でまた平良の無神経さに傷つけられ泣かされても、平良への愛が揺らがない清居はちゃんと平良のもとに戻ってきた。えらいなぁ。清居の柔らかい愛情が、欠けや余分が多くて凸凹した形の平良という男をふんわりと包み込んだような感じがした。
清居はどうしても平良が好き。もういけるところまでいくしかない。
清居は、平良と幸せになるしかない。

あとでドラマを見返したら、また別の感想を書くかもしれない。
平良はあまり好きになれないけど、演じている萩原利久くんはとてもいい。彼が平良でよかった。

ということで、いざ映画!


この記事が参加している募集

テレビドラマ感想文