見出し画像

『Life 線上の僕ら』を見終わって(日本/テレビドラマ/2020)

2020年の6月に配信された作品とのことで、以前から気になっていたこの作品をやっと見ることができた。
このドラマは主人公の二人が高校生の17歳の時に出会ってから40歳になるまでの人生を描いていた。だから”life”なのか。

そういえば私が最近見ていたBLドラマの多くは、恋が始まる物語が多かった気がする。気持ちを確かめ合い受け入れて恋人同士になるまでの、恋が始まるドキドキ物語。
この物語はそうではなく、長い期間の二人の恋愛を描いていた。偶然の出会いから始まった恋、仲のよい恋人として過ごす二人の普段の生活の中のやりとり(男子二人の会話が私が思うところの男子っぽくて好きだった)、相手を好きすぎて様々な葛藤で悩み、別れ、紆余曲折あって再会してまた一緒に歩き出すまでが描かれていた。

これまで見て来た”恋が始まる物語”は、お互い近づきたいけど躊躇うような一進一退のドキドキ感がとてもよかった。時々見ているこちらが照れ臭く落ち着いて見ていられないことも少なくなかったりして。
このドラマはもちろん恋のときめきも二人の仲睦まじい触れ合いも描かれていたが、ドキドキするというよりどちらかと言えば静かな気持ちでじっくり見入ってしまった。
次第に大人の男性なっていく晃が恋愛に悩む姿は切なかった。一度は蓋をした自分の本当の気持ちにもう一度向き合って、かつて自他ともに欺いた自分に決別して、もう二度と好きない相手を離さないと好きな相手に面と向かって言える晃が素敵だった。その晃をずっとずっと忘れられずに心のどこかで求め続けていた夕希が再び晃の腕の中にいるのを見て、よかったなぁとじんわり感じた。

全4話と短かったこのドラマがとても気に入ったので、もう少し二人のことを見たかったなぁという思いが残っている。短かった。
話数がもう少しだけ多かったら、更にもっと深く何か描けただろうか。
必ずしもそうともいえないところが、難しい。

いろいろ調べたら、当時ドラマの後にディレクターズカット版の映画が劇場公開されたらしい。
それ、映画館で観たかったなぁ。




この記事が参加している募集

#テレビドラマ感想文

21,725件