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『佐原先生と土岐くん』(日本/テレビドラマ/2023)

高校教師とその教え子のヤンキー高校生のBLラブコメ。
高校教師・佐原一狼を岐洲匠、ヤンキー高校生・土岐奏を八村倫太郎。

BLとしてどうこうというより、明るくて単純で真っ直ぐな感じの土岐奏を演じてる八村倫太郎の言動がコミカルで笑えた。
3話で文化祭の出し物のために白雪姫になった奏。スカートの裾から少しのぞいた足首がやけにほっそりとして色白で綺麗で、お化粧にカツラも案外可愛かったのは意外だった。

ところで、この設定だともはや性別がどうこうではなく、誰と誰でも問題になるんじゃないだろうか。教師と教え子の恋愛は世間的にタブーである。佐原先生が女性教師でも、また逆に土岐奏が女子生徒でも、問題になる。

家族に話したりせずに二人の間で好き嫌いをやりとりする段階のラブストーリーなら、どんな性別の組み合わせでもそのまま成立しそうな筋書きだった(世間が関わるとなると同性の場合はハードルが高くなるだろうけど)。また、性別のことで悩むくだりもあまり出てこなかったし、先生の方は先生らしい抑えめの対応が多かったこともあり、途中まではあまりBL感を感じずに見ていた。

藤堂兄弟は、おまけとしては設定も見た目もよかった。複雑な間柄の割にさらっとしか描かれずもったいなかったが、時間の短いドラマシャワーなので仕方ない。弟役をやっていた男の子は、『君には届かない』にも出ていた。その時は主人公のクラスメイト役でちょっと出てくるだけだったが、可愛かったし何か目を引かれるような雰囲気があって「他のBLに出そうなぁ」と思っていたら、もう出ていた。

八村倫太郎が演じたヤンキー高校生・土岐奏は愛嬌があって面白かった。八村倫太郎は顔があっさりしていて、今回は金髪に目が奪われて顔の印象が薄いけれど、演技はメリハリがあって面白かったので、BLドラマではない別の役で見てみたい。
岐洲匠は、よくみると割と綺麗な顔をしているけれど目立ちすぎるほどでもないところが、”学校の中では割といけてる先生”として注目される存在の役に合っていた。

全体的に明るくてあっさりした感じの学園BLだったと思う。

岐洲匠も、『君となら恋をしてみても』の日向亘も、昨年の大河ドラマ『どうする家康』に武将の役で出ていた。BLドラマと大河ドラマに間をおかずに出演、もしくは同時進行で撮影する。
BLドラマ出演が俳優キャリアの足かせにならない時代なんだな。






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