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【日経オプション】屑プットが大化け?みたいな話をちゃんと調べてみた

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こんにちは、ジャド弟です。今回は日経オプションの話です。

オプションというと「1円だった屑プットが○○ショックで100倍に!」みたいな話を聞いたことがあるかもしれませんが、実際いつどの商品が何円から何円になったのよ、というのを過去データから調べた記事はあまり見かけません。(もしあったらごめんなさい)

そこで今回は、日経オプションのコールとプットそれぞれについて、大化けした事例を過去データから調べてご紹介したいと思います。

免責事項

検証に用いたデータの正確性や調査結果の内容については間違いがないよう十分注意を払っていますが、その正確性や内容を保証するものではありません。(万が一データが不正確であったり調査結果が間違っていたりした場合はお知らせいただけると助かります。)

定義

商品:全ての限月・権利行使価格の日経コール(プット)オプション
データ:2018-11-01〜2021-02-28のセッション四本値
ルール:商品毎に価格変化の最大倍率を求める

「セッション四本値」というのは、日中セッションと夜間セッションを分けた四本値のことです。

「価格変化の最大倍率」というのは「価格が最大何倍になったか」で、例えば「3月1日の日中セッションの安値が5円で、3月15日の日中セッションの高値が50円だった」という場合は50÷5=10倍、という感じで求めた倍率のうち最も大きいもののことです。

ただし使用しているデータが分足などではないので、厳密に求めた最大倍率とは異なることがあります。詳細な説明は割愛しますが、例えばある日中セッションの安値が2円、高値が20円だったとして、先に安値をつけたなら「2円が20円になった」ということでこのセッション内での倍率は10倍ですが、先に高値をつけていたらこのセッション内での倍率は10倍にはならない、みたいな話です。

結果発表:コール編

それでは早速結果発表に行きましょう。まずは日経オプションのコール、倍率の大きいものからトップ10です。

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表の見方ですが、

・contract_month .. 商品の限月
・exercise_price .. 商品の権利行使価格
・low_XXX .. 安値に関する情報
 ・low_date .. 日付
 ・low_session .. セッション
  ・day .. 日中セッション
  ・night .. 夜間セッション
 ・low_time .. タイミング
  ・open .. セッション始値
  ・high .. セッション高値
  ・low .. セッション安値
  ・close .. セッション終値
 ・low_price .. 価格
・high_XXX .. 高値に関する情報
・magnification .. 倍率

のような感じです。例えば表の最初の行なら「2020年11月限、権利行使価格26,000円のコールを2020年11月4日の夜間セッションの安値1円が11月9日の夜間セッションに255円の高値をつけ、255倍になった」ということになります。

コールは最大でなんと255倍になりました。しかも11月4日の夜間に1円をつけてからたったの3営業日後にです。この時何があったのでしょう。当時の日経先物ミニの日足チャートを見てみましょう。

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コロナショックの安値から急速に戻したものの年初来高値圏の24,000円には届かず、10月末に逆に23,000円を割ってしまい「やっぱり24,000円は近くて遠いのか…」と買い方を落胆させた後の24,000円超えでした。

拡大するとこのような感じです(セッション足)。

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左の青い線の時にコールは1円をつけ、右の青い線の時に255円をつけました。そして255円をつけた日の夜間はこのような感じでした(5分足)。

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確か20時30過ぎにコロナのワクチンに関するポジティブな報道があり、日経先物がそれに反応してか暴騰しました。おそらくこの時にコールが255円をつけたのでしょう。

それにしても、もし1円で買って255円で売っていたら、1枚で1,000円が25万5000円。4枚買っていたら4,000円が約100万円。現実にはそんなにうまく売買できることはないでしょうが、なんとも凄い話です。

第2位は同じく2020年、5月22日に2円だったコールが6月5日に475円になりました。この時の日経先物ミニはこのような感じでした(セッション足)。

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コロナ安値から回復基調にあった株価がやや頭打ちになり、そろそろ天井か…と思った5月下旬、突如強い上昇トレンドが開始して6月上旬までその上昇は続きました。この最初にコールを買って終わりに売り抜けていれば237.5倍になったわけです。

3位以下は、表を見ていただけると分かりますが、いずれも2020年11月の上昇期間か5月下旬の上昇期間に関する記録となります。今回の検証では2018年11月からのデータを対象としましたが、結局トップ10は2020年のコロナショック明けの記録で占められました。

ここからはプット編となります。ここまで読んでいただいて興味を持っていただけた方は続きも読んでいただけるとうれしいです。

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