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なめくじの生と死

先週の土曜日、2022年2月5日に、一昨年2020年の梅雨から夏の間に連れてきて、産卵期を経、ずっと頑張ってくれていた第1世代の最後の一人が身罷りました。丁度、今年産まれた卵から、ちびちびミニミニが三人孵ったタイミングでした。
その週のカウンセリングで私はカウンセラーの先生と、自分は滅ぶんだけれど、子供に未来や夢を託す、後の世代に希望を託す、というような感性を仮に「譲り葉感性」と呼ぶとしたら、私はそういう感性には全く馴染まない、という話をしたばかりでした。
私がカウンセラーの先生から言われて、一番心に刺さり、一番日常の指標としている言葉があります。
 「ドラマティックになりすぎない」
例えば新しい命が芽生えたその日に、譲り渡すかのように古い世代が死んでいった、そのことを殊更にドラマティックに仕立て上げようとしたらいくらでも出来るでしょう。そしてその手の感傷創作に関して、私は大概得意というか、何事につけドラマにして語る悪癖があります。だけど、飾り立てようがなにしようが、事実は事実です。ドラマにすることで虚飾にまみれて真実が薄まり、遠ざけられることもありますし、虚飾によって過剰になった情報量が己を必要以上に傷つけることもあります。だから、悲劇のヒロインにならず、逆に他人事として突き放しすぎもせず、自分自身に起きた事実を事実として、それについて動く己の感情を見定めなさい、というのが先生から私への教えで有り、何かにつけてはドラマ仕立てにしたがる私には非常に有用なアドバイスでありました。
そんな訳なので、傍らに死が、そしてもう傍らに生が、くっきりと目に映るその時も、「譲り葉的だなあ…」と思いながら、長らく頑張ってくれた子を、そっとナメっ子墓地に移しました。
更には、去年連れてきたこの中で、あんまり躰も大きくならないし、この子達には交尾産卵は難しそうだから別部屋で、と分けていた四人のうち、一人は昨日身罷りました。もう一人もかなりヤバイ状態です。まだ寿命である1年には全然早いのに、これはどうしたことか…。餌が悪かったのかなぁ…。でも好んで食べてた金魚の餌しかあげてなかったんですけどねぇ…。やっぱりこれも個体差なのでしょうか…。
ちなみに、これは体感で宇高先生に伺ったことはないですが(宇高先生のご専門はチャコウラで、うちにいるのはフタスジですし)、どうも死期が近づくと、躰が変色します。透明感がへり、全体に茶色っぽくなっていくのです。だから、変色した子をみると、あぁ、余り長くはいてくれないんだな、と思います。
お掃除が遅れたり餌がよくなかったりすると起きる体調不良は、躰の張りがなくなり、躰を曲げたときに皺が出来やすくなります。あと、粘液の分泌も増えるかも。あんまりうちの子らは、「体調不良」にはならないっぽいのですけど、変色がおこるとあぁ…って思います。
第1世代の子はもう大分前から変色してて、ここ数ヶ月は殆どものも食べてませんでした。なので、ターミナルケアのフェイズに移行していて、その子だけ別のお部屋で様子見てたのですが。最後の数ヶ月は殆ど物も食べてなかったですけど、その割には結構元気で長く頑張ってくれました。寿命一年って考えたら随分頑張ってくれた方だと思います。ありがとう。

とはいえ、出だし辛気くさいですが、昨シーズンは全滅させてしまった卵、今シーズンは無事に孵りました!やっぱり肝は初動の早さと温度管理と言えそうです。今日の時点で数えるのが面倒になるくらいにはちびちびミニミニがわらわらいてるので、ひとまず「孵す」という大きな目標は達成出来ました。
卵の管理に一番大事なのは気温。20℃以上に上がると大体全滅します。今シーズンは既に保冷箱導入済みでしたので、どんなに上がっても16℃、平均で言うならば大体13℃~14℃でした。
私に自信が無いのは水の管理でして、何しろサボテンを根腐れで枯らす人間です。余分と判っていてもついつい構い過ぎてしまうのですよね。なので今回は本当に自重しました。勿論水気がなさ過ぎてもいけないので、直接霧吹きから噴射せず、別の所に噴射して、ふわっと落ちてくる物がケースに入るようにとか、色々工夫しましたねぇ。
あとは、産卵時期が卵によってバラバラなので、出来るだけ近い時期に生まれたものを同じケースに入れるようにして、コレは孵りそうかなっていう核が出来てきたものについては、他の卵が悪くなったりしたのが伝染ると大変なので別にケースに移し替えました。今孵って来ているミニミニたちは、みんな移したケースの中で孵っています。勿論他のケースの中にそういう卵を見つけたらその子等も移動です。
今現在最早数えるのも追っつかないくらいのミニミニ達が孵っていますけれど、これが本当に小さい。産まれたばかりの時には胡麻の半分位の大きさでした。ご飯もちゃんと上げているので、数日経てばちょっとは育ちますけど、去年の7月に私が連れて帰ってきた一番小さい子を思い浮かべると、数ヶ月でそんなにもの凄く大きくなるわけではなさそうです。
そうなってくると心配なのが事故。こんなに小さかったら、移動させるときの薬匙の力加減次第ではぷちっとやってしまいそうでもの凄く怖いですし(なので掃除の時には全神経集中してます)、下に敷いている紙の奥の奥にまで潜ってしまっているのに気づかず捨ててしまったり、洗うために流してしまったりしそうで、実際第2世代ちびちびの時にも第1世代ちびちびの時にもそういう事故は起こっています。あの時より更に小さいミニミニですので、どんなに気を付けても多分事故は起こるんじゃないかと思われます。

宇高先生から卵について教えて頂いたときに、大半は無受精卵とも伺いました。今私の体感だと、勿論産卵の時期が数日単位でずれているので、これから孵る子もいるとは思うんですが、卵に比して孵った子は1/5に満たないです。更には、この産まれてくれたミニミニ達が色々事故ったとして、大丈夫な大きさになるまでにどの位残るんでしょうか。
我が家の中での出来事で有り、これが自然界の淘汰とどの位の差異があるのか正直判りませんが、これだけの卵が全部無事に帰っていたらナメクジ天国だよなぁ…と思うにつれ、自然界でも多分大分淘汰はされているものと思います。

そして、数えるのも大変になったミニミニ達が、もし事故なく全員大きくなったら(勿論なって欲しいですが)……お部屋どうしましょうねぇ。この、うちで産まれた第3世代、産卵もうちでされて、孵化もうちでしていて、卵の時点で産んだ子とははなしているので、恐らくですがこの子達に寄生虫がつく余地はないはずです。なので、どうあっても第2世代、ミニミニ達の親世代とお部屋を一緒にするわけに行きません。
…これは保冷箱を大きくする必要があるのか…??
まぁ、そのときになったら考えましょう。
兎に角今はこのミニミニ達を無事に全員大きくしてあげることが最優先です。

それにしても…昨シーズン全滅させてしまっただけに、ほんとーーーーに!!孵ってくれて良かった(泣

そして今回もイラストはいらすとやさんからお借りしてきました。他のも探したんですけど、大体においてナメクジの上の触覚的な物に目がついてたり、下側の触覚が描いてなかったり(これがまた有り得ないくらい多かった!)で、意に沿う物がなかったので、もういっそナメクジ記事はずっといらすとやさんにお世話になります。

見たくない方いると思うので、ちょっと長めにスクロールしてから、ミニミニの写真貼ります。見たくない人はここでブラウザをバックバック!


















これが2/3。そろそろ孵りそう

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2/5 孵りました!

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2/10 孵った子増えて、更にちょこっとだけ太りました

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