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それは、自分の望む選択か?

 TwitterのUさんのtweetを、なるべく見るようにしています。

 今日目にしたのは、本年5月18日のこのtweetです。

 特にここが大事です。

 プロの連中というのは、本当に痛いところを突いてくる。
 義理人情とか、身内とかね。
 そうやって、どっちかを選ばせる。
 選ばないというのが正解だったりするのに。

「選ばない」を選べるか?

 これを読んで、多くの人たちは、「選ばない」とか、答えにくい質問に「答えない」というのが、できなくなっているのではないかと思いました。

 というのも、選択肢があればその中から選び、問題を与えられれば、答えを出すことばかりやらされてきたからです。

 地球が二酸化炭素という温室効果ガスで温暖化していると知れば、「どうやって減らすのか」とか、減らす技術や方策に目が行ってしまいがちです。

 反対に、やってこなかったのが、「前提を疑うこと」です。

「それはそもそも問題なのか?」
「その問題の捉え方は正しいのか?」
「そもそも、地球は温暖化しているのか?」
「温室効果ガス全体の内、二酸化炭素が占める割合はどのぐらいか?」
「選択肢はこれ以外にもあるのか?これで全部か?」

 こういうことを問わない、問おうとしない「教育」を、大多数の人は受けてきました。

 しかし、正しい前提に立たなくて、どうして、適切な解決を見出せるでしょうか。

 前提が間違っていれば、結論も間違えます。

その問題設定は誰にとって都合がいいのか?

 もしかすると、問題提示者にとって都合のいい「答え」しか、出せないような問題設定がなされている、ということもあります。

 選択の話で言えば、選択肢を用意したのは、相手なので、そこには自分にとって不利になるものがあるかもしれません。

 Uさんが出された例のように、「義理人情と身内、どちらを選ぶのだ?」というものがそうです。

 どちらを選んでも不利になる。

 その時、「選ばない」ことを選べるか。

相手の意図を見抜く:枠珍接種の有無を尋ねられたら

 これは、「そういう選択肢を提示することで、相手は、何を望んでいるのか?私をどうしたいのか?」を考えてみないと、見えてきません。

 例えば、就職面接で、枠珍の接種について尋ねるのはご法度ですが、仮に「枠珍接種しましたか?」と尋ねられたとしたら、少しイメージが湧くかもしれません。

 自分は不接種だが、それを正直に言うと、面接に不利に働くことが予見できる場合、「打ちました」と嘘を言うのがいいのでしょうか。

 それとも、やはり正直に答えるべきでしょうか。

 いずれの答えもアウト(=自分に不利)なら、どう言うのがいいのか?

 一つは、「厚生労働省は、その質問をしてはいけないと言っています。なぜなら、就職差別につながるおそれがあるからです」という返し方です。

 他には、「それは個人的なことで、お答えする必要はないものです」と突っぱねるのも手です。

 あるいは、「質問の意図がわかりかねますので、お答えいたしかねます」というのもありです。

 いずれも、相手の望む答えを言わず、自分に不利になることを言わず、質問に応じています。

 もっとも、相手の望む答えを言っていないがゆえに、結局、就職面接に不合格になるということもあるかもしれません。

 しかし、自分に嘘を吐いて、仮にそこに就職しても、何かの拍子に嘘がバレて、余計に不利な立場に置かれるよりは、その方がいいのかもしれません。

 Uさんの出された例にしても、枠珍接種の有無を尋ねる質問にしても、本来、天秤にかけられないものを、選択肢として提示することで、回答者に「究極の選択」を強いている点が、倫理的に最も問題な点でしょう。

 そういう意図を見抜けるどうか。

 面接のそれまでの流れにもよるでしょうが、枠珍接種の有無を尋ねてくる前のやり取りで違和感を覚えている時に、枠珍接種の有無を尋ねられたら、「何か意図があるな」と直感して、ストレートな回答は避けようと、私なら考えます。

 「考えます」と書きましたが、実際にはほとんど直感的にそう思っているはずです。

 そういう判断を瞬時にできるか否か。

 そのためには、日常的に、前提を疑うことを行う必要があります。

高価な買い物の前には吟味を

 最近、話題の、テスラの名を冠したセメント缶。

 話を見聞きする限り、一種の霊感商法だと感じます。

 「買わないといけない」ように誘導されたのでしょうか。

 そこで問うべきは、「そもそもこれは、私に必要なのか?」「これを買うことで、私にどんなメリットがあるのか?提供者にどんなメリットがあるのか?」「費用対効果はどれぐらいか?」です。

 もしかすると、恐怖や不安を煽られ、あるいは、メリットを説かれ、冷静に検討する余地がないように誘導されたのかもしれません。

 購入された人は、「冷静な吟味」をしていない、少なくとも、そういう機会がなかったように見受けられます。

 購入にいたった具体的な流れは存じませんが、もし損をしたなら、購入にいたる過程を振り返って、どうして冷静な検討をしなかったのか、できなかったのかを見極めるのが、同じ轍を踏まないために、大事かもしれません。

 Uさんのこんなツイートがあります。


 まず前提を疑おう。

 選べないなら、選ばなくていいんだよ。

 答えたくないなら沈黙でいい。

 『JOJOの奇妙な冒険 第3部』で、DIOの刺客としてやってきた「審判」のスタンドが、ポルナレフに「願いを三つ叶えてやろう」と言ってきます。

 これも、願いを三つ叶えると、回答者の不利に働きます。

 後で助けに来たアブドゥルが同じことを言われると、指を四本出して「四つにしてくれ」と言います(ヘッダー画像)。

 これは、相手の前提を見抜いて、相手の前提をぶち壊しています。

 刺客が、自分の願望を叶えてくれるというのは、何かしらの良くない意図があるのだから、それに乗らないのが大事です。

 初めてこのシーンを読んだ時、「アブドゥル、すごい!」と感じたものです。

 相手の前提・意図を見抜いて、それを超えた視座から応じられるかどうか。

 それを、より研ぎ澄ましたいと思う日々です。

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