心を開くとは?
「心を開く(open your heart)」というと、誰にでも心を開いて、正直であることだと考えられがちで、私も一時期、そう思っていた。
だが、そうではない。
それでは、悪意を持った相手に搾取されるのを止められない。
次に引用するのは、アメリカ人のチャネラーであるトム・ケニオンが高次元存在のハトホルから受け取った言葉である。
彼らはこう述べている。
「心を開くとは、出会う人のすべてにまったく無防備になるということではありません。いつ、だれに対して開くべきなのかを正しく識別できるようになることなのです。選択の余地なくそうするのではなく、自分が開きたいときに開けるようになるのが目的地です。」
(トム・ケニオン『新・ハトホルの書』ナチュラルスピリット p,301)
ポイントは識別である。
自分に悪意を持っていたり、害意を持っている相手に心を開くことは、自分の心だけでなく、身体、所有物、家族・友人を危険にさらすことになりかねない。
スピ系の人の中には、「心を開きなさい」と繰り返すばかりで、リスクのことに触れている人は少ないように見受けられる。
その点、ハトホルは、誰でも彼でも関係なく開くことではなく、誰に開いてよいのか、誰はだめなのかを識別することが、この言葉で言われていることだと、指摘する。
害意を持っている相手に心を閉ざし、本心をさらけ出さないのは、基本的な防衛策の一つだ。
だから、「心を開く」に先立って、人を見ていく観察力と識別力の向上が欠かせない。
それをすることで、いつが開くべき時で、あるいは閉じるべき時なのかが、わかってくる。
これは、何となく、時を置かず、わかるようになる。
最初は痛い目を見るかもしれないが、徐々にそれも減っていく。
これから、必要な感覚・力の一つかもしれない。