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【読んだ本まとめ画像】難民を描いた児童書「5000キロ逃げてきたアーメット」

とあるイギリスの小学校。一番後ろの席に転校生がやってきた!9歳のアレクサは、その悲しいそうな顔をした子と友だちになろうと心を決める。ところがその子は一言もしゃべらない。いったいどこから来たの?なぜここに…?

やがて転校生・アーメットはシリアからの「難民」だということが分かります。「難民」という言葉も分からないアレクサと、友達のトム、ジョシー、マイケルはそれぞれの家族や大人からばらばらな情報をもらって、自分たちなりに理解しようとします。そして、アーメットの危機を知り、なんとかしようと立ち上がる…!

4人の行動は自分たちにも思いもよらない方向へと進んでゆきます。

その内容は読んでのお楽しみ!

難民という社会問題を扱いながら、読みやすく楽しいストーリーになっていて、ドキドキハラハラの展開に一気に読めてしまいます。

でも、よく読んでみると、現実社会の苦い側面もちゃんと描かれています。難民を快く思わない大人や、有色人種への差別感情を持つ人、子どもに冷酷に接する先生などの登場人物が、最後にはみんな改心する、なんていうご都合主義はなく、変わらない人間もちゃんと描かれているところに、作者の誠実さを感じました。

さて、下手ではありますが私なりの全体像をぎゅっと一枚に描きました。

ポイントは、重要な役割を果たすロンドンのタクシーに4人組を乗せ、それがアレクサとアーメットの絆を表すザクロで彩られた道を進んでいるところです。なお、アレクサの顔はこれから読む方に先入観を植え付けないよう、アレクサが大好きなタンタンのお面で隠させてもらいました。

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