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「失敗学会副会長」の本を読んだ
私はミスが多い。
人のことは知らないが、自覚としてミスが多い。
そこで、始めてミスについての本を読んでみた。
著者は「失敗学会副会長」だそうだ。失敗学会…なんだそれ、と思ったけど、まじめに失敗をなくすべく活動しているらしい。なにせ著者は原子力発電所の修理などに携わった工学者。ミスの重要度が段違い。それだけ「失敗」「ミス」の重要度が高い仕事で培ったミス撲滅策は聞く価値あるでしょう!
ミスについての基本的な考え方
まず、うんうんと納得したところ。
・うっかりミスでも、本当に思いがけないものはない。すべて過去にヒントがある。
・注意力に期待するのはだめ。個人レベルでも、組織レベルでも、「注意しなくてもミスが起こらない仕組み」に切り替えるべき。
そうなんですよー!
自分の注意力なんて、ほんと、あてになりません。
あまりにも注意力が低いので、
「文言を確認する場合は、Web上のものもプリントアウトして指でさしながら確認する」
くらいはやるようになりましたが…
自分にとって役に立ちそうな項目
具体的なミス撲滅項目については、自分には別の方法がよいなと思ったことがあり、今後使えそうな項目のみ抜粋します。
・チェックリストは、非常に小さなステップを項目化する「アメリカ式」がよい。終わったかどうか判断しないといけない内容のある項目はだめ
・ダブルチェックの際は、リストを逆さに持ってやるとよい
・数字の入力タスクであれば、意味なくても折れ線グラフに変換するプログラムをしておくとよい。おかしな数値が入っていれば視覚的に気づける。
・マニュアルは、正しさよりも使いやすさ。(…これは意外!他にも正しくできる可能性があっても、一つのルートを呈示するのがよいと。今のスマホ向けUXを連想する。全体像が見たい、一つ深いところでの判断がしたいと思ってしまう私には合わないけれど、大事なものの見方・判断の仕方だと思う。)
・毎日持っていく薬を忘れないようにするためには、何日分かまとめて入れるのではなくて毎日一日分だけ入れて習慣にする。(これも意外。まとめてやってしまいたくなるけれど、本当にそのほうが習慣化して忘れなくなるのかな??)
・よくアクセスするサイトは「自分だけ用トップページ」を組んでしまうとよい(コーディングなんてできない、という人も、これくらいの最低限のhtmlは書けていい)
・メール(スラックも、だな…)は見たらすぐ返信すると決め、業務時間中以外見ない。見ただけで返さないと忘れてしまう。
・英文を作成したら、" "でくくってググってみる。英語圏で使われている言い回しならヒットするはず。
・絶対失敗したくない案件では、「どうしたら失敗できるか」バリエーションを考え、逆算して防ぐ手立てを講じる。
ミスの原因の分類
つまるところ、ミスは以下の4つに分類されるとのこと。
・知らなくて起きた失敗…①「学習不足」 ②「伝達不良」
・知っていたのに起きた失敗…③「計画不良」(作業不足/計画不良/能力・経験不足を含む)
・うっかりミス…④「注意不良」
私は自分のミスをスプレッドシートに記入して、原因を分類しているのですが、「無知」「スケジューリング」「手順不備」「確認不足」「ケアレスミス」(+それぞれに自分以外の「チェック漏れ」が重なる場合あり)と分類していました。
「無知」=①「学習不足」
「確認不足」=②「伝達不良」
「手順不備」「スケジューリング」=③「計画不良」
「ケアレスミス」=④「注意不良」
に、それぞれあたりそうです。
結局、ミスは防げるのか
当たり前の結論ではあるのだけれど、それぞれの状況や業務が違うのだから解決法はそれぞれが自分で見出さなければいけない部分が多いです。
著者は最後にこう言います。
失敗に対して原因を追究し、対策を立てていくことは、そのまま自分の「創造性」を高めることにもつながります。
そう、自分の失敗を言葉にして、自分にしかできない解決策を考えるプロセスそれ自体が価値のあるものなのだと思います。
そして、ミスは「いやな気持ち」になるからこそ自分を動かす力となる。
ミスを次のステップへと進むための材料と動力として正しく使えれば、ミスはそれほど怖くはなくなるかもしれない。
ミスよ、これからもよろしく!
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