母からの自立
今年は、母からの「あけましておめでとう」連絡が来なかった。いつでもクソババアと返信してやるつもりだったのに。
私は寂しかった。お母さんの声が聞きたかった。気がついたら、電話をかけてた。
お母さんに甘えたい。
今ならお金も気持ちも余裕があるし、何でもしてあげるよ。
じゃあ、温泉へ行きたい。
病気がひどかった時期、お世話になってた叔母の家とお母さんは仲が悪い。だからお母さんと会うこと自体、叔母を裏切るような気持ちになる。なってた。でも、私が会いたいから会う。
母と会う時はいつも傷ついて帰ってきてた。お母さんのペースに巻かれるから。でも今回は巻かれなかった。「先にお風呂に入ってくるね」「ちょっと外の風に当たってくるね」一声かけて、自分のペースでやらせてもらう。
お母さんはもう、私の中でお母さんではなくて、友達みたいな感じだった。たくさん辛い時期を一緒に過ごした、喧嘩もした、友達。
私は病気になって、誰からも理解されない苦しみと孤独感を味わった。
時には人や物に当たり散らして、周りの人を巻き込んだ。根本は寂しくて構ってほしくて、でもプライドが高くて素直に頭下げられなくて、人の話聞けなくて頑固で。
私と母はやっぱり似ている。
中学生から高校生まで私はよく母に暴言吐かれてて、とても苦しんだ。母が憎くて憎くて仕方なかった。
でも病気になって、母の気持ちが少し理解できた気がした。離婚のこと、お金のこと、将来のこと、不安でいっぱいだったけど誰にも話せなかったらしい。
お母さんも大変だったね。
私はお母さんを通して、自分にも声をかけた。
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