桃源Qをみたよ! #8

今回は、『桃源Q』第8話「ラブ&サンダー」の感想や考察などを書いていきます(ネタバレも含まれているので、まだ観ていない方は注意!です)!

第8話のタイトルに関しては後から書くので、まずは本編にうつります(色のついた部分は大まかな内容です)。

モニターに映るネッシーを見ながら話をする男女二人。このネッシーが黄泉の国の王であることを女性が男性に教えている。前にも教えたことがあるらしいが男性は覚えていない様子。この世界はいくつにも分岐していて無限のパラレルワールドを形成していることや、黄泉の国はそれらのパラレルワールドが全て繋がっていることを話す女性。男性は「恐竜だから」とネッシーが黄泉の国の王であることに納得する。
女性の話によると、ネッシーが怒っている原因は、第7話の赤星が生きているのに黄泉の国に来てしまったことらしい。が、あんなに怒っているから、原因はそれだけではないはずと推測する女性。ネッシーはこの世界に何かしらのバグが生じたときに、それに呼応するかたちで怒ると、男性に説明する女性。ネッシーが吐く光線はパラレルワールドとパラレルワールドの境界線を溶かしてしまうらしい。ちょうどそのとき、光線を吐くネッシーと墜落する飛行機がモニターに映る。慌てる男性に、女性は「飛行機について調べて」と指示を出す。黄泉の国にいる第7話の赤星に「そこを離れて!パラレルワールドが崩壊する!」と呼び掛ける女性。

オープニングのテーマ曲(?)が本編に入っても流れているのが、うおー!最終章だ!って感じでグッときました!あと、今まで気になっていたんだけど、開演前のアナウンスが「男性の声」と「女性の声」の2パターンあるのは、何か意図があるのかなあ。男性のときは「ここは高円寺……ではありません」で、女性のときは「ここはカリフォルニア州ロサンゼルス……ではありません」なんですよね。
「そりゃあ恐竜だからな、人間より偉いわ」は名言!
第4話に出てきたビー玉がトランスポーテーションとして登場したり、ネッシーの光線がパラレルワールドとパラレルワールドの境界線を溶かすことが分かったりしたときには、うわあ!おおっ!ってなりました。

「初めてこの世界に疑問を持つようになったのはいつ?」と一人語り出す女性。女性は何も覚えておらず気づいたらこの世界にいたらしい。記憶を持たずに、名前も消されて。この男女は時空警察で、パラレルワールド上で起こった問題を解決しているらしい。また、男性は女性がスカウトしたらしく、男性の名付け親はこの女性とのこと。
「メキシコマン!」と現れて、飛行機の件を本部に報告したことを女性に伝える男性。女性のコードネームは「メキシコマン」のようだ。男性は女性(以下、メキシコマン)を誉めるが、メキシコマンはムスッとしている。「うるさいわよ、ラブリー」とキレるメキシコマン。メキシコマンは自分の名前が嫌らしい。男性はそのことを知らなかった様子。一方、男性(以下、ラブリー)も自分の名前を気に入っていない様子。名前は一生背負うものだからと、メキシコマンを恨むラブリー。そんなラブリーに対して、「そんなにとらえられていたら名前がかわいそうよ。生まれてから与えられた一番初めの使命なんだから」と返すメキシコマン。ラブって感じでかわいいじゃないというメキシコマンの発言を聞いて、何か思いついた様子のラブリー。メキシコマンに異変ポインターにいる人たちの名前を調べてもらう。用紙に写っている人物は全て「あかほし」と「きゅー(Q)」であった。「こいつら全員パラレルワールド上の同一人物だ!」と推理するラブリー。ネッシーが怒っている原因は「赤星」と「Q」がどの世界でも交わっていることだと考えた二人は、「赤星」と「Q」の仲を引き裂こうとする。

メキシコマンが一人語り出すシーン、良いですよね!第1話の薬屋の娘の一人語りシーンのリフレイン!第1話が「静」な感じに対して、第8話は「動」な感じ。
ラブリーがメキシコマンを誉めるシーン、先輩を尊敬する明るい後輩っぽい感じがしてかわいい!
女性のコードネームが「メキシコマン」だったのが面白かった!男性のコードネームは「ラブリー」なのに……。女性の名付け親はメキシコマンを見て、「メキシコって感じがしていいなあ」とか思ったのかなあ?『キン肉マン』にはメキシコ出身の超人はいるみたいだけど、「メキシコマン」はいないっぽいです。メキシコには「死者の日」という伝統文化・風習があるみたいだから、黄泉の国の王が出てくる今回の話に合わせたのかなあ?
「名付け親、メキシコマンでしょ?」のあとに小さくうなずいたり、「かわいいじゃない。ラブって感じで」のあとに咳払いをするメキシコマン、かわいい!
「赤星」と「Q」の情報が書かれてある用紙、きっとなにか仕掛けがありそうだなあと思ってスクショしてみたら、

せかい
あした みらい くに みえないほし
ぼくらのまち あこがれ あわいおもい
だれにもいえないこと

とあって、その続きの文章を読んで笑ってしまいました!気になる方はぜひスクショして確かめてみてください!
それを見て、思ったことがいくつかあって……。
第7話で赤星が言っていた「三途の川はそのパラレルワールドごとにあるんだよ」、「で、全部1個の黄泉の国に繋がっている」は、『ONE PIECE』の7つの航路のどれを選んでも最終的にはラフテル?(水先星島)にたどり着くのに似てるんですよね。だとしたら、「桃源Qは国民的アニメの都市伝説」は『ドラえもん』や『サザエさん』だけでなく、『ONE PIECE』も関係がありそう?例えば、『ONE PIECE』の都市伝説(考察)の一つで、「ルフィ(あるいは麦わらの一味)が今後、黄泉の国を冒険するかも?」というのがあるんだけど、それとかかなあ。第7話で、赤星とQは黄泉の国にいるし、Qの帽子が麦わら帽子っぽいんですよね。
『ONE PIECE』に関するもう一つの考察があって……。『赤星=ルフィで、Q=ルフィの仲間なのではないか説』なんですが……。とんでも考察なので、「桃源Qをみたよ! #8―2」で書きたいと思います。
あと、「赤星」と「Q」の情報が書かれた用紙には、「じかん」が書かれていて、第3話と第4話の「赤星」の「じかん」しか確認は取れなかったのですが、どちらも「にせんにじゅう」と書かれてあるんです。第2話では途中でお笑いの雑誌が映るシーンがあって、たしか表紙に第7世代特集ってあったので、第2話も「にせんにじゅう」なのかなあと考えました。また、『桃源Q』考察プロジェクトのツイートに「6話のロケット発射が2120年」とあるんです。となると、エンディングテーマのタイトルが「2Q21」なのはやっぱり気になりますよね。

メキシコマンはラブリーに「アース858」で起こった事件を話す。時空警察が到着した頃にはもう間に合わず、「アース858」は崩壊したらしい。「赤星」と「Q」の仲を引き裂くため二人は行動する。ラブリーはトランスポーテーションで第2話の世界へ飛んで、第2話のQに電話をかける。メキシコマンは第3話のカエルくんたちを消去したり、第6話のQのカーマンライン生存可能実験を30年に変更したりしている。そして、二人で第7話の黄泉の国へ行き、第7話の赤星を黄泉の国から追い返す。任務が完了して喜ぶ二人だったが、目の前にネッシーが現れる。銃を構えて、ネッシーをなだめようとする二人だが、ネッシーは光線を吐こうとしている。力ずくで突撃しようとするラブリーを止めようとするメキシコマン。二人で解決策を話し合おうと提案するが、ラブリーはそれでも行こうとする。そんなラブリーに対して、「だめ。あなたのことはわたしが守るの」、「あなたがいなくなったら、わたし……先輩として不甲斐ないでしょ」と伝えるメキシコマン。体裁を気にしていることに呆れて、ネッシーに再び突撃しようとするラブリー。

「アース858」の話のあとに第1話をもう一度観たら、最後のほうで映像が揺れるときに、ゴーっていう音と青色の照明があってびっくりしました!あれはネッシーの光線だったのかも。
各話の「赤星」と「Q」の仲を引き裂くシーンは、どんどん伏線が回収されていくから興奮が収まりませんでした!「ネクスト桃源Q'sヒント」がどんどん出てくる!
任務が完了して喜ぶ二人のバディ感、最高!あゆたろさんの脚本回の「赤星」と「Q」はどれも相棒!バディ!って感じがあって、なんかかっこいいですよね。
ラブリーのラブリーななだめ方、好き。たぶんあれがあったから、ネッシーは光線を吐くのを少し待ってくれてたんだと思っています!
「あなたがいなくなったら、わたし……」のあとの少しの間も良いですよね。ラブリーに対する好意が伝わってきます。

「お願い、待って!やっぱり行かない、ないで!」と叫ぶメキシコマン。戸惑って立ち止まるラブリー。メキシコマンもふいに口から出た言葉らしくて、「いや、なんか」と戸惑っている様子。ラブリーは再びネッシーに突撃しようとする。が、メキシコマンが「誕生日、やっぱり誕生日、ケーキが良かったから」とラブリーの手をつかみ、止める。「ネッシーが怒っている理由」と呟くメキシコマンに「それは何?ジョーク?」と尋ねるラブリー。二人とも何かおかしいと思っている様子。「でもQが……」と言ったあと、メキシコマンはラブリーの本当の名前が「Q」であることを思い出す。ラブリーの本当の名前は「Q」であることを、メキシコマンはラブリーに伝える。その瞬間、ネッシーが二人に光線を吐こうとする。メキシコマンを守ろうとするラブリー(以下、Q)はとっさに「危ない、赤星!」と口にする。メキシコマン(以下、赤星)は自分の名前が「赤星」であることを思い出す。どの世界でも「赤星」が「Q」に想いを寄せていて、それがバグの原因になっている。ネッシーの怒りの原因は、この世界の赤星とQであることに二人は気づく。諦めそうになる赤星。「俺にだって大事だよ、赤星のことが」と言うQ。赤星は「それは恋愛感情?それとも先輩への愛情?」と尋ねるが、Qは答えられない。「でも、俺が終わらせてやるよ」とネッシーの吐こうとする光線に飛び込もうとするQ。Qという存在が消えれば、この世界の均衡は保たれるはず。Qは「じゃあね、赤星」と言葉を残し、ネッシーの光線へ飛び込もうとする。が、赤星がそれを止める。「止めないといけないの!Qを、あのとき……」と伝える赤星。「赤星」は「Q」をあのとき止めなかったことを、ずっと後悔していたのだ。Qの手を離さないという赤星に、Qはこのままだとパラレルワールドが崩れるんだぞ!と伝える。それに対して、「もういいじゃない!」と返す赤星。「好き」という想いを伝える赤星に「ありがとう、赤星」と応えるQ。この世界で終わらせようと決意する二人。Qは持っていた銃を自分の頭に向ける。それを見た赤星はQの手をつかみ、銃口を自分の頭に向ける。「撃つならわたしを撃って」とQに言う赤星。鳴り響く銃声。銃口の先は夜空。ネッシーが光線を吐いて、エンドロールへ。

「お願い、待って!やっぱり行かない、ないで!」、「誕生日、やっぱり誕生日、ケーキが良かったから」のあとに、「Q」のことを思い出すシーンもグッときました。ここでも第1話のリフレインが!
「メキシコマン」と「ラブリー」が「赤星」と「Q」って分かったあとから、シャボン玉が映るのも幻想的で好きです!
赤星の「それは恋愛感情?」って尋ねるシーンで、Qがそれにすぐ答えることができないところはすごく切ない。第6話の「方向性はいっしょなのに、一方通行なんだ」という赤星のセリフを思い出しました。
赤星の「もういいじゃない!好きなものは好きで!」のあとのシーンもすごく良かった!!今まですれ違っていた二人が互いに想いをぶつけ合っていて、めっちゃ良かった!!
最後のQが銃を落とすシーンも第1話のQが剣を落とすシーンとリンクしていて、めっちゃ好きです!!第1話の赤星のセリフ「Qはわたしを斬れないでしょう?」はこのシーンとつながっているんですね。
第8話はこれまでの伏線回収だけでなく、第1話のセルフオマージュにもなっていて、胸熱でした!!

そして、エンドロール!
モクタールさんのダンスと怪しげでシュールな映像がすごく楽しかった!「桃源Q クラウドファンディングの支援者の皆様」のところも嬉しかったです!

次に第8話のタイトル「ラブ&サンダー」について!
なんというか、もう第8話にふさわしいタイトルですよね!これまでは14文字になるように意識してタイトルをつけていたみたいで、それらもすごく素敵でした!
が、「ラブ&サンダー」は字足らずで直球!これはこれでグッときます!
南極ゴジラのこんにち博士さんがnote「演出後記#1」で以下のことを述べているので、

全9話の『桃源Q』脚本ですが、テーマが大きく2つあります。
一つが「恋=お互いの想い度合いの不均衡」、もう一つが「リフレイン」です。

第8話のタイトルに「ラブ」が入るのは分かるのですが、「サンダー」は何を表しているんだろう?恋愛は雷に例えられることがよくあるから、それかなあ。あとは、もう一つのテーマである「リフレイン」と関係しているのかも?!
第1話のタイトルは音の響きの可愛らしさでつけられたみたいなので、第8話も音の響きで決めた可能性もありますが……。
第8話のタイトルに関連した考察(というより、妄想)がパッと頭のなかに出てきたので、「桃源Qをみたよ! #8―2」で書きたいと思います!

というわけで、本編に関する感想や考察は以上です。
第9話(最終回)もすごく楽しみです!!

最後に、メインビジュアルについて!
第8話のメインビジュアルは、ウィワクシア。
光を放っていて、カラフルかわいいです!
Wikipedia大先生の情報によると、体の背面には10本前後の鋭い棘があって、それで身を守っていたのでは?と考えられているみたいです。メインビジュアルのウィワクシアちゃんの棘が8本なのは第8話だから?
また、背中の鱗の表面には幅数百nmの周期的な溝があるらしく、そのため、おそらく生きていたときにはCDの裏側のように虹色に光っていたのではないかという説もあるそうです!日本では虹は七色だと考えられています。第8話は第1~7話の伏線が回収された回なので、もしかしたら「7つながり」なのかも?!
毎話、カンブリア紀の生物の特徴を捉えつつ、ちゃんと『桃源Q』の内容に関連するものも取り入れてあるので、『桃源Q』のメインビジュアルも改めてすごいなあと思いました!

おわり!

蛇足の一首!

ラブ&サンダー きみの銃声を二人のスタート合図とおもう (西淳子)