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バンコク封鎖1日目:しばらく日記をつけようと思う

3月21日(土)に、いくつかのソースを通じて、バンコクで商業施設の大半が封鎖されるというニュースが入った。ニュースは誤報だという話もあり二転三転したが、結局バンコクと周辺の県で実施されることが確定となった。

日用品を買うためのスーパーや薬局など、また飲食店はテイクアウトやデリバリーはOKということで、日常生活に困る状況では無い、また、外出禁止というレベルでは無いので、封鎖と言うとやや大げさかもしれないが、事実上の封鎖と表現しているメディアもあり、そういっても良い状況だと思う。

いまから「22日間」、子供は自宅でリモート授業、外食はできず家で食事、日用品以外の買い物もできず、人が集まることも基本的には避ける生活になりそうだ。当然ながら、コンサルや研修を主な生業とする僕のビジネスにも大きく影響する。この22日間(もちろんそれより長くなる可能性もある)をどう過ごすか?と考えたときに、少なくとも思ったことを書き留めておこう、と思い毎日noteを更新することにした。

22日後に状況がどうなっているかを楽しみにしながら、22日間の日記を書いていきたい。普段noteは、なるべく読者の皆さんのビジネスやキャリアに役立つ記事になるように頑張って書いているが、この22日間の日記については、「単なるつぶやき」的な日記になることをお許し願いたい。

静かな日曜日

日曜日の今日からが、多くの商業施設の封鎖施行日だ。ちょっと街がどうなってるか見に行こう、と不謹慎かもしれないがちょっとだけ長男と散歩してみた。エムクオーティエ(デパート)は日用品系を除いては見事にクローズ、少しひっそりしていた。スーパーは混雑していたが、買占め系は落ち着いた感じがする。総じて、いつもより静かなバンコクの街だ。

土日はいつも、習い事で予定が埋まってしまうのだが、長男のバドミントンクラスや中国語レッスンもキャンセル、また父子でやっているテニスもコートが閉鎖になってしまい、やることが無くなってしまった。唯一チェスクラスの先生が「自宅でやってもいいよ」と言ってくれたので、家で2時間チェスのレッスンをした。ちなみにチェスは父親も横にくっついて学んでいるので、最近も僕のもっぱらの趣味はチェスだ。長男の成長が早く、もう彼には勝てなくなってしまったが。

子供の学校は、先週の金曜から、リモート授業がスタートしている。先生からメールが(学校貸与の子供のメアドに)送られてきて、それを見て入室し、授業を受ける。小学校だけど科目ごとに先生が違うので、メールの量も膨大になる。5年生の長男は自律的にすべて出来るけど、2年生の次男はまだうまく対応できないので、メールを見逃して授業をスキップしてしまった。またオンライン接続が上手くいかない時のフォローなんかも親がしないといけない。

夫婦で相談して、来週、何曜日に面倒を見れるか、予定を合わせないといけない。自分のスケジュールを見ながら妻と相談した。リモートワークとはいえ、顧客とのMTGを入れてしまうと子供の授業のサポートが出来ない。細かい予定の調整が必要で、ちょっとだけ妻と言い合いになってしまった。自分も余裕がなくなってきていると感じた。明日の朝、ちゃんと謝ろう。

危機対応に追われるバンコクのビジネスマン

基本は家で過ごしていたので、PCを開いていると、交流のあるバンコクの人事の皆さんとのメールが入ってきた。多くの日系企業の幹部の皆さんは、この土日は週末返上で、翌週の対応の準備をしている。ひとくちにリモート勤務と言っても、製造業ではそうはいかない。勤務ルールはどうする、ツールはどうする、検討することは山ほどある。社員の方のCovid不安も相当なレベルになってきている。ともするとパニック状態になる人も居る中で、以前のnoteでも書いたが、理屈で考えて決めることと、感情で受け止めることとのバランスを取ることは本当に難しい。

ある方が、「こういう時のために企業理念がある。経営トップに企業理念に絡めてメッセージを伝えてもらう」という事を言っていて、本当にそうだと思った。ものごとの優先順位をつけるのが難しいとき、向かう方向が分からなくなって不安な時、そういう時こそ企業理念が羅針盤になるんだな、と思った。もちろんそれだけでは解決しないことも沢山あることは承知だけど。

並行して、起業家仲間とはチャットが飛び交う。不思議と起業家同士では、勤務ルールをどうするとかそういう話題は一切出ない。もちろんそれも大事だけれど、もっと大事なのはキャッシュをどう回すかだ。キャッシュが無くなってしまってはルールもくそも無い。とにかくこの数か月、我々は生き延びなくてはいけない。そのために、頭を切り替え、少しでもおカネになるサービスを考え、お金を回し続けなければならない。生きていけなければ志もビジョンもへったくれも無い。団結して乗り切らなければと気持ちを強くする。

そんな中、日曜にも関わらず、メンバーがSlackをくれる。来週のお客さん先の研修はどうしましょうか、勤務ルールはどうしましょうか、と相談してくれる。月曜の朝から方針会議でスタートする。本当に頼もしいメンバー。みんなで知恵を出して、難局を乗り切っていきたいと思う。自分も、3,4月は少し時間が出来そうだ。(もともと閑散期だからなのだけど。)本業の傍らで、個人向けのコンサルティング(キャリアやリーダーシップなど)を、人数限定で始めてみようか、とかいくつか構想を始めてつぶやいてみた。こういう時だからこそ、普段できないことをやってみたい。さっそく反響がいくつかあったので、ちゃんと企画にしてみよう。

夜は毎週恒例のタイ語のオンラインレッスン。こういう時だからこそ、習慣をもう一度見直して、勉強するチャンスかもしれない。英語もタイ語もぼちぼちしかやってないけど、英語も、今日は多めに単語帳をやってみた。運動不足なので、腹筋もしてから寝ることにする。

これで1日目の日記は終わり。ちょっと書き過ぎた(笑)。明日からはもう少し短くなると思う。

サッカーの岡田監督が、人間は、本当に厳しい状況に追い込まれると「遺伝子にスイッチが入る」という言い方をしていた。今、自分ははなんとなくそういう感覚がある。6年前、たった一人でゼロから起業するときも、遺伝子にスイッチが入った。結果、だいたい良い方に事態は動いたので、今回も大丈夫だと思う。こういうスイッチが入っている時に自分はだいたい眠れなくなってしまうので、ちょっと一仕事してから寝ることにする。

お読みいただき有難うございました。まずは22日間ガンバッて書いてみます。

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