【シニア向けコンシェルジュサービスで未来が変わる05】
ここでひとつ重要な話をしておこう。それは、シニアの悩みはみな同じ・・・ということだ。
シニアからの電話相談を受け続けること15年。相談件数は、2021年3月末時点で10,000件を超えた。うち20%がオンサイトでの個別支援(実務の同行・代行・請負、つまりDoしてあげる)につながることになる。
肝心なのは、具体的に何をDoするのかである。これが、おカネ持ちだろうが、そうでなかろうが、シニアの悩みはみな同じなのだ。大雑把に言えば、たったの8個。これだけ!
しかも、この8個の悩みそれぞれについて、解決策は2つないし3つだけ。これさえわかってしまえば、誰だってシニアの老後全般をサポートできるのだ。簡単なことだ! しかも、それを本人や家族の代わりにDoしてあげれば、簡単に20万円~30万円が手に入ってしまう!これって、スゴくね?
シニアの悩みを具体的に書いてみると・・・。
★老後の想定課題(以下の8つ)についての現時点での意向を文書化してあげる。必要に応じて、親子会議を開催し、共有する機会を設けてあげる。
★介護が必要になった人がいれば、介護サービスの利用に係る手続きをしてあげる。
★施設さがしが必要な人がいれば、希望条件に見合う物件をさがしてあげて、入居に係る手続きをしてあげる。
★問題行動を伴う認知症の親を抱える人がいれば、もの忘れ外来に連れていってあげて、ひと月以内に入院させてあげる。
★がんにかかった人がいれば、カルテや検査データを借りてきて、他の医者に連れていってあげて、一緒に説明を聴いてあげる。
★終末期に延命治療を拒否したい人がいれば、その旨を文書にする手続きをして、その段になった時に病院に提示できるようにしてあげる。
★元気なうちから財産分けを考えておきたい人がいれば、財産の棚卸しに必要な書類を取ってきてあげて、分与してあげたい相手とマッチングしてあげて、分与の方法と相手への依頼事項をセットにして覚書を作ってあげて、執行プランを作成してあげる。
★葬儀におカネをかけたくない人や、生前葬を希望する人がいれば、希望条件に見合う方法と提供事業者をさがしてあげて、手続きをしてあげる。
★死んだ後の後始末を段取りしておきたい人がいれば、希望をヒヤリングしてあげて、希望条件に見合う方法と提供事業者をさがしてあげて、手続きしてあげる。
ザッツオールである。
もしもこれら以外の相談が飛んできた場合には、都度、知り合いの各分野のプロにお願いすればいいだけの話だ。それでも十分、喜んでもらえる。多くのシニアは、何かが起こったとき、「だれに・なにを・どう伝えればいいのか」がわからないからだ。すべてが手間で面倒くさくて先送りにしてしまうのだ。代わりに調べてあげるだけで感謝されるのである。
なんもむずかしくなんかない。そもそも、仮に自分の親に何らかの問題が生じたなら、子どもであれば、わからないなりにあれやこれやと調べて動きまわるでしょ? そう。素人だってやる気と時間さえあればそこそこのことはできちゃうわけ。ただ、そうすることに時間を割けない子ども世代が多いということ。場数を踏んだ人が動いたほうが効率的だということ。ただそれだけのことなのだ。
よく質問されることなので言っておくけれど、相談者の満足度に専門資格の有無などいっさい関係ない。むしろ、困って悩んで意を決して相談に訪れた人に対して、型にはまった応対や気むずかしそうな態度で接する専門家がいかに多いことか。国家資格を持っていても、そこにサービスマインドがなければ何の意味も価値もない。役所、病医院や法律事務所に出向いてみるとよくわかるはずだ。多くの場合、そこでは提供者論理が幅を利かせていて、ものごとを「できる・できない」でさばくのだ。
そもそも「相談」というのは、本来、「どうすればできるか」を協議することであるはず。できないことを「できない」と言うだけであれば、小学生だってできる。
そりゃあ、自分の専門知識の範囲外やルール上はできないことかもしれない。でもそこで終わるのではなく、代わりに何かできることはないか。満願成就とまではいかなくても、範囲限定や期間限定でできることはないのか。してあげられることはないか。公的にはできなくても、民間のサービスで置き換えられることはないか。
そんな、マニュアルを超えたところで悩める方々と接することのできる人。そのほうが、悩めるシニアに寄り添うことのできない資格者なんかよりもよほど価値が高いに決まってる。
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