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健康の浮沈を握るクスリと眠り

前回の記事からの続きで、元気であるためのふたつの基本について書いていきます。

まずは、医者との距離感を見直そう……という話です。 
官僚や政治家や医者はみんな知っていることですが、医者に病気は治せません。病気を治せるのは本人だけです。医聖・ヒポクラテスも言うように、本来あるべき医者というのは、患者が持っている自然治癒力をきちんと発揮できるように実践指導することです。しかし、19世紀になって医療は完全に商売になってしまいました。今日でも、がんを取り巻く産業界はカネの亡者が蠢いています。
 
要は、根本治療から対症療法に変わってしまったということです。目先の症状や数値を改善するためにクスリで場当たり的な処置をしておカネを取る。それを延々と繰り返すクスリ漬け。患者が死ぬまでの長きに渡って、です。それがバレはじめると、こんどは検査漬けです。「早期発見・早期治療」というまやかしのスローガンを掲げて、私たちのおカネを使って全国的に無料でがん検診をやって、何の症状もない無自覚な人にがんだと告げて、切って、抗がん剤と放射線で、痛くも痒くもなかった人たちのその後のQOLをズタズタにする……。なんともひどい話です。
 
でも一方で、正しい情報や知識を得ようともせず、メディアや医者の話を盲目的に信じてしまう人たちにも問題はあります。でも、霞ヶ関と永田町の人たちは、そんな愚かな大衆がいるからこそ、自分たちの経済的幸福が維持できるのだとニンマリしています。
 
だからせめて、縁あってこの記事に出会ったみなさんには、医者とは適切な距離感をとるよう警告しておきます。つまり、ほどほどの距離感ということです。*「幸せのハヒフヘホ」(前回・前々回の記事参照)につながる話です。
 
東大病院のある調査では、医者の9割はがんになったとしてもメスは入れないと回答しています。にもかかわらず、がんと思しき患者には摘出手術をすすめるのです。誤解を恐れずに言えば、そのほうが儲けが増えるからです。
「儲」という文字は「信ずる者」と書きますが、医者の言うことを盲信する人が増えれば増えるほど、医者が儲かるということです。何人もの外科医から聞いた話です。俗に、外科医の切りたがり…と言います。
 
そうそう。内科医は生活習慣病の人たちにクスリを出すことで生業を立てていますが、自分や家族はクスリを飲まない。急場を凌ぐために服用するだけで、当座の症状を抑えたら、翌日からしばらくライフスタイルを改めて様子を見るのだそうです。内科医の飲ませたがり…。何人もの内科医から聞いた話です。
 
医者の「医」の字をよぉく見てください。三方を塀で囲まれた中に矢が潜んでいます。あいているのは東側の窓だけ。東にあるのは?そう。太陽です。太陽は古来より希望の象徴です。東向きの窓から放たれた矢が、健康を取り戻したいという患者の希望を射抜くのです。
 
病気の原因を作ったのは他でもない私たち自身です。医者は健康を回復させてくれません。開腹されるのがオチです。五感を研ぎ澄まして、私たちのカラダから発信されるシグナルを見落とさないことです。それを察知したら、医者に診せる前に、まずは思い当たる悪しき習慣を改めてみることです。
 
 
もうひとつのカギが睡眠です。ひと言でいえば、「グッドスリープでグッスリ眠れ」ということになります。
 
現代人がいちばん怖れている長生きリスク。それはたぶん、認知症だと思います。で、この認知症にならないために、私が改めて重要だと認識しているのが睡眠です。それも、良質な睡眠を確保するということです。
 
ご承知の通り、私たちのあらゆる活動は、脳によって制御されています。会話するのも、食事するのも、一挙手一投足のすべては、脳の指令によってコントロールされています。つまり、私たちが朝起きて活動している間は、同じように脳も活動してくれていて、ひとつの活動をこなすたびに脳内にタンパク質のゴミが生じることがわかっています。これがアミロイドβタンパクと言われるもので、これが溜まってしまうと、脳内に老人斑の占める割合が高くなって脳の機能を低下させてしまう。検査画像でよく目にする真っ黒い部分ですね。
 
それでは、どうすれば脳活動の結果として出てくるタンパク質のゴミを脳内に溜めないようにできるのか?

この問いに対するベストアンサーが良質な睡眠なのです。睡眠というのは、最強の脳内クリーニングタイム。逆に、睡眠が短かったり浅かったりすると、ゴミの除去が捗らずに、次第に脳内がゴミの山になってしまい、結果として認知症のような脳機能の低下をもたらすわけです。
 
それじゃあ、どうやって良質の睡眠をとればいいんだという話になるのですが、いろいろな専門家がいろいろな対策を書いています。そんなこんなの中で私がもっとも腹に落ちたのは、やはり、人としてふつうの生活を送るということに尽きると思います。
 
すなわち、ふつうに早起きをして、食事をして、仕事や勉強をこなして、移動時は意識的にテキパキと歩いて、帰宅したらお風呂に浸かって疲れをとって、寝る前には少しでいいから翌日のことや将来のことを考えて、少しでいいからカラダを動かして、夜更かしせずに布団に入る……。そういうことです。もうひとつ付け加えるとすれば、愛しいひとと一緒に眠ることです。言わずもがな…ということで先に進みましょう(照笑)。
 
人間をやっていれば、いろいろな不安やストレスを抱えながら生きなければならないのは当然ですが、だからこそ自分で毎日の生活を可能な範囲で健全なものにしていくようにしたいものです。

ある甲子園常連高校の硬式野球部では、監督さんが部員たちに対して、きちんとした社会人になる上で控えるべきサンタクロース(大人になったら苦労する3つの「タ」)という話を繰り返し言い聞かせるそうです。タバコとタトゥー、そしてタメ口…というのが3つの「タ」なのですが、たまに状況に応じて入れ変えるそうで、怠惰の「タ」というのもよく使っています。やはり、だらしのない生活というのは、身体的幸福の大敵というわけです。
 
朝まともな時間に起きて、太陽を浴びながら自分の足で歩いて、夜は翌日にそなえてしっかり眠る…。これが睡眠ホルモンと称されるメラトニンをコンスタントに適量分泌させるための黄金則なのです。これがあってこそ、適量のお酒とか、好きな音楽とか、お香を焚くとかいった工夫がプラスαで効いてくるのだと思います。


次回は、元気を維持するための工夫の最終回です。乞うご期待です!


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