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人間さいごは元気とおカネ

身体的幸福について、お話ししましょう。
 
人間さいごは、健康とおカネです。これが、これまでに1万件超の電話相談と、約2千件の個別支援に携わってきた私の結論です。

よく言いますよね。

元気があれば何でもデキる。
現金なけりゃなんもデキない。

いや、アントニオ猪木さんだけかもしれませんが……。
 
で、まずは健康について。
私はよく、「健康の三原則」というお話をします。
 
●健康とは無自覚である
●健康とは血流である
●健康とはバランスである

 
朝目覚めた時、カラダのどこかしら一部が気になることがあります。「なんか胃がもたれてる感じがするなぁ~」とか、「ちょっと頭が痛いなぁ~」とか、「あれっ?首が曲がんないぞぉ」とか…。こんなふうに、特定の部位に意識がいくような状態。これが不健康です。
 
本当に健康体の人であれば、カラダの特定の部位に気がいくようなことはありません。なんにも感じないし、なんにも考えずに、ベッドから起きて行動を開始します。これが、「健康とは無自覚」という意味です。
 
ちなみに、健康志向の人のために、簡単にできる健康自己診断法をお教えします。尊敬する博多の脳外科医が教えてくれたのですが、これは確かです。これさえやれば、健康診断など必要ありません。
 
目覚めたら布団の中でしばらくカラダのあちらこちらを伸ばしたり捻ったりしながら全身に血を巡らせます。そうしてから起き上がって、リラックスした姿勢で、かるぅく目を閉じて、両腕を180度、水平にまっすぐ伸ばします。この時、両手の人差し指だけ突き出すようにします。で、自分のペースでしばらく腹式呼吸して、落ち着いたタイミングで、目を閉じたまま両方の人差し指を胸の前でガッチャンコします。
 
健康な人は、人差し指がピタリとくっつきます。多少はズレても構いませんし、ちょっぴり掠る(かする)程度でも、まぁ問題はありません。逆に、深酒をしたわけでも、夜更かしをしたわけでもないのに、両の人差し指がかすりもしなかったとしたら、カラダのどこかに変調をきたしている可能性があります。二三日の間、健康的なライフスタイルを心がけてから、再度チャレンジしてみましょう。それでもダメだったなら、一度、医者に診てもらってください。
 
私たちのカラダは、健康であれば人差し指がちゃんとくっつくようにできています。ホメオスタシス(恒常性)といって、人間には生まれつき、その時その時の状況で自動的にベストな状態になるようなシステム設計がなされています。これはすごいことです。いわば、健康自動維持システムです。人間の持つ免疫力とか自然治癒力とかはバカにできません。これを維持増強させることが、身体的幸福の本質なのです。
 
 
つぎは、健康とは血流である…というお話です。血液サラサラとか言いますよね。サラサラは善、ドロドロは悪。これは真実です。
 
地球は、陸と海が3:7の構成比になっています。同様に、私たちのカラダも、若い時分は、五臓六腑と水分の比率が3:7になっています。ですが、年齢を重ねるほどに、水分の割合が減ってきます。要するに、老化とは水分がなくなることでもあるわけです。潤いがなくなっていくのです。枯れていくわけです。お年寄りのことを、いくら絞っても一滴も出ないボロ雑巾なんて例える言い回しもあるくらいです。
 
私たちは高齢になるほどに、日常的に多くのクスリを飲むようになる傾向にあります。毎日10種類ものクスリを嬉々として服用している人がたくさんいます。でも、クスリというのは石油産業の賜物で、要するに油です。折りの合わないふたりのことを水と油の関係とか言いますが、水分の減った高齢者のカラダにクスリという名の油の残骸が残っても溶けないので排泄されにくくなります。つまり、老廃物が体内に残ってしまう。朝飲んだクスリの残骸が排泄されずにいるところに、昼や夜にまたまた化学物質が注入されてくる。こんなことを何年も続けていたらどうなると思いますか?
 
人間を何十年もやってきて溜まったゴミとクスリの残骸。こうしたものがずぅ~っと体内に滞在して、やがて悪さをするのです。これらが血管の内壁のこびりつくと、血液の流れが鈍くなります。ホメオスタシスが作動して、脳や心臓やカラダ全体に新鮮な血を届けるために血圧を上げてくれます。
 
にもかかわらず、おバカな医者や商売意欲旺盛な医者は、血圧が高いなぁ~とか言って、またしてもクスリ(降圧剤)を処方します。おバカな患者は言われるがままにクスリを飲みまくります。こうした日常的な薬の服用が認知症の一因であることがわかっています。それでも街の診察室では、同じことが延々と繰り返されているのです。
 
ところで、2020年の春に襲ってきた新型コロナ。もういい加減に勘弁してほしいですが、コロナショックがもたらしたメリットがあります。それは、感染を恐れて通院控えした高齢患者たちが、クスリなんぞ飲まないほうが健康になれるという、医者にとっては誠に不都合な真実に気づいたことです。
 
だから、コロナが収まっても多くの患者たちは医者のもとへは戻りません。コロナは飲食業界や旅行業界と同様に医療経営も悪化させたのです。多くの開業医が資金繰りに奔走しているのです。医療や介護の世界では、2025年問題というのが取りざたされています。
 
2025年には、昭和22年から24年の間に生まれた団塊世代がみな後期高齢者(75歳以上)になります。彼らは、これまでのお年寄りと違って医者の話を妄信しません。自分が納得しない限りモノは買わない人たちです。治さず殺さず生かしておくために延々と多種多様のクスリを飲ませ続けるような医者の言いなりにはなりません。医者の世界にも厳冬の時代が到来したわけです…。
 
 
話がそれましたが、さいごは、健康とはバランス…という話です。健康オタクの人がある日突然がんになって死んじゃった…というケースがままあります。ストレスになるようなストイックなライフスタイルは、逆に不健康だという証です。
 
動物性たんぱく質や脂質は一切とらないとか、乳製品は一切とらないとか、アルコールは死んでも飲まないとか…。毎日1時間走るとか、腕立て伏せ100回とか、スクワット500回とか…。まぁ、本人がそれでエンジョイできているのならいいでしょうが、自分を厳格に戒めながら日課にしているような場合は、健康とは逆の結果をもたらしてしまいかねません。
 
しあわせのハヒフヘホというのを、ご存知ですか?
前回の記事でも触れていますが、身に覚えがないという方は、さすがに脳トレをやったほうがいいかもです。半分がいい、人並みがいい、普通がいい、平凡がいい、ほどほどがいい…。そういうことです。
 
だから、「長生きしたい、やせたい、そのために肉は一切食べない」というのはちがうわけです。もちろん、もともと苦手な食べ物であれば無理して食べる必要はありません。でも、本当は食べたいのに死んでも口にしないというのは、ストレスになって逆効果だと思います。
 
要は、食べる量と頻度の問題です。要は「ほどほど」です。それさえ意識していれば、何を食べたっていい。むしろ、偏食するよりも、いろいろな食材を幅広く摂取したほうがカラダにはベターなことは明らかです。
 
1981年から40年数年も日本人の死因トップの座を続けている病気。それが、がんです。これを漢字で書くと「癌」ですよね。よぉく見てください。病ダレ(部首名)に口が3つに山です。つまり、朝昼晩と山盛り食ってるとがんになっちゃいますよ…という警告を表した文字なわけです。ま、私のオリジナルですが(笑)。
 
腹八分どころか腹五分でもいいくらいです。なかなかむずかしいかもしれませんが、実践しようとするならば、いつも好きな誰かと一緒に食事をするといいでしょう。そうすれば、楽しく会話しながら食べるので、食べ物を口に放りこむスピードが緩やかになる。ゆっくり食べることになります。そうすることで、せわしなく食べるよりもずっと少ない分量で満腹中枢が満たされるのです。
 
あとは、ワンランク上の手法としては、天海祐希さんに教えてもらったパリジェンヌ流食事術というのがあります。ひとくち放りこんだらナイフとフォークを一旦置くというもので、咀嚼して飲み込んで口の中が空っぽになったら、またナイフとフォークを手にするわけです。フランスのちゃんとした家庭に生まれた人たちは幼少の頃からこうしたマナーをすりこまれているので、中年になっても太らないのだそうです。

たしかに、フランスとイタリアの食文化は共通性が高そうですが、イタリア人に肥満のイメージがある一方で、おデブなフランス人に会った記憶がないんですよねぇ、これが。だからお箸でもパリジェンヌ同様にやればいい。そう思いませんか?次の食事から即実践してください。
 
だから、いつも誰かと一緒に食事をするというのは有効かもしれません。となると、これは精神的幸福や社会的幸福とも密接に絡んでくる話ですよね。なので、このあたりについては、また後述することにします。

(続く)

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