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現代アートのサブスク「Casie」が1億円調達。日本のアート市場は3,590億円に拡大

小学生のころ絵画教室に通っていたので、アート市場にはちょっとばかり関心があります。ですので、個人的にアート・スタートアップの資金調達ニュースはおさえておきたいところ。

現代アートのサブスクリプションサービス「Casie」が1億円の第三者割当増資を実施。会員数は3,000人を突破!

現代アートののサブスクリプションサービス「Casie」が、DeNA創業者・南場氏率いるデライト・ベンチャーズをリードインベスターとした総額1億円の第三者割当増資を実施したと発表しました。

絵画レンタルならCasie___初回は500円からレンタル可能

Casieは2017年に藤本翔氏が創業し、2019年1月に「Casie」Web版をローンチ。6,500点以上の作品を取り揃え、初回ワンコインで絵画をレンタルできるサービスです。

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Casieはプラットフォーム型のビジネスモデル。アーティストから無料で作品を預かり、アートを飾りたいユーザーへ絵画を届けます。

ユーザーから月額利用料を受け取り、アーティストにはサブスク・販売売上の一部を毎月報酬として還元しています。

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絵画のサイズによってプランが分かれており、最短で毎月絵画を交換することができるそう。

自分に合った絵画を探せる「LINEで無料アート診断」も提供しています。

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法人プランも提供しており、BtoB比率は27%ほど。リモートワークの機運を考えると、toBよりは個人向けが伸びしろになりそうです。

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Casieの会員数は3,000人と1年で約3倍に増加。

利用アーティストも増加しており、400名以上から約6,500作品を預かっています。

今後はUX向上を図り、2021年夏に会員数1.5万人を目標として掲げています。

日本最大級のアート・プラットフォームになれるのか、楽しみなサービスです。

プレスリリース:
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000014.000040504.html

日本のアート関連市場は3,590億円似拡大

先月、一般社団法人「アート東京」が「日本のアート産業に関する市場調査2019」を発表していたのであわせて確認しておきます。

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アート東京の推計によると、2019年のアート関連市場規模は3,590億円となりました。

アート産業は大きく、①「美術品」②「美術関連品」③「美術関連サービス」の3つで構成されます。

最も大きいのは絵画などの「美術品」で、前年比+4.9%増の2,580億円に(構成比72%)。4年連続で市場が拡大しているといいます。

グッズやカタログなどの「美術関連品」は491億円、美術館入場料やアートプロジェクトが含まれる「美術関連サービス」は519億円となっています。

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美術品市場のうち88%は国内での購入。チャネル別に見ると、ギャラリー経由が982億円、百貨店が567億円で2大チャネルのようです。3番目には192億円でインターネットサイトが位置しており、で増加傾向にあります。

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ジャンルは割と分散していて、日本画(513億円)、洋画(434億円)、陶芸(382億円)がトップ3です。

Casieが取り扱う現代美術は317億円で4番手。彼らが最初に見据える市場はここかなと。上限値というよりは、サブスクリプションサービスという形態によって市場規模そのものが拡大することにつながることが期待できそうです。

調査リリース:
https://art-tokyo.jp/press/177/pdf

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