第1期麻雀リーグFC観戦記・ファイナル最終節

こんにちは。麻雀リーグFC広報部です。ついに9/11(日)より対局がスタートした第1期麻雀リーグFC。第1期麻雀リーグFCは雀魂の強豪・プロ雀士・Vtuberで構成された12チームが頂点を争うレギュラーシーズン全30節60試合、セミファイナル全10節20試合、ファイナル全5節10試合のチーム戦です。

本日は2/26(日)に行われたファイナル第5節の観戦記をお届け致します。

最終節の対戦組み合わせと出場選手はこちら。

第1試合

今節第2戦がファイナル最終戦とあって条件を残すべく4選手が登場。注目は守る側の矢絣選手。ポイントに比較的余裕がある状況で自分でトップや連帯を取るのが第一目標だが、それができなければライバルチームの着を落とすなど並びも強く意識したいところ。条件戦の戦いとなった終盤、経験豊富な矢絣選手は卓上をどのようにコントロールしていくのか。


試合経過

試合が動いたのは東2局、中神翔平プロが早い・高い・3メンチャンという至高のリーチを入れ、親の曉美ほむら選手から一発で討ち取る。次局の3件聴牌を制してその中神翔平プロから18000を直撃したのはあかさた選手。その後も小刻みな加点を混ぜつつ迎えた南3局2本場に8000オールを決めて勝負あり。オーラスにライバルの着順を下げる幸運も手伝い逆転優勝への現実的な条件を残して最終戦につないだ。
2着には東3局に放った勝負リーチが裏目に出たもののその後うまくまとめた中神翔平プロ、3着はオーラスに着アップに成功した曉美ほむら選手、周りの高打点ツモでじわじわ削られた矢絣選手が痛恨の4着を喫した。


勝負を分けたハイライト

結論から言うとあかさた選手がこの半荘でトップを獲得できたは「運が良かったこと」だと思う。身も蓋もないが、全員がやるべきことをきっちりやった美しい半荘であった。その上でミスも少なくついてた選手が勝った、と記者には見えた。
本記事は通常の1局を深く取り上げる形式ではなく、試合を通してキーとなった巡目を点状に取り上げ、広く浅く振り返っていきたい。こう書くと多すぎるので1人2つまでとさせていただくが、本稿以外にも見どころはたくさんあるので気になる方はぜひ牌譜や応援配信をご覧いただきたい。

Scene 1. その捨て牌、やばいよね(東1局=ANC PURPLE BATS・矢絣選手)

東1局、親の中神翔平プロが白ポンして3枚目のドラを引いた場面。この異常な捨て牌に上家矢絣選手が反応。お互いがお互いをよく知る間柄、チーム状況も相まってライバル中神翔平プロの手を少なくともドラ2、最大で混一色ドラ3のマンガン〜ハネマンまであると見たのだろう。そこで自分の手も悪いので迂回しながら聴牌を狙いつつ絞り気味の進行を選択。これがファインプレーで中神翔平プロの手を封殺。聴牌すら入れさせない”北家の役割”を果たした。

全員ノーテンで局を進めたためこの局の勝者は矢絣選手と言っても過言ではないだろう。

Scene 2. 牌に愛でられし紳士(東2局2本場=GENESIS・中神翔平プロ)

優勝にはトップが欲しいGENESIS、前局粘って形式聴牌を入れるとこの局に手が入る。2メンツの好配牌をもらうと、続々と有効牌に恵まれカンチャンは埋まり雀頭はでき、最後はサンメンチャンが残る極上の赤5m。リーチをかけると粘った親の曉美ほむら選手から一発ロン。12000を決め一歩抜け出し、この試合上々のスタートを切る。

それはまるで好きな牌を自由に指定してツモってきたが如く。

Scene 3.ファイヤー・ワークス (東3局=Luna de Esperanza・あかさた選手)

るなすぺは優勝のためにトップが必須と言える状況。親番1回1回が大事である。3巡目にダブ東を重ねるとすぐにポン、6巡目に中神翔平プロからリーチを受けるもドラを重ねてポンテンの58s聴牌に成功。矢絣選手も高め二盃口の追っかけリーチに発展するが、直後中神翔平プロが赤5sを掴んで放銃。3件聴牌、それも優勝争いをしているチームのリーチを振り払って大きく加点した。

ライバルから大きすぎる特大花火打ち上げ!

Scene 4. 君たちツモりすぎ!(南2局=ANC PURPLE BATS・矢絣選手)

微差ながらラス目の局面、凡庸な配牌であったがタンピン系を見て丁寧に進行すると7巡目にドラを引いて手が引き締まる。10巡目にピンフドラ1の58s待ち聴牌で迷いなくリーチに行くと、上家あかさた選手のダブ南仕掛けを振り切り一発ツモ!トップ堅守を狙うAPBに取って大きな加点となった。

なお上家あかさた選手もダブ南・ドラ1の聴牌を取らずに放銃回避している点も美しい。

Scene 5. 春の陽気にドラ祭り(南3局2本場=Luna de Esperanza・あかさた選手)

小刻みに加点しトップ目に立ったものの素点が小さいため逆転されやすく、しかも他家の並びも悪い。この親番でまだまだ加点したいところに配牌でドラ4pアンコ・役牌南対子のイーシャンテンというお化けが入る。今か今かと待ち構えているところに南を自力で引き入れる僥倖!リーチをかけ道中4枚目の4pをカン。全員にドラのアンカンを見せつけそのまま赤5mをツモ。この局に限っては誰でも和了れるだろうのでただの運であるが、これをこの場で持って来れるのは強いと感服せざるを得ない。

まさに「卓上を焼き尽くす和了」 だが、それを持ってきたのはそれまでの小刻みな和了だ。

Scene 6. 叛逆の魔法少女(南4局=ぽんてんLv.47・曉美ほむら選手)

チームポイントがあまりにも離されすぎているため、悪い意味で「何をしても良い」ぽんてん。それでも条件を残すためできることをやっていく。
総合首位の3着目・矢絣選手はとりあえずラスに落としておきたいところ。曉美ほむら選手は手牌をこねてどうにか条件を満たすタンピン赤赤の聴牌に辿り着いた。あとはリーチするかどうか。

見た目の待ちは残り4枚、ダマにしてツモか中神翔平プロの直撃で2着、他は3着。
リーチするとどこからでも2着なものの流局で4着といったところか。

曉美ほむら選手の選択はダマ。現状25sは誰も使えなさそうで黙ればかなりの確率で和了できそうだ。矢絣選手をラスに落とす効率ならこれが最も良いだろう。
もしかしたら中神翔平プロからは見逃しも考えていたのだろうか。そんなIFも見てみたい気もする。

結果はすぐにつかんだあかさた選手からロンして3着浮上で終局。総合首位の矢絣選手をラスに落とす殊勲の判断だろう。

時は巻き戻せないが、運命を捻じ曲げてファイナルを混沌に落とすことに成功。
いいじゃないか、そういう役割も。

以上、この試合を彩る象徴的な場面を6カット取り上げさせていただいた。
読者各位のお気に入りはどこだろう?
やっぱり豪快なドラ爆?いやいや絞りの職人芸?

どれもいいじゃないか。色んな打ち筋が卓上を作っているんだもの。
「そう、私たちは」
この言葉を拝借して、keitaさんの記者活動@麻雀リーグFC第1期を締めくくらせていただく。

これまで観戦記を通して拙筆ながらご高覧いただきありがとうございました。第2期も引き続き記者として活動予定ですので、またそちらで!


この対局の牌譜はこちら!

(記・keitaさん)


第2試合

今期最終戦はこの面子、APBはレギュラーシーズンから続くコンビでのリレーで守りの神様が立ちはだかる。GENESISは中神翔平プロの連投に全てを託す。るなすぺは今期チームを牽引してきた魂天コンビは前期BCCで優勝したあかさた選手から前期レギュラーシーズンで敗退して苦汁を味わった銀貨先生選手にバトンを繋ぐ。今期初参戦のぽんてんはドラフト・熱闘などでも選手を間近に見てきた穹憧るか選手が立ち会う。

1試合目終了時のポイントにも注目して試合をみてほしい。

試合経過

最終戦の緊迫感を形にしたように開局は静かに場が動く。東3局までで2翻の和了り2回と流局2回ときていた。しかし東4局、武則輝海プロはリーチ合戦で穹憧るか選手から満貫8000を直撃からトップ目に。GENESISととるなすぺはここからAPBを落とさなくば優勝はない。かろうじて運が味方した席順も希望に逆転を目指す。南場は銀貨先生選手が起死回生の3和了で武則輝海プロを躱して今試合のトップに、チームトータル争いも注目していた中神翔平プロは3着に終わった。

勝負を分けたハイライト

【東3局2本場】

東1局にGENESIS・中神翔平プロの2000のジャブから2局連続での流局を挟んだ。1試合目に惜しくもトップを逃した中神翔平プロの連荘は苦しい牌姿、まだ親番の回ってきていないるなすぺ・銀貨先生選手は南の連続引きで5巡目にして怪物手のイーシャンテンになった。逆転優勝を狙う両チームに取っては大事な局になりそうだ。

6巡目、ドラ切りの直後に2m引きでテンパイチャンスを広げた銀貨先生選手。さらに2mを重ねれば役満の可能性も高まる。1mこそ山にないが東も7mも全山なこの展開には観戦者の多くも喉に渇きを覚えたことだろう。しかし、9巡目に穹憧るか選手がテンパイした瞬間に当たり牌の5pを引いてきてしまって2000の放銃。点数以上にキツイ一撃になった。

【東4局】

優勝争いの3チームにチャンス手が入る。銀貨先生選手は123の三色、中神翔平プロはピンズの混一、武則輝海プロは456,567の三色に一気通貫と選択肢が広い。先行した中神プロは4巡目にして北と發の2副露でイーシャンテンまで詰めていた。

10巡目、中神翔平プロはツモ切りを繰り返すばかりでもどかしい思いをしていた。そこに前巡にドラの3sの単騎待ちでテンパイをした武則輝海プロは赤5pのツモで良形の5-8p待ちでリーチを掛ける。穹憧るか選手も1sのツモで3-6s待ちでのリーチで追いかける。武則輝海プロが外したドラの3sを引いてくるようなことがあればドラマもあったのだが、結果は穹憧るか選手の一発目のツモが武則輝海プロの和了り牌の8pで8000の放銃。APBとのトップラスを優勝の条件としていたGENESISとるなすぺには絶望的な展開になった。

【南3局】

南3局にしてAPB・武則輝海プロがトップ目に、しかしまだ親番のあるGENESISとるなすぺは諦めない。5巡目に銀貨先生選手は南のポンで混一のイーシャンテン、これに合わせて7巡目に567の両面チーから入った中神翔平プロの仕掛けはかなり苦しいものだが、振り返らずに前に進むしかない。10巡目、銀貨先生選手は南を加槓すると3pがドラになりこの局での2位争いの決着を願うう。

11巡目、武則輝海プロから1-4s待ちのリーチが掛かる。中神翔平プロはなんとか連荘したい。銀貨先生選手は直撃から奇跡の逆転優勝を狙いたい。次巡、銀貨先生選手は發ポンでカン7p待ちのテンパイ打牌はリーチの一発目に掴まされた当たり牌の1s。リーチドラドラ裏は8000の放銃となり泣いても笑っても最後の親番を迎えた。

【南4局1本場】

前局は銀貨先生選手が穹憧るか選手から5800の和了りで試合は延長戦へ。そして今局5巡目、銀貨先生選手は1pのツモでテンパイしてペン7s待ちのリーチを掛けた。次巡、中神翔平プロも4mのツモから打8p、東と9pのシャボ待ちのリーチで待ったを掛ける。GENESISとるなすぺの最終決戦だ。

13巡目、長かったリーチ対決は銀貨先生選手のツモ和了りが制する。大きい裏ドラ1枚で4000オールはトータルでこそ及ばないがトップ目の武則輝海プロを抜くことができた。次局はここで力を使い果たした銀貨先生選手はテンパイできず、形聴から粘りで逆転を狙った中神翔平プロの1人テンパイで流局した。

この対局の牌譜はこちら!

(記・あさひなひなた)

試合結果

9月に開幕してからおよそ半年にわたる長い戦いが決着した。
最終節最終戦まで3チームに優勝の条件が残る激闘となったが、最後に勝ち切り麻雀リーグFC初代王者となったのはANC PURPLE BATS。
レギュラーシーズンは薄氷の通過となったがシーズン終盤へ尻上がりにチーム全体の調子を上げての見事な優勝だった。
2位はLuna de esperanza。最終日はあかさた選手、銀貨先生選手のデイリーダブルで最後まで勝利への執念を見せ、見事に最終日で順位を逆転した。
3位はGENESIS。ファイナルは全て連闘作戦を採り、ラストを託されたのは中神プロ。条件をぶつけ合う展開の中で今節は悔しい一日となった。
4位はぽんてん。初参戦ながらファイナルの舞台まで勝ち進む快進撃を見せたがファイナルではややチーム全体が冷え気味だったか。

今シーズンも麻雀リーグFC広報部では毎節の観戦記事の刊行を行ってきました。リーグを支えてくださった皆様、素晴らしい闘牌を見せてくださった選手の皆様、そしてこの記事を読んでくださった皆様に改めて感謝申し上げます。

おわりに

今回の記事は以上になります。読んでくださってありがとうございました。麻雀リーグFiveColors広報部では本観戦記シリーズの他、選手名鑑シリーズも刊行していきますのでよろしくお願いします。記事の感想やRT、いいね等頂けますと励みになりますので"#麻雀リーグFC"のハッシュタグを付けての投稿をよろしくお願いいたします!また、麻雀リーグFive Colorsは公式YouTubeチャンネルを開設しました。公式配信として対局の模様をお届けするほか、各試合の切り抜き動画の投稿、公式応援配信"熱闘!麻雀リーグFC"の配信等様々なコンテンツの配信を予定しておりますのでチャンネル登録をよろしくお願いいたします。

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