見出し画像

電気的地球科学への招待⑤ー地震は放電

前回紹介した環太平洋火山帯の周辺では地震が多く発生しています。従来の説明ではプレートという厚さ数十キロの岩盤がマントルによって移動して、互いに押し合う力が地震を引き起こすと説明されてきました。岩石は巨大になるとバネのように力を蓄えるのです。プレートテクトニクスは地球科学ではすでに定説となっていますが、いくつかの理由でプレートの移動は不可能であると考えられます。プレートの下側にはマントルミレフィーユと呼ばれる比較的柔らかな層が存在することが地震波の解析からわかってきました。マントルが対流したとしてもこの柔らかな層があるため、プレートを動かすことはできないのです。また、電気的地球科学では地球内部は空洞であるので、マントルの対流は起きていないと考えています。では地震はどのようなメカニズムで起きるのでしょうか?

断層は原因ではなく結果

プレートテクトニクスでは、プレートが動き、地殻にひずみが溜まると岩石が破壊され地震が起きると説明されます。すでに一度岩石が破壊された断層は、地震が起きやすくなる原因とされます。しかし、考えてみてください。日本列島の周辺ではほとんど毎日無数の地震が起きています。

Hi-netで捉えた微小地震を含む震源(30日間)

微小地震も観測できるHi-netの観測ではびっしりと震源があることがわかります。これが何千万年にもわたって続いた日本列島では岩石はひび割れだらけになっていると考えられます。断層だらけということです。
たとえば、砂利を山にして片側からスコップで押すことを考えてみてください。砂利を押す力は砂利山の中には届きません。どんどん力がそがれて行ってしまうのがわかると思います。ひびだらけの日本列島には岩盤の歪は溜まることがないのです。

日本列島の東北部を横断した震源分布

上の図は震源分布を東北の断面で見た図です。地震はプレート同士が押し合うことでひずみが蓄積して、バネのように反発するのが地震だと言われます。簡単にすると下の図のようになります。

プレートの押し合いで地震が起きると説明される

確かに、震源はプレート内部か上に乗った地殻で起きているように見えます。ところが、地震が起きたときの重要な証言があるのです。

明治24年に起きた濃尾地震において「故大森博士はこの断層が殆ど瞬間的に発生したものではなくて、地震後極めて緩やかにズルズルと段違ひになつたといふ話を目撃者たる一農夫から聞いて來られ、」とあります。断層の破壊が地震の原因であるなら、先に断層が出来てそこから揺れが広がるはずですが、事実は逆であったのです。
また、2016年4月にはじまった熊本群発地震では、震度7が2回、有感地震は2000回近くも続きました。

http://twitfukuoka.com/?p=45797

果たして、このように多くの地震が短期間に起きるのがプレートの移動によるものでしょうか? これだけの数の地震が短期間に起きるためにはものすごい勢いでプレートの移動が観測されなくてはいけないはずですが、そんな観測記録はありません。プレートの移動→断層破壊→地震、という図式は完全に間違いなのです。

宏観現象は電気的

地震にはその前兆としていくつもの現象が報告されています。なかでも地震の直前に発光が目撃されています。

有名な発光現象としては、松代群発地震の際に観測された多数の発光現象です。

1966年に起きた松代群発地震では多数の発光現象が目撃されています。

松代群発地震50年特設サイトより

1995 年 1 月 17 日、M 7.3 の直下型地震が神戸市を襲いました。 兵庫県南部地震です。 震源は淡路島北部の深さ16km。 このとき、大阪の生駒山付近で震央と反対方向に発光現象が観測されました。

兵庫県南部地震の直前巨大な光の柱が目撃された

発光のほかにも、ラジオにノイズが入ったり、磁石が落ちたりと、地震の前兆現象には電気が関係していると考えられる現象が多くあります。

地震は地殻内部での放電

兵庫県南部地震の震源は明石海峡付近でした。神戸から大阪の地下は花崗岩と考えられています。花崗岩は誘電体です。 明石海峡付近で発生した放電が震源付近で逆圧電効果を発揮したことが地震の原因です。 震源から100km近くの生駒山で起きた発光現象は、圧電効果による昇圧現象です。
ここで簡単に誘電体について説明しておきます。誘電体とは電気を溜める性質を持つ物質です。花崗岩、玄武岩などの多くの岩石は誘電体の性質を持ちます。誘電体には3つの電気的性質があります。
圧電効果→誘電体に力を加えると電圧が発生する
逆圧電効果→誘電体に電圧を加えると変形する
昇圧効果→誘電体に電圧を加えると電圧が高くなる

兵庫県南部地震で見られた発光現象は昇圧効果でした。

誘電体には電圧を上げる昇圧効果がある

昇圧効果が現れたということは、圧電効果で高電圧が発生したのではないことを意味します。高電圧が加えられた結果、昇圧効果として発光現象が起きたのです。
地震の揺れは岩石に高電圧が加えられ、放電した結果、逆圧電効果で岩石が変形したのが原因です。

兵庫県南部地震の波形
IRISより

地震の波形では、最初にP波が起きて、その後にS波がやってくるとされます。上の図ではAがP波、BがS波とされますが、これはAが放電による衝撃波、Bが逆圧電効果による変形で起きた振動と読み替えることが出来ます。放電による衝撃波は、弱い場合があるので、地震によっては逆圧電効果による揺れしか観測されない場合もあります。逆圧電効果による変形はわずかな大きさしか動きませんが、非常に強い力を発揮することが知られています。岩石の大きさが数キロに及ぶ場合、核爆発に匹敵するエネルギーを発生させることが可能です。
大きな地震では本震が起きた後、比較的小さな余震がある場合があります。この余震について現在の地震学では説明が出来ていません。しかし、地震が放電であるとすると余震は岩石内の分極で説明がつきます。

誘電体に電圧を加えると結晶の方向が揃う分極が起きる

一度、高電圧が加えられ分極が起きると、比較的低い電圧でも敏感に逆圧電効果が現れます。余震が起きやすくなるのです。余震は自然に分極が収まると収束します。

マグマから電流が漏れる

では岩石を変形させる電流はどこから来るのでしょうか?前回、地球の自転はファラデーモーターであることを説明しました。じつは地震は地球の自転速度に相関しているのです。

自転速度と地震

上の図は、地球の自転速度の変化に地震が起きた日にちをプロットしたものです。M7以上の地震が起きやすいのが、自転速度が速くなったり遅くなったりする変換点であることがわかります。

マグマの周囲に電流が漏れ、地震を起こしている

マグマの周囲に電流が漏れて、放電が起きるときに地震になるわけですが、地震はマグマに流れる電流を一定にして、自転速度を調整していると考えることもできます。
また、大地震では津波を伴う場合がありますが、海水中で放電すると津波になると考えられます。海水も岩石と同じような誘電体であるからです。
地震が岩石内部での放電なら、放電を起こすきっかけになるのはなんでしょうか? 地面深くまで到達して、放電が起きるようにイオン化を起こせるのは、ニュートリノです。高エネルギー宇宙線は大量の高エネルギーニュートリノをシャワーのように地球に降らせます。こうしたニュートリノのシャワーが岩石内部に浸透して、溜まっていた電荷を放電させるのが地震というわけです。

今回は、プレートテクトニクスを否定して、地震がマグマに流れる電流が周囲に漏れ、岩石内部で放電することによって起きるメカニズムを説明しました。次回は大気と水の起源を解説していきます。

タイトル画像はアクリル内部で放電させたときに現れるリヒテンベルク図形です。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?