退職代行サービスを使ってみた
1年と2ヶ月ほど働いた会社を退職した。たったの1年2ヶ月だったが永遠にも感じるくらいの長い期間だった。
なぜ、退職代行サービスを利用したか。察しはつくと思うが、会社がブラックな会社だったから。
ワンマン社長の鶴の一声で何もかもが動いていく。従業員の苦労も顧みずひたすら利益に突き進んでいく。
次から次にタスクが投げ込まれては、こなして、投げ込まれてはこなして。の繰り返し。。
いつ終わるかわからない、滝行を24時間浴びせかけられてる感覚。
退職しようかと考え出したのは3ヶ月ほど前から。本当は前もって「○月末で退職します」と言ってきちんと引き継ぎをしてから辞めたかった。
けど、それを言う前に、ある日プツンと糸が切れた。緊張で伸びに伸びまくった糸が脳の中で小さな音を立てて切れた。
その日はとりあえず会社を休んで、翌日にどうやって辞めようかと考え悩んだ。
結果的に自分で「辞めます」と言うことが怖くなり、退職代行サービスを利用した。
LINEで、退職代行サービスに連絡をしてからは、淡々と事務手続きが進んでいった。
退職代行サービスの顧問弁護士と5分ほど段取りのやり取りをし、それから数時間後には「会社側と話し合いは終わって、退職出来ることになりました」と連絡があった。
「これまでの苦しみは何だったのだろうか」というくらい軽い形で全ては終わった。
自分が数ヶ月間も悩み苦しんでいた出来事は、ほんの少しの支払金と、抱えている悩みとは全く別物の事務的な手続きだけで、いとも簡単に、薄れて消えていった。大量の水の中の少しの異物が薄まって消え去るかのように、溶けてなくなった。。。
「これでよかったんだろう」
と言い聞かせる自分。
けれど、何か釈然としない異物感が胸のどこかにつっかえている。
その異物感の正体は、わかっている。
「同僚に対する申し訳なささ」「逃げ出した自分を責める情けなさ」
この二つが、頭の中をグルグルと蠢き胸の中枢に降りてきては、締め付ける。
この話に答えはないのだと思う。
100人に話をすれば100人が色んな意見を言うだろう。要は自分で自分を納得させるしかないのだろう。
けれど、書かずにはいられなく、批判される事覚悟で書いてみた。
以上。
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