三国志大戦を振り返るタイミングではないと思いつつ振り返る ~not思い出話編~

※ この記事は三国志大戦を遊んでいる方向けの記事です
※ この記事は三国志大戦というゲーム自体への言及のため、特定デッキを使用する方を否定する意図はありません
※ 基本的には自分は三国志大戦の大ファンです。

三国志大戦、とにかく遊びまくりました。そこで思ったことです。まだ稼働中なので振り返るにはまだ早いんですが、稼働終了してから言いたくないこともあるのでこのタイミングで。

前作の三国志大戦3と比べて今作でまずとても良かったのが内乱システムです。これは戦略に幅ができ、しかもとてもシンプルな内容で非常に洗練されていたと思います。引き分け狙いも防止されました。攻城と内乱を混ぜて戦うのは本当に最高のゲームシステムだと思っています。

そして将器システム。これも同じカードでも運用方法に個性が出たり、厳選する楽しみなどもあって非常に良かったです。それぞれの強化がかなり強力なのにも関わらず、後半はバランスがとれていて調整も素晴らしかったです。

しかし、それ以外では特に新しい要素はほとんどなかったんじゃないかなと思います。連弩兵の追加は新要素で面白くなるかと思ったんですが、導入時に壊れすぎていたり、麻痺連弩号令というこのゲームに必要のない計略が存在してて連弩メインはそれしか見ないみたいな感じで、結局マイナー兵種になってしまいました。

基本的な計略については前作を超えるような新しいジャンルのものは生まれませんでした。号令、雲散、挑発、反計、速度上昇、コピー、質実、転身、車輪、剛騎、剛槍、剛弓、速度低下、ダメージ、攻城力低下など。まあそれだけ完成されていると言うことではあるとは思いますけどね。ジャンケンを新しくしろと言われてももうゲームとして完成してしまっていて手を入れるとゲームのルールが崩壊してしまうみたいなところはあると思います。

新しいと思ったのは法正の「相手が計略を使ったらダメージを喰らう」とか、知力ダメージとか、罠とか、無敵とかですかね。それも結構マイナーな存在でした。もっと新しい戦略が生まれるようなド派手な新計略の発明が欲しかったです。例えば、相手の武将を操作可能な状態にして相手の計略も打てちゃうとか。その際は計略発動してる武将はその場に止まって、そのカードで相手の武将を操るみたいな。寝返らせるのも三国志っぽくていいのではないでしょうか。あとは兵種を変更できるとか。あとは悪地形を設置できるとか、前作の囮兵的なユニットを召喚できるとか。いや、あまり自分もすごいのを思いついているわけではないので偉そうなことは言えないんですが・・・すいません。

そして、今作で非常に良くない要素があったと思います。それが、漢鳴・覚醒です(昔は決起というものでした。あれも良くなかったと思います)。なかなか新しいタイプの計略の発明が難しいと言うことで、計略の威力が試合後半に強くなるというものを「新しい仕組み」として導入したんだと思いますが、これは新しい要素を作ったというわけではなく、既存の要素に則って、その要素を薄くしてしまっただけだと思います。本気のぶつかり合いが消え、計略の読み合いが消え、デッキの構築の面白さが消え、ととにかくゲーム自体を壊してしまいました。もう稼働終了するゲームのことを悪く書くのは良くないとも思いつつ、この件については本当に大失敗だったと僕は思っています。漢鳴・覚醒がない時期は、一部ぶっ壊れカードはありつつも色々なデッキが開発されていたと思います。(漢鳴・覚醒自体が三国志大戦に必要無いことは1年以上前に書きました)

とにかく漢鳴・覚醒というガン待ちタイプのデッキのカードパワーが強いことにより、色々な固有計略が死に、色々なカードが組み合わされて色々な戦い方が発明されるゲームではなくなってしまいました。流通デッキの幅が狭まって、ゴリ押しか1箇所止めるワラか長時間計略か漢鳴・覚醒か、みたいな感じのデッキが多くなり、それ以外を使う人は「こだわり勢」と呼ばれることとなりました。もう大戦プレイ勢の感覚はすっかり麻痺してしまったかもしれませんが、好きなカードを組み合わせて使う普通の遊び方をしている人が異端になるというとんでもない状態です。
三国志大戦4が稼働して漢鳴・覚醒が出現するまでのバージョンはいろんなカードを見たと思います。もちろん、武神関羽強すぎ時代とか白銀強すぎ時代とか無特技号令強すぎ時代みたいなものはあったとは思いますが。神速戦法最強みたいな時代もありました。でも、覚醒デッキ大流行の時と比べたら、序中盤から本気の戦いが行われていたと思います。覚醒デッキは最初の70カウントくらいは戦いの濃度が薄いので、200円払ったのに実質60円分くらいしかプレイしていないように感じます。じゃあ覚醒に強いデッキを使えばいいじゃないかと言う人もいるかもしれませんが、そう言う問題ではないんですよね。それが自分が使いたいデッキというわけでもないし、それを使って勝つことが別に楽しいわけでもないので。

カードプールはどんどん増えて、異彩システムもできたのに全然使われないカードが大多数なのは、調整のミスもあると思いますが根本には漢鳴・覚醒デッキ相手にはそれ用の対策がないと何もないまま最後にフルコンされて負けてしまうからだと思います。そしてそういう負け方は本当につまらないので、結局何か勝てるデッキを使わざるを得ません。

漢鳴・覚醒デッキは最初から最後までやることが決まっているので初心者が最初に使ってみる導入タイプの勢力だったらまだ良かったんだと思います。「中級者になると漢鳴・覚醒使用じゃ簡単には勝てない・覚醒使い職人じゃないと難しい」みたいなカードパワーなら立ち位置もあったんじゃないかと思いますが、やることが最初から最後まで決まっていて、ガン待ちが有効で、なのにデッキパワーが最強って、本当にクソゲーだと思いますね、書いてて改めて思いますが。そういう状況をずっと放置していた調整は最後まで謎でした。使っている方を否定したい意図は全然ないです。初心者向けデッキといって不快に感じた方はごめんなさい。でも最初から最後までやることが決まっているってそういうことだと思います。(それで白兵がめちゃくちゃ必要ならまだ分かりますがそういうわけでもないし)

試合の序盤と終盤で変化をつけるという発想は良いと思うので、遊軍はとても良かったと思います。もしかしたら遊軍が先に発明されていれば、漢鳴・覚醒デッキというのも作られずに済んだのかもしれません。そういう世界線をつい考えてしまいます。驚くようなデッキの発明、普通では思いつかない部隊の運用術、計略のタイミング、そういった熱い戦いがもっと見れたかもしれないと思ってしまいます。

色々disをしてしまうので稼働終了前の、まだプレイしている今のタイミングでこの記事は書こうと思いました。終了してから悪く言いたくないので。

本当に三国志大戦でめちゃくちゃ遊びました。ていうか今も遊んでいます。本当に神ゲーだと思います。
次のシリーズとなる英傑大戦が稼働予定ですが、自分はプレイするかは分かりません。でも漢鳴・覚醒デッキのような問題点がなく、ガン待ちゴリ押しが強くなく、色々な戦い方が発明されるゲームならば是非遊んでみたいです。


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