タオルと石けん

石けんでシミが消える?広告の真実

 今朝の新聞折込を何気なく見ていると、ある一枚のチラシが目に留まりました。「一度できたシミはもう消えない?」と大きく書いてあります。よく見ると、石けんの広告です。この石けんで洗顔すれば、シミがどんどん薄くなる、しまいには消える、と言いたいらしいのです。

チラシ1

 本当か!?と思いさっそく「シミ」について調べてみると、女性の皮膚に生じるシミには主に
(1)老人性色素斑(ろうはん)
(2)肝斑
(3)雀卵斑(ソバカス)
(4)対称性真皮メラノサイトーシス
(5)炎症後色素沈着(日焼け、ケガ、やけど、吹き出物のあと)
の5種類があることがわかりました。

(参考:こころ皮ふクリニック)
http://cocoro-hihuka.com/shimi1.html

 このうち、女性に圧倒的に多いのは(1)老人性色素斑(ろうはん)と(2)肝斑だそうです。(1)の原因は加齢、(2)の原因は女性ホルモンの乱れで更年期の女性に見られるということです。おそらく、皮膚科ではシミの種類によって、様々な治療法を検討していくものと思われます。レーザー治療などが行われるようですが、これは健康保険の適用外のため、お金は結構かかるのではないでしょうか。

 シミを消す、というのはそんな医療行為になるわけですが、それが、石けんで顔を洗うだけでできるというのだから、驚きです。広告の説明によると、シミをつくるメラニン色素をふくんだ細胞が剥がれれば、シミは消えるということなのですが、そんなに簡単なものでしょうか。シミは表皮ではなく真皮に近いところにできているのではないのでしょうか。

 などと思いつつ、チラシを裏返してよく見て見ると、ふと、電話番号の上の文言に目が止まりました。「シミ、くすみにお悩みの方は・・・今すぐお電話を」と書いてあるのですが、このシミとくすみの文字の上に※のマークがついています。

チラシ2

 そこで、その注釈を見てみると・・・

 シミとは「日焼けによる」、くすみは「古い角質による」と書いてありました。

チラシ3

 女性の大半が悩んでいる、老人性色素斑や肝斑は想定外、というわけです。古い角質によるくすみは言わずもがなで、これは、普通にちゃんと洗顔していればきれいに洗い流せるものですよね。

 別に、このチラシの石けんを使っても、十分にお肌にはよいとは思うのですが、アマゾンで調べてみると、110グラムの石けん1つが2750円(もくせい舎の石けん、デクレットは1個320円、お値段はおよそ8.6倍!)もするのです。件のチラシには、肝心の商品の価格がお試しセットの割引価格しか載っておらず、公式サイトもそれは同様。ちょっと宣伝方法に問題があるのではないかと思いました。

 みなさん、うまい宣伝文句には気をつけて、上手な買い物をしましょうね!


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