20211113|九の月
旅に身体が慣れてきた。
旅、というか遊牧といった方が正確かもしれない。
毎日ふらふらどこかにいる。
ぼくはお金が結構好きなので、お金を使ってお金になるものを集める。
九州、西日本とうろうろしていてやっぱり東京脳なんだなと思うことがよくある。
機能的で資本主義的で市場経済的で計算機的で、イノベーションに代表されるカタカナ概念が大好きな東京脳。
これは東京という環境にずっと住んでたからそうなったという要因もあるのだろうが、元々計算機脳的なんだと思う。
解決するならシステムで解決したいし、構造化が大好きだし、便利が大好き。
緑あふれる風景は好きだけど、少し歩いた距離にWi-Fiと電源が合って居座れる場所は欲しい。
アットホームな場所も好きだけど、昨日泊まったホテルは一度も従業員に会わなかった。自動チェックインモニターに番号を打ち込んで、クレジットカード差し込んで、QRコードで自動ドアをあけて、書かれた番号のロッカーにお風呂セットが入っていた。シャワーを浴びて、ボディソープの香りが好きで、ブランドをチェックして、あったまったら、誰もいないラウンジで音楽聞きながら適当に踊って、時間になったからzoomミーティングして、仕事して、眠くなったから自分の番号のカプセルに収まった。
誰とも話していない。交流したのは、デジタルの先の友人たちだけだ。
これはこれで好きだ。楽でいい。
この間twitterで「今日はずっとzoomverseにいたから全然歩いていない」
という投稿を見た。
○○verse。人はもはやuniverseに住んではいない。ひとりひとりのverse。行き来して、融合し合い、その人だけの環世界に住んでいる。
元々そうだったんだけど、環世界といっても意識の話がメインだったのが2000年代までだったとするなら、ウィズコロナをきっかけにこのmulti-verseライフスタイルは物理世界まで進出してきて、形を持ち始めたような気がしている。
で、どうする?って話だ。
時代の流れを読むことも、今を知ることも大切だけれど、それは全部過去の話。
まだ見ぬこれからの養分でしかない。
想像せよ。創造せよ。そうぞうせよ。
この材料でなにつくろっかな。
もう、きっとわかってるんだけどね。
しばし、どうしよっかなと揺蕩う気分を楽しむ。
広大な仮想空間の中でこんにちは。サポートもらった分また実験して新しい景色を作ります。