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果物好き

果物好きが高じて、みかんは有田、ブドウは勝沼、桃は春日居に行く。りんごは青森に行きたいのだが、あまりに遠いので近場の松川にしている。

松川に一所懸命りんご農園を経営している方がいる。20年近く通っているので気心が知れている。

昨年末も、最適な時期を見極めてりんごを求めに行った。店主は私の顔を見てから徐にりんごを採りに農園へ出かけた。

採れたての新鮮なものを食べさせる気持ちが伝わってくる。

それを購入し、持ち帰って皮を剥いてみると、蜜入りと称して売っているリンゴの芯が黒く変色している。全くガッカリだった。

昔、カナダの農園主の話を聞いたことがある。

日本で『蜜入り』と称して売っているりんごは、あれはウィルスに感染しているので、カナダでは絶対に売ってはいけないもので、日本からのリンゴの持ち込みは絶対に禁止だそうだ。

蜜入りのリンゴがなった木は全部伐採されて焼却されてしまうそうだ。その木の周りは厳重に消毒される。

日本は野放しになっている上に、『美味しい蜜入りリンゴ』などと言って販売している。

考えると恐ろしいことで、日本中に蔓延している蜜入り病はもはや完治することは不可能で、諦めてしまっているのだ。

今回も大事に樹上に長くおいたので、病気が進みすぎて芯が黒くなってしまったのだ。あれは蜜などではなく細胞膜がウィルスによって破壊されて、細胞液が漏れ出しているのだ。

今回、道法正徳さんという人の書いた『野菜の垂直仕立て栽培』という本を読んで感銘を受けている。

植物の広がった葉などをまとめて縛り上げ、垂直にするという。植物ホルモンの働きを活性化させ、無農薬、無肥料栽培を目指すという、夢の様な栽培法だ。

来年は彼の本の中で紹介されていた、安曇野の『おぐらやま農場』を尋ねてみようと計画している。




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