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蜜の入らないリンゴ

長年探していた蜜の入らないリンゴを探していたがようやく見つけた。

輪切りにしても蜜が入ってないことがわかる。

これを作っている農家は徹底的な自然農法で無肥料、少量農薬を実行している。木が丈夫になって果実自体の細胞膜が強いので蜜が細胞外ににじみ出ないのだと思う。

数年前カナダ人から聞いた話だが、カナダでは『蜜入り』のことを『水入り』といって非常に嫌っているということだ。蜜入りの果実がなる木は感染症として焼却処分にしてしまうそうだ。

りんごやナシ等のバラ科植物では、葉で光合成により、つくりだされた糖質(炭水化物)が、酵素の働きによって、ソルビトール(糖とアルコールがくっついた物質)に変化して、果実に貯蔵され多くはショ糖へ変換・蓄積されます。 その後、果実の成熟が進むと細胞内に糖が飽和した状態になり、ソルビトールを糖に変換する酵素の働きは低下するため、葉から送られるソルビトールは、ショ糖へ変換・蓄積されにくくなり、そのままの形で細胞内を水浸状に埋めていきます。これが、蜜となります。(農林水産省)

日本で『蜜』とよんでいるものはソルビトールのことで、甘く無い水溶性物質で、リンゴの風味を悪くし、傷みやすくするものとういうことだ。

去年はこの『蜜入りのリンゴ』しか入手できなかったので仕方なく買ってきたが、正月まで保存できずに大量に廃棄してしまった。

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多肥料、通常消毒のリンゴの木、葉がたくさん青々と繁っていて果実がたくさんなっている。

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無肥料、少量消毒の木、木は元気だが葉が枯れていて果実の数が少ない。

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