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発禁本は素晴らしい
なぜこの本が『発禁』になり『焚書』されたのか、数ページ読むだけで手に取るように理解できる。
当時の、陸軍省情報部陸軍少佐鈴木庫三は、第二次世界大戦直前の日本と主要国を的確に分析している。
戦勝国としては決して、人の目に触れさせたくなかったわけだ。
国を守るためには武力だけでなく、外交戦、経済戦、さらに世界をいかに導くかと言う思想が重要である。
争いの始まりは
スペインとポルトガルが勝手にローマ法王の許可を得たと称し原住民の意思とは全く無関係に大西洋上の鳶島近くを通る子午線を境とし、それより西はスペイン、東はポルトガルの領地だと決めたのが一四九四年である。
アジア、アフリカ、アメリカ、オーストラリアの諸大州はやがて残酷な略奪を行う白人帝国主義について全く知ることなしに全盛期からの安らかな眠りを続けていたのである。
「されど我は汝等に告ぐ、悪しき者に手向かうな、人もし汝の右の頬を打たば、
左をも与えよ」(マタイ伝)
(中略)
この思想を宣伝する欧米人はこれによって何を期待したか。アジアの民が国家のこ
とを忘れ、ただ文化のみを求めて文弱になり、この神の言葉を聞いて左の頬を提供するようになるならば、これこそ彼らの思う壺で、何はばかることなく侵略の手を伸ばすことが出来る。
略奪と侵略の民族と付き合うには、相応の知識と準備が必要なのだが、戦後の教育制度改革で、情報が遮断されてしまっている。
この本の復刻を心から感謝したい。
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