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読書灯

読書が好きなので、場所を選ばずどこでも読み始める。落ち着くのが新幹線の座席だ。東京に向かう時はどんな本でも良い。眠くなって寝てしまっても乗り過ごすことはない。

西へ向かう時は本の種類を選ぶ、興味を持っている本で眠気を誘わないものに限る。前回新山口に向かったときの話。

3時間以上かかる予定なので、分厚い推理小説にしようと思った。京極夏彦は分厚いので、安心して読みにかかった。面白いのでどんどん読み進める。残りが少なくなって「新山口に着く前に終わってしまうと困るな」と心配していたが、気がついたら徳山駅通過の時点で読了してしまった。

「これは困った」と思いながら寝ないように気を張っていたが、気がついたら下関駅を発車したところだった。慌てて新山口のホームにお出迎えに来てくださってるY氏に電話をした。笑いながら許していただいたが小倉で折り返したので2時間ほどの遅刻になり、昼食を囲んでの会議がめちゃくちゃになってしまった。

次に落ち着いて読書ができるのが、浴槽だ。体が温まり血液の循環が良くなるので理解が早くなる。知らない間に片手で本を持ち、その指でページをめくる特技が身についた。

残念なことに建築業者が設置した浴室灯なのでやや暗い。浴室での読書など計算に入れてないのだ。長い時間読んでいると目が疲れてくる。思い切って明るい浴室灯に交換してもらった。

明る過ぎて目がくらくらするほどだが、読書に入るとまことに具合が良い。3日ほどかかっていた本が1時間ほでで読めるようになった。

妻がボソッと、「今まで見えなかった汚れが目につくようになったから掃除が大変。」最近風呂がきれいになっている。

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