卵かけご飯

旅先の朝食で卵かけご飯が出た。

卵が一個器に盛られていて、中居さんから生卵ですと説明があった。

卵かけご飯にしろとのことだ。その他細かい佃煮や調味料はたくさん用意されている。

実は結婚して妻と一緒に住むようになってから、卵かけご飯は食べていない。
妻が生卵を食べることができないから。

ここ、40年程、食べたことがなかった、卵かけご飯を目の前にしている。
なんか犯罪行為をしているようで胸がドキドキする。

一口、口に入れた時の感触が温かいご飯なのに一部冷たく『ぬらり』とした感触だ。
一瞬で昔にワープして、近所に住んでいた子供時代の友達の遠藤君を思い出した。味覚は理屈ではないので、その時の感覚を覚え込んでいるんだと思った。

うちにはもう一つ絶対に食卓に登らないものがある。
カップヌードル
数十年前に食べて体調を壊した。原材料を見て食品部分より保存料の多さに驚いた。

妻が突然、「カップヌードル食べたい」ということがあるが聞こえないふりをしている。

災害が起きたときにはうちには保存食はない。
米と調味料、とキャンプ道具一式と、ガスボンベ、水があればなんとかなる、と元ボーイスカウトは弱々しく宣言している。