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生き物の死にざま

我々は知らない間に生まれていて、いずれ死ぬことを知らされている。

なんとも精神的に安定感を欠く状態にいるわけだが、通常は、些事に追われて考えることもない。

会議のために福岡まで来たが、時間調整のために喫茶店で読書している。

これから、沢山の人に会わなければいけないのに選んだ本が「生き物の死にざま」、凄まじい題名の本だ。

様々な動植物の生き様を見て人生を深く感じている。

一段と目を引くのがチョウチンアンコウだ、「一生君を離さないよ」というセリフを聞いたことがあるが、チョウチンアンコウは離れられないのだ。体が癒着して血液も栄養も雌に提供してもらっている。
小さな雄は雌を見失うと中々出会うことができないので、雌の表皮に寄生してヒモ生活を徹底しているのだ。

そして、繁殖活動が終わると静かに雌に吸収されて存在が消滅するのだ。

九州にいて、吸収される話を読んで、雄として静かにコーヒーを飲んでいる。

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