2019ホープフルステークス回顧 コントレイル、ヴェルトライゼンデ、ワーケア等有力馬の考察
結果
上位人気6頭の結果
1着 コントレイル (35.8)
2着 ヴェルトライゼンデ (35.8)
3着 ワーケア (35.9)
4着 ラインベック (36.9)
5着 オーソリティ (36.3)
9着 ブラックホール (37.5)
2014~2018の5年間の平均ラップと2018、2019のラップタイム
パンサラッサがハナを奪い、道中は12秒台前半という淀みない流れに。足が溜まらないというほどではありませんが、余裕たっぷりの瞬発力勝負ではないため最後坂で垂れた、というラップのように思えます。瞬発力、スタミナ、レース運び等、総合的な力が問われたのではないでしょうか。
コントレイル
先行した3頭の後ろに控え、外も空いている絶好のポジション。直線追い出すだけで不利もなく、持っている力を出して勝ったという感じでした。新馬戦、右回りの阪神で左手前で走っていたことから右回りに対する懸念はありましたが、今回は右手前で問題なくスムーズに走り、このレース内容では懸念材料といえるようなものもなく、強いということしかできません。ただ、本質的には左回りの方が高いパフォーマンスを発揮すると思います。皐月賞では、昨年のサートゥルナーリアのようにかなり人気すると思われますが、レース後のコメントによるとダービーが本命で皐月賞直行ということなので、皐月賞では仕上がりに注意して評価する必要があると思われます。
ヴェルトライゼンデ
スタート後コントレイルの後ろにつけてマークする形に。コントレイルよりもスピードがあるとは言えない中で、先着するにはコントレイルの前に付けるか早めに仕掛けることが必要だったように思えますが、外があいてなかったこともあり3角過ぎからコントレイルの通ったスペースを通り、直線追い比べ。結果、位置取りの差が詰まらず負け、といった感じの内容でした。それでも直線のスピード、瞬発力は十分ですし、母マンデラは独オークス3着、半弟マンデュロはG1を3勝していてドイツからの血を引いていることから、中長距離で特に期待したいと思います。
ワーケア
スタンド前直線で左右の馬に挟まれポジションが取れずヴェルトライゼンデの後ろにつける形。ペースが緩んだタイミングで捲っていきたいところでしたがこのラップでは好機は来ず、4角前で早めに仕掛けていくオーソリティを見ながら我慢し、直線で1, 2着馬に劣らない切れ味で3着。ポジションの差を考えれば世代上位の力を示してくれたと思います。右回りも左回り同様に走れるようですが、レース後のコメントから、ギアのかかりが遅いということなので直線の長いコースではより力を発揮できるかもしれません。
ラインベック
2番手の理想的なポジションでレースを進めましたが少々力負けといった印象です。ただ、直線の坂でオーソリティに差されると思いましたがかなり粘っていた所を見ると、底力はそれなりにあるのかと思われます。
オーソリティ
ワーケア同様スタート後の接触で外にはじかれ、ワーケアの外でレースを進めました。3角過ぎで前を行くガロアクリークの手ごたえが怪しくなると、これ以上ポジションを下げられないと考えてか、外から捲っていきましたが、この時のラップは12.0, 11.9で、内から4頭目ほどの外を回されたためかなり脚を使わされてしまい、直線での伸びが今一つでした。また、直線に入っても手前を替えずに右手前のまま走っていたことも影響していると思われますが、右回りでのパフォーマンスはまだ伸びしろがありそうです。今回は問題なかったようですが、母がエピファネイアの全妹、父がオルフェーヴルということで気性面の不安もあるので、全体的な成長に期待したいところです。
ブラックホール
内からコントレイルを前に見る形でレースを進めましたが、直線の伸びは無く、坂にかかるとやめてしまった感じでした。前走までより前で競馬したこともあるかと思いますが、小回りのコースで内々を窮屈に回るのがあっていない可能性もありますので、外枠、外回り等の条件で巻き返しに期待できるかもしれません。