初めてジャズギターを聴く
大坂 原クインテットのライブで恐ろしい衝撃を受けた僕は、じゃあギターでこう言う人はいないのか、と探しはじめました。
いわゆるダサフュージョンギターとかじゃない、ストレートなジャズの人。
で、ジャズライフを読むのをやめてスイングジャーナルを読み始めたんですよね。
そのときにたまたま、人気ミュージシャンランキングというのがありまして。
今でも忘れないですけど、
ドラムの一位は圧倒的に大坂昌彦。
アルトは山田穣だったかな。
テナーは川嶋哲郎。
フュージョンじゃない、これは信頼できると思ったわけです。
ジャズライフで人気投票なんてやったら全部フュージョンになっちゃいそう。日本人ランキングでもジャコとメセニーしか出てこないかもよ。全部の楽器をジャコとメセニーが独占するかもね。
で、ギタリストは渡辺香津美だったんですよ、一位。
うーん。ジャズライフ。
でも2位に岡安芳明という人が入っていて、これはどうやら怪しいと思ったわけです。この人じゃない!?って。
もー失敗しまくってたわけですから、ジャズライフで名前を見なかった人が正解だ!という勘だけは働くようになってたわけです。
で、ライブ情報調べて忘れもしない、吉祥寺のサムタイムですよ。行ったわけです。
やっぱりチャージ2000円前後だったと思います。
店に入ったなり、これだ!と思ったんですよ。
ピアノの上に「ジャズの人が使ってるギター」があったんですよ。フルアコっていうのは後で知ります。しかもなんか古そう。なんかすごそう。これこれ。
でライブ始まったんですよ。
やっぱり、さらっと入ってきて当たり前みたいに音楽始める。確か、ベースは金子健で、ドラムは、、あんま有名じゃない人。
いや、これよ。
なんかよくわかんないけど、髄までジャズ。
なんかスッゲー上手いし、何よりなんだかこれがジャズっていうメロディがずーっと最初から最後まで続く。
CDで聴いてたウェスとかウェスとかウェスの世界、ウェスしかしらなかったんだけど笑。その世界があったんですよね。
曲を何やったかは、、、全然覚えてないけど、
この人ってミスとかしないの?て感じ。
乱れない、ミスタッチない。
全部完璧。なんか早いテンポとかもさらっとやるし、謎なコードいっぱい出てくるし。
何よりトリオですからね。独壇場。全部ご自分で初めてご自分て締めくくる。
やっぱりこんなこと人間ってできるの?アドリブで?って思いましたよね。
やっぱりアドリブっていうのはわかるんですよ。
だからこそ尚更、こんなことって人間に可能なのかと思いました。
音もとにかくよかった。
といっても当時は70年台のL5Cっていうそんなにいいギター使ってたわけではないですけどね。
音にも感動しましたよね。
ピッキングが逆アングルなんですよね。それがあの音色の一番の秘密かと。
ジョージベンソンも逆アングルね。
確かその場ですぐCD買って、聴きまくりましたよ。
これね。
もーこれはこの人に教わるしか自分の道はないと思って、そっこーで当時教えてた代々木のジャズスクールに電話して、たまたま空きがあったから入れてもらって。
そのころ通ってた、ださフュージョンギタリストのレッスンやめて、某能力開発エクササイズでひと財産なしたであろう、某ギタリストのレッスンも、音楽理論を習ってたピアノも、ぜーんぶやめて、この人にだけ習おう!と腹括って、レッスンを受けることにしたのです。ほかは全部やめた。
これが人生最良の選択の一つだった、と僕は思ってます。
続く
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