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【対談録】Looop 小嶋さん

棚瀬:今日はLooopの小嶋さんに来ていただきました。

小嶋:小嶋です、よろしくお願いします。

Looop会社紹介

小嶋:Looopは2011年4月4日にできた会社で、今代表をしている中村創一郎が創業者です。

東日本大震災の被災地にボランティア活動として太陽光パネルを置きに行くところからできていて、創業当初は再生可能エネルギーの設備の販売とか設計施工をしていました。また、部材を売ることもあれば発電所を作って売ることもありました。

最初の5年はメンテナンスや太陽光関連の事業を生業に100億まで成長して、その後2016年4月の電力自由化に参入して、今はBtoCの顧客件数が22万件を超えるほどになってます。

売上が今500億を超えるくらいですかね。FITと電力自由化、その2つをきっかけに大きくなってきた会社です。「エネルギーフリー社会の実現」が企業理念で、エネルギーを無料にしようというのと無料にしたら人間の生活っていろんな可能性が広がるよねという意味が込められています。

エネルギーを主軸に、いろんなことにチャレンジがしやすい環境を作っていく会社でいようということで「エネルギーフリー社会の実現」をコーポレートミッションにしています。

Q.基本料金0円に挑戦した時って不安はなかったんですか?

小嶋:多少あったんですけど、原価とか託送料金を事前に結構検討してたんですよね。基本料金0円で行けるというのは検証がある程度できてて、それでやったというのはありますかね。

ただ、その机上の計算と実際が合うかっていうのは分からないので、そういう意味では不安はありましたけどね。最初は2016年の5月末までに申し込んだ人だけってことにしてたんです。だけど「まぁ、大丈夫だね」ってなって取っ払ったんですよ。

棚瀬:最初に絞っておいて後から取っ払ったんですね。

小嶋:後からだめだったら困るので。そしたら大丈夫だったみたいな。そして、今結構みんなやり始めてる。

Q.基本料金0円はあまり電気を使わないところがお得になるんですよね?

小嶋:そうですね。ただ、関西と中国四国かな、最低料金制になってるエリアがありますよね。あそこはあんまり得になりません。アンペア契約になってるところは基本的には30A以上とかだったら大体どの使用量でも下がる形になってるんですけど。すごく低い使用量のところは差が大きいですよね。基本料金がない分、うまく3段目よりも低くしてるからどの料金でも下にいる設計にしています。

あと、きりよくしたかったっていうのがあって整数にしてたんですよね。それで悩んだのが増税の時。「あー、整数じゃなくなっちゃう」ってなって。26円だと26.48円になるんですけど、でも2桁はちょっときり悪いから頑張って1桁までにしました。

棚瀬:すごいですね。その業界のルールじゃないですけど固定概念というか、大体2桁までとか皆さんもそういう風になっちゃうじゃないですか。そこをより分かりやすいとかお客さんに伝わりやすいとかを重視されているんですね。

小嶋:最初業界の人とかがいなかったんですよね。今はだいぶ大きくなってきて経験者が入ってきてますけど、昔はそうじゃなかったんでマーケット目線の分かりやすさを重要視しながら、でも後ろ側の原価計算はしてるという。両方を重要視してる動き方をしてきたと思いますね。

Q.EVを販売する予定ってありますか?

小嶋:この前EVユーザー向けのメニューを出したんですよ。ウェブでも扱ってますのでEVを持ってる方はぜひLooop電気に入ってください。

棚瀬:Looop電気EV割ですよね。

Q.どういった経緯でEV割を始められたんですか?

小嶋:元々は蓄電池としてのEVをすごく重要に思ってました。定置型の蓄電池のコストに対して、EVって例えば60kWhくらい入ってるリーフだと400~500万円とかそのレベルですよね。

つまり、定置型の蓄電池と車の蓄電池のコストってほとんど同じです。そう考えたときに移動手段として使えるEVの方がやっぱり価値が出しやすいじゃないですか。その観点でEVをどうやって活用するかを注目してました。

僕らがどうやってそれに近づいていくかってことを考えたときに、まず電気をそういう人たちに売って、それを持ってる人とつながろうというところから出てきた発想がEV割なんですよね。

僕らってほかにもLooop電気+っていういろんな割引があるんですけど、そうした電池割やソーラー割を何のためにやってるのかっていうと、その設備を持ってる人にできるだけ近づきたいんですよね。

なのでまず割引を出してそういう人たちにアプローチします。そこでできた関係で「今度コントロールします」とか「DR入ってください」とか「僕らの方でアセット持ちますよ」とかすることでいろんなビジネスにつながるじゃないですか。

なのでまず電気のメニューを売りその人たちに近づく、そして機器を売る、あるいは車を売る。そういう風にアプローチを広げていきたいということでまず出したのがEV割なんですよね。

伊藤:そうなんですね。それはやっぱりエネルギーフリー社会の実現につながる第一歩みたいな感じなんですね。

小嶋:そうです、全部これ。下手したらこれつながってないやつやっちゃダメっていう話もあるくらい。Looopでやる必要あるかって話なんですよ。

棚瀬:あー、会社の存在意義みたいな。

小嶋:でもこれすごい広いんですけどね。

棚瀬:確かにそうですね。

伊藤:広いからこそ細分化して1個ずつ手法を見つけるってすごい大事だなって思いますね。

Q.Looopさん独自の魅力的なサービスってどうやって生まれてるのですか?

小嶋:大きい流れで言うと、まず一電に対して対抗しないとお客さん取れないじゃないですか。一電からどれだけ安いかからスタートするので。

なので一電に対して似たようなメニューにするっていうところから始まって、僕らの場合は再エネを普及させたいので再エネを普及させるためのリソースにあたっていきます。これがEVだったり、電池だったり、ソーラー割だったりすると思うんですけど。

次は安く作って高く買ってもらうのが物事の鉄則だとしたら、安く作るためのコントロールだったり作る機器だったりをそこに親和性の高いものにしようって話になるのでどんどん割をやったりとか。

もしくは電気代を下げるために活動してもらったりとか、そういう発想になるんですよね。そこから「楽しいからLooopに入ろう」って観点も入れたいのでDRみたいな設計になったり、これからもしかすると再エネに親和性の高いドメインが出てきたら入れていくっていうのもあるかもしれないですよね。

なので一電からのレプレイス、次に機器を入れて再エネを安く作る機能、それから高く買ってもらうサービスっていう流れの中で何がある?かを考えます。

そしてあとは制度、それから社会現象ですね。LooopはFITと電力自由化で大きくなった会社なので、制度に対するアクションを事前に考えておいて、いち早くそれをやるっていうことをベースにしています。制度、社会情勢には敏感ですし、今後はもしかすると「制度はこうあるべき」と意見をしていくこともやっていくんじゃないですかね。

最後にメッセージをお願いします

小嶋:安心とチャレンジのブランディングをしていきたいです。インフラだから信頼感も必要だけど、社会を変えていく空気もある会社だったり、サービス、ブランドイメージだったり。

楽しいサービスをこれからも発信していきたいと思っていますので、今後の我々の活動を見ていただいて、「この人たちがやっていることって楽しいけど、本当に正しいことをやっているんだなぁ」って思って応援してもらえるとありがたいです。

電力関連を中心にほぼ毎日気づきを書いてます!少しでもお時間があれば立ち寄ってご一読いただけると嬉しいです!