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SEKIRO最”美”ボスランキング

『SEKIRO』に新しく追加された「類稀な強者との再戦・連戦」モード、いわゆるボスラッシュを一通り終えた。

あれほど苦戦した、文字通り猛者たちをほとんど一発で突破してしまった辺り、『SEKIRO』は本当によくできた作品だと思う。特に、猛者、要するにボスたちのデザインが神がかっている。ひとたび挑んですぐ斬られ、にたび、みたびと挑んで突破口が見え、最終的にどのボスも突破できるように作られているのだ。そこにはズルも、言い訳もなく、ただ刀を交えた純粋な闘争のみが存在する。

『SEKIRO』はまさしく、一流の匠が全身に玉の汗を流して鍛えた一本の刀のようなゲームである。改めて2019年、これほどの傑作が存在したとは信じがたい。故に、この刀は柄から峰に至るまで、ほんの僅かとて非の打ち所がない業物ではあるが、それでも同じ忍び同士、この猛者が美しかったと語り合いたくなるのは、わたしだけだろうか。

今回は『SEKIRO』に登場する稀有な猛者のうち、とりわけ強い、ではなく、美しいと筆者が個人的に感じた5人の猛者について紹介したい。


5位:葦名流 佐瀬甚助

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やはり、居合。

佐瀬甚助は葦名城の指南場にて狼を待ち受ける中ボス。別に倒さなくてもよいが、彼を倒さないと後に控える葦名弦一郎との戦いにおいて「鬼仏が使えない」「雷返しを教えられない」という不利を背負うため、絶対に倒したくなるという大変いやらしい配置の中ボス。

「葦名流」の名に恥じず、彼もまた葦名随一の剣客なのだろう。外見こそ葦名城にいる兵と変わらないが、既に構えからして全く違う。これは、居合の構えだ。葦名の剣術は大抵一刀流がベースになっているようだが、居合はおそらく相当の使い手のみに伝授されるのであろう。この技を使うのが、あとはあの剣聖しかいないし。恐らく一心の代わりに指南役を務めていたのが、佐瀬ではないかと思われる。

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そしてこの居合、桁違いに強い。最初は疾すぎて、刀を”振る”どころか”抜く”のすら見えない有様だ。やはり、剣豪同士の立ち合いは居合だよなとか言ってるのもつかの間、二度も三度も殺されて、これはおかしいぞと。中ボスにしておくには惜しい、いや中ボスだからこそ輝く、そんな「先生と慕われていたのかもしれない剣豪」の話。


4位:見る猿、聞く猿、言う猿、

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