「骨の消滅」 第五章 神殿への鎮魂歌
早朝、夜が明ける少し前に小野さんはシジミ漁にでていった。そして翔子さんは朝食の用意をして、用があるからとのことで、俊太のことくれぐれもよろしくと言い残し、急いで出かけていった。
ぼくらはゆっくり朝食を堪能した。翔子さんは料理も得意だった(点は二物を与えたもうたか)。出雲さんの中で翔子さんの株がぐんぐん上がっていることが手に取るように分かった。
そして、いよいよ今日の目玉、俊太の出雲観光プランに沿って出発だ。ただ、そのプランは普通の観光プランでなかったことはいうまでもない。