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「つなぐ人をつなぐ」 地域共創リビングラボ オープニングイベントを終えて

昨日(11月14日)、東京大学先端科学技術研究センターの「地域共創リビングラボ」が正式にスタートしました。そのためのイベントとして、これまで・これから先端研での地域に関わるプロジェクトに参加する地方自治体、民間企業が一堂に会して、それぞれからの趣旨説明と、地域に関する問題に取り組むためのワークショップが開かれました。

地域共創リビングラボの詳細はHPをご覧いただければと思います。http://recolab.rcast.u-tokyo.ac.jp/

リビング・ラボとは地域課題やコミュニティ・プロジェクトで新しいコンセプトやアイディアを創出し、社会実装するために、関係者が集まって共同である種の社会実験やワークショップに参画するもののようです。最初聞いたときは、キッチンで何か実験でもするのかと思ったりしましたが、設立準備の中で私なりに勉強しました。

ここまで来るのには、紆余曲折があり感慨深いものがあります。各先生がプロジェクトを進めておられる中で、全体に横串を通すというアイディアをまちづくりがご専門の小泉秀樹先生と話し合い、VRがご専門の檜山敦先生を巻き込んでのことです。私自身は、東日本大震災の際に東北大学に在籍していた痛烈な記憶がある中で、熊本地震の発生後、なんとか被災地を支援できないかと周囲の方々と話し合い、先端研、熊本大、熊本県との包括連携協定を締結するところまで話を進めたりした経験があります。それぞれのプロジェクトでの先端研教員、首長を先頭にした地方自治体の方々、ミッションを強くお持ちの関係企業の方々が、強い意気込みをお持ちの上で参加されていたような気がしました。

いろいろなプロジェクトを一つにしてみてワークショップを開くのは、形の上では、どんな組織でも可能だと思います。先端研に来てみて次第に感じ始めているのは、研究者の間で「先端」にむかって周囲をエンパワーする力が強いことでしょう。これは当日話しながら気づいたことでもあり、「皆で力を合わせましょう」と言ってみたのですが、3グループに分かれたワークショップでは、どこも議論が白熱していたように思いました。

なお、一つエンパワーの仕掛けを私なりに発案したのは、アミューズメントとして、出席した自治体の地元銘菓を用意するというものでした。皆さんどう思われたか分かりませんが、楽しんでいただけたのではないかと思います。そういう仕掛けをもっといろいろなところで発案するとまた面白いアイディアが生まれるのではないかと思っています。

ワークショップの中で、「つなぐ人の重要性」を指摘する人が多かったのですが、このリビング・ラボの運営もまた、様々な「つなぐ人」がいて成り立つものでした。準備段階はもちろんのこと、オープニング・イベントでは、全体のコーディネーター、研究者同士をつなぐURA、当日のワークショップのファシリテーター、といった人たちがそれぞれの役割を十二分に果たしてくれていたように思います。「つなぐ人をつなぐ」という作用があって、初めて成り立つのだと納得しました。

これから様々なプロジェクトを考えていこうと終了後話し合いました。今回参画した地方自治体や企業からさらに広がっていくことが私たちの念願です。

よろしくお願いいたします。

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