胚移植

久しぶりの不妊治療記録、⑤です。ようやく、胚移植をしました。受精卵を子宮に戻す施術です。採卵手術に比べたら痛みもなく時間もかからない、という噂を耳にしていたのですが、わりと痛かったし、時間も思っていたよりかかりました。(つっても、30分くらい。)

胚移植への(勝手な)前準備は数日前から始まりました。まず、もし良い結果になる場合は生ものやアルコールを摂取できなくなるのでダイエット中にもかかわらず、寿司を食いに行き、ビールを飲みました。体重は増えましたが、無事に刺身&アルコール納めをすることができました。

そして当日はエコーを見やすくするために、おしっこを溜めて施術に挑むのですが、真面目な私は入念に練習を重ねました。朝の何時に放尿してその後どの位水分を取れば施術予定時刻の11時にある程度の尿を溜められるのかを実験し黄金の計算式を導き出したのです。これは功を奏し、当日お医者様にもエコー屋さんにも「ちゃんと溜めたね、とても見やすい!」と、大変褒められました。ただ、優秀な成績を修めてたくさん尿を溜めたがゆえに、施術中はずっとチビりそうでした(お腹を押されるので)。大人の意地でなんとか堪えました。

施術が終わってからは、今に至るまで超神経質に過ごしてしまっています。看護師さんに「何か気をつけることはありますか?」と聞いた時に「神経質にならず、おだやかに過ごすことです。」と言われたにもかかわらず…くしゃみひとつに「はずみで受精卵が出てしまわないか」とビビり倒し、コタツでうたた寝をしてしまった際には「受精卵が煮えてしまったのではないか!?」と慌てふためきました。腹が少しチクチク痛んだら「これは着床痛では?」と期待し、ちょっと吐き気がしたら「卵に影響はないだろうか?」と心配に。便秘になってお腹に力を入れることがないようにと、ヨーグルトも食べ始めました。

少し前まで「子供がいない人生を、私は受け入れることができる」と自信を持っていました。それがお腹に受精卵が入った瞬間に「着床しますように」「妊娠しますように」「産んであげられますように」と祈り出しました。女とは不思議な生き物です。(※受精卵が腹に入っただけでは妊娠しません。子宮内膜に着床して妊娠の可能性につながります。)不妊治療をするにあたって、いただくお仕事やライブのお話を断ることが、本当にとてもつらかったのですが、そのモヤモヤも和らいできました。「今は妊活に専念するように」と助言をくれて、状況を理解してくれる相方ヨーコにも感謝です。

一般的に体外受精の成功率は30%と言われています。成功するかもしれないし、残念な結果になるかもしれません。あー、ドキドキ、そわそわします! 判定の日までが非常に長く感じられます。どうやって過ごしたらいいんだ。ちなみに判定の結果はすぐには書かないかもしれませんが、いつかは発信したいと思っています。期待しすぎず、しなすぎず…とニュートラルな気持ちを心がけてはいますが、どうしても期待してしまいます。ふー。

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