合本『吹雪の星の子どもたち 翡翠の天の子どもたち』(オーロラ自由アトリエ)、製本が進んでいます


 お知らせしている、39年ごしの二部作長篇小説『吹雪の星の子どもたち 翡翠の天の子どもたち』(オーロラ自由アトリエ)は、先週末、本文およびカバー・帯など、印刷は、すべて終了しました。
 現今の書籍の製作過程からすれば、普通はもう本が出来上がっているのですが、今回の大冊は、現在一般的な無線綴じ(糊付け)ではなく、糸かがりによる製本となるため、あと1週間ほどを要する見込みです。

 本文は62折り、992ページとなっています。


 この写真は、束見本(つかみほん=装幀等の検討用のダミー)を開いたところ。
  『原子野のバッハ——被曝地・東京の三三〇日』(2012年/勉誠出版)に続き、本書もスピン(栞紐)は2本、つけてもらいました。色は、それぞれ『吹雪』『翡翠』をイメージしています。

『原子野のバッハ』の場合(こちらは、内容も投影して白と黒)は、本文のほか、各篇ごとに詳細な註を付した結果、本文と註を並行して読み進められるようにでしたが、今回の二部作「合本」は、ともかく大部なことと、前篇『吹雪の星の子どもたち』を旧版(1984年/径書房)でお読みになっている方が、前篇を振り返られつつ、同時に後篇(完結篇)『翡翠の天の子どもたち』を読み進めたい……と思われるような場合もあるのでは、と考えたことも、この灰色と緑のスピン(栞紐)2本の理由の1つです。

 ——とはいえ、今回、『吹雪の星の子どもたち』の方も、上述の初版の際、雑誌発表形で割愛した章の復元をはじめ、全31章だったものが53章となり、800枚がほぼ1000枚となっていて、400ページだった旧版をお読みいただいている方にも、新たな内容が含まれる500ページ弱となっています。
 そして、それに続く『翡翠の天の子どもたち』は460ページ、900枚余りの書き下ろしなので、この1000ページを手にしてくださる読者が、きっと、私が考えたのとはまた違う形でも、この灰色と緑の2本のスピンを活用してくださることでしょう。

 本文と同時に表紙・カバー・帯も刷り上がったので、束見本にかけて写真撮影してみました。

 装画はカバー・表紙・扉とも、連作『死の国からも、なお、語られ得る「希望」はあるか?』(同ダイの画文集が、一昨年、オーロラ自由アトリエから刊行されています)を構成するタブローです。
 これらの絵画作品は、本年10月~12月、足利市立美術館(栃木県)で開催される『希望をめぐる4つの個展』のうち、私の企画スペースでも展示予定です。


 私にとって、初の絵画展となるこのプロジェクトについても、また来月以降、順次、御案内してゆきます。
 ともかく、今は合本『吹雪の星の子どもたち 翡翠の天の子どもたち』を、ひとりでも多く、この書が出会うべき方がたにその存在を知っていただくための努力を注いでいるところです。
 皆さんにも、お力添えいただければ、まことに幸いです。


 合本『吹雪の星の子どもたち 翡翠の天の子どもたち』に関しては、来週半ばの刊行・配本までに、あと2回ほど、このブログと、今回、新たに始めたnote《izumism》(https://note.com/izumism/)
とで、関連情報などを御案内する予定です。



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