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風早ハ兎文一茶/交流始末

     3-6
  家買ふて(表六句)

人丸の雪と詠れし花咲は
 名もなき山もかすミ立らん      宇好

     〇

ひとまるの ゆきとよまれし はなさくは

 なもなきやまの かすみたつらん

     〇

宇好さんとも、歌仙を巻いたことがありました。前句を受けて、表六句を「春の句」でおさめていただきました。

芭蕉「春なれや名もなき山の薄霞」を秀句に
 霞立つらん、と。

これで、表六句に春夏秋冬が出揃ったのです。

     〇

家買ふて    表、発句~六句

 月 秋 家買ふて肱を枕の月見哉        宣来
   秋  治世を諷ふ市中の秋         魚文
   秋 初あらし籠のうろくつ閑きに      ソ郎
   夏  二ツ三ツ四ツ時鳥とふ        蝶化
   冬 人丸の雪と詠れし花咲は        ア道
   春  名もなき山もかすミ立らん      宇好

「下略」と記されていましたので、この続きもあったと推測できるのですが子細は分かりません。

19.10.2023.Masafumi.

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